レオナルド・ディカプリオ、10度目の来日!「レヴェナント」は映画史に永遠に残る作品

2016年3月23日 16:40


オスカー俳優として初の来日
オスカー俳優として初の来日

[映画.com ニュース] 「レヴェナント 蘇えりし者」で第88回アカデミー賞の主演男優賞に輝いたレオナルド・ディカプリオが約2年1カ月ぶり10度目の来日を果たし、3月23日に都内で会見した。

映画は19世紀、アメリカ西部の未開拓地が舞台。狩猟中に熊に襲われひん死の重傷を負ったハンターのヒュー・グラス(ディカプリオ)は、メンバーのジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)に置き去りにされるだけでなく、愛する息子の命までも奪われてしまう。復しゅうを心に誓ったグラスは、苛酷な自然環境と戦いながら、不屈の闘志で生き延びようとする。

ディカプリオは、約6カ月にわたるプロモーション活動の“終幕”の地が日本だと語り「私にとって、本当の意味で終わり。プロモーションを含め2年間かけて、人生の重要な1章を体験したね。今は、少し安どしているよ」としみじみ。「桜の開花時期に日本に来るのは初めてだから、とっても楽しみなんだ」と目を輝かせた。

会場に詰めかけた500媒体を超す報道陣からオスカー受賞の祝福を受けると、満面の笑みを見せて「この映画は特別な作品。これだけつながりを持てる、世界観に入り込める作品(はない)。2度とかかわれないかもしれない、映画史に永遠に残る作品だよ」と語った。

「『アモーレス・ペロス』からファンなんだ」というアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の現場は「映画作りというよりも、壮大な旅に出た感じだったね。過酷な撮影になるとわかっていたけど、絶対にこのチャンスを逃してはいけないと思った」と振り返る。「毎日8時間から9時間リハーサルして、“マジックライト”と呼んでいる自然光で1時間半だけ撮影をする。舞台に臨んでいるような感じだね。本作は1人の人間のサバイバルであり、大自然の物語でもある。自然に資本主義が入り込み、大自然が侵されていく。これはまさに今、世界中で起こっていることなんだ。全ての人に問題意識を持ってほしい」と呼びかけた。

インセプション」(2010)以来の共演となるハーディに対しては、ディカプリオ自身が出演を熱望したという。「男らしさや強さを持っているけど、共感できるあの年代最高の俳優だよ。起用してくれって監督に頼んだんだ。トムとはまた仕事がしたいね」。

「オスカー受賞後、自分の生活がどう変わったかはまだ分からない。でも、変わらないことを望んでいるよ。(自分の目的は)受賞のためではなく、夢や理想を追求して最高の映画を作ることなんだ」とさらなる意欲を見せたディカプリオ。現在は「ザ・コーヴ」(09)のルイ・シホヨス監督とドキュメンタリー映画を製作しているそうで「次の(大統領)選挙前に公開する予定なんだ。(米国の)リーダーには科学を理解してくれる人が必要だよ」と語った。

レヴェナント 蘇えりし者」は、4月22日から全国公開。

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