中国の鬼才ロウ・イエの新作ミステリー「二重生活」予告編公開

［映画.com ニュース］　天安門事件を描いた「天安門、恋人たち」で中国当局から5年間の映画製作禁止処分を受けたロウ・イエ監督が、禁止令が解けた2011年に中国本土で撮影した新作ミステリー「二重生活」の予告編が公開された。2つの家庭を持つ主人公とふたりの女性の緊張感あふれる関係が伝わるスリリングな仕上がりとなっている。

第65回カンヌ映画祭ある視点部門のオープニング作品として上映された本作は、ある事件の被害者女性と一緒にいた男が2つの家庭を持っていたことが明らかとなり、3人の男女や事件を追う刑事の思惑が複雑に交錯していく様を描く恋愛ミステリー。現代中国社会のダブルスタンダードや、一人っ子政策の弊害という問題をも浮き彫りにしながら、男女の激しい感情のぶつかり合いや予測できない人間模様をドラマチックに映し出す。ハオ・レイ、チン・ハオ、チー・シーらが出演。

優しい夫と可愛い娘に恵まれ、夫婦で共同経営する会社も順調で、満ち足りた生活を送っているルージェ。しかし、夫のヨンチャオには愛人サンチーと、サンチーとの間にできた息子がいた。ヨンチャオは流されるままに2つの家庭を持つ生活を続けていたが、ささいな出来事から平穏な日々が崩壊し、事件が起きる。

「二重生活」は2015年1月下旬から新宿K's cinema、渋谷アップリンクほか全国順次公開。