ピン芸人・脳みそ夫「くも漫。」主演オファーに「絶対ドッキリだと思った」

2017年2月4日 22:30


舞台挨拶に立った脳みそ夫ら
舞台挨拶に立った脳みそ夫ら

[映画.com ニュース] カルト的人気を誇るピン芸人・脳みそ夫が映画初出演を主演で飾った「くも漫。」が2月4日、全国12館で封切られ、脳みそ夫のほか、共演の柳英里紗沖ちづる立石涼子、メガホンをとった小林稔昌監督、原作コミックを手がけた中川学氏が、東京・新宿バルト9で行われた初日舞台挨拶に出席。満席の場内を見渡した脳みそ夫は、開口一番「こんなに大勢で“びっくら古今和歌集”!」と持ちギャグを披露。その後も、大ベテランの立石から自然な演技を絶賛されて「あざーす!」と切り返すなど、終始会場を笑いの渦に巻き込んでいた。

中川氏による実録コミックを実写映画化した本作は、風俗店で絶頂を迎えた瞬間、くも膜下出血を発症し生死の境をさまよった男の姿をユーモラスに描く。「主演の仕事がもらえるなんて、絶対ドッキリだと思った」とオファーを受けた時のことを振り返る脳みそ夫は、所属事務所・タイタンの太田光代社長の名前を挙げ「撮影前に『映画は監督のものだから、あんたの意思と自我は捨てなさい』と告げられました。監督の指示通りに動いただけ」と初演技の感想を述べた。

「主演がずっと見つからない状態が続いていて、脳さんに決まったのはクランクインの約1カ月前」と語った小林監督。「所属会社の代表から『脳みそ夫にしなさい』と言われまして。脳みその映画に脳みそ夫って『冗談だろ?』と思っていたんです」と述懐。「風俗で倒れた男の役なので、愛嬌が大切。脳さんが映っているYouTubeの動画を見たら、そこに可愛らしい男性がいて(笑)。脳みそ夫という名前にも運命的なものを感じたんです」と納得の起用だったことを明かした。

風俗嬢役・ゆのあに扮した柳は「(主人公を)絶頂に導くために頑張るゆのあの姿を見ていただきたいです」と照れながらもアピール。主題歌「誰も知らない」も担当した沖は、脳みそ夫にシンパシーを感じていたようで「じめっとしている感じが似ている」と告白。すると、脳みそ夫も同意しつつも「殺し屋みたいなマネージャーがいるから喋りかけにくかった」と暴露し、観客の笑いを誘っていた。

原作者の中川氏は「漫画をきちんと再現していて、リスペクトを感じます」と作品の出来に太鼓判。「漫画では、くも膜下出血で倒れた際の姿勢にこだわりがあって、これは竹中直人さんがコントの中でよくやる倒れ方。映画でもそのまま撮っていただいてます」と嬉しそうに語っていた。

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