アマンダ・ノックス事件を映画化　M・ウィンターボトム「天使が消えた街」予告編

2015年6月24日 17:00

［映画.com ニュース］　アマンダ・ノックス事件と呼ばれる伊ペルージャで起きた英国人女子留学生殺害事件を、マイケル・ウィンターボトム監督がダニエル・ブリュール主演で映画化した「天使が消えた街」のポスタービジュアルと予告編が、公開された。

2007年11月、イタリアのペルージャにある共同フラットの一室で、イギリス人女子留学生の他殺体が発見され、ルームメイトだったアメリカ人留学生アマンダ・ノックスと恋人のイタリア人男性が逮捕される。容疑者のアマンダが美しい女性だったため、報道合戦が過熱化し、セックスやドラッグ絡みのアマンダや被害者のプライベート情報がネット上に拡散するなど、捜査関係者さえも予想のつかない展開を見せていった。

ウィンターボトム監督は一連のセンセーショナリズムとは異なる視点で興味を抱き、悲劇的な殺人事件が、ふたりの若い女性を主人公にした昼メロ調のジェットコースター・ドラマに仕立てられ、大衆に消費されていったのはなぜなのか、ということを問いかける重厚な作品に仕上げた。

事件の映画化を試みる主人公の映画監督トーマスをダニエル・ブリュールが演じ、事件の真相を追うジャーナリストのシモーン役にケイト・ベッキンセール、人気モデルのカーラ・デルビーニュが本作の希望を象徴する“天使のような少女”メラニー役で出演し、女優として本格的な映画出演を果たした。

ポスタービジュアルは、何かを訴えかけるようなメインキャストたちの表情が大きく切り取られ、予告編では、美しいシエナの町並みの中、トーマスが過熱するメディアの報道合戦を冷ややかに見つめながら、混迷した事件の闇の中に独自の真実を見出していく様が映し出されている。

「天使が消えた街」は9月5日、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で順次公開。