三田佳子、「Wの悲劇」32年ぶりに見直し自画自賛「本当にすごいんです」

2016年7月31日 15:00

舞台挨拶に立った三田佳子と澤井信一郎監督
舞台挨拶に立った三田佳子と澤井信一郎監督

[映画.com ニュース] 女優の三田佳子が7月31日、東京・角川シネマ新宿で開催中の「角川映画祭」で、1984年の出演映画「Wの悲劇」の上映後に澤井信一郎監督とともに舞台挨拶を行った。

三田は、主演の薬師丸ひろ子演じる新人女優をスキャンダルに巻き込むベテラン舞台女優役。ブルーリボン賞などその年の映画賞で、薬師丸とともに数多くの女優賞をさらった。今回の上映を機にあらためて見直したそうだが、「いまだにすごい映画と言われているので見たら、本当にすごいんです。こんな自分がいたんだって、もうビックリ。2度とできない」と自画自賛した。

当時、アイドルとして絶大な人気を誇っていた薬師丸については、「かわいいけれど、芯がありました。女優をやり続けている神髄の基が感じられた」と評価。「“三田さん、これ、あげます”ってプロマイドをもらって、世間知らずのアイドルかなと思ったけれど、いまだに持っています。今も会うと最敬礼してくれますよ」という撮影時のエピソードを披露すると、会場は温かい笑いに包まれた。

澤井監督も、「年下だけれど監督としては先輩の根岸(吉太郎)くんや相米(慎二)くんが彼女でいい映画を撮っていた。三田ちゃんにきっ抗できる女優になってもらいたいと言ったら、『それまでは頑張る』と言っていたので、とことん付き合って(女優から)逃れられないようにしようと思った」と、薬師丸を追い込んだことを告白。すると女優と助監督だった東映時代から旧知の三田が、「私は追い込まれなかったけれど、まだやっています」と横ヤリを入れ、さらなる笑いを誘った。

この日も深くスリットの入った衣装で登場しつつも、「32年たって、スクリーンでのむんむんとした雰囲気はなくなっちゃって申し訳ないわ」と自ちょう気味に話した三田。それでも、「まだまだ生きている限りは、いい芝居ができるよう精進していきます。澤井ちゃんはもう撮らないの? その時は通りすがりでもいいから出してね」とどん欲なところを見せていた。

角川映画の40周年を記念した「角川映画祭」は、9月2日まで同館で開催される。

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