庵野秀明監督、自身初の特集上映“完走”に万感の思い

2014年10月31日 14:00


庵野秀明監督
庵野秀明監督

[映画.com ニュース]第27回東京国際映画祭の特集企画「庵野秀明の世界」の最終日となる10月30日、これまで手掛けたCMやプロモーションビデオ(PV)、映画特報・予告など多彩な20作品がTOHOシネマズ日本橋で連続上映された。7日間で5回目のトークショーに臨んだ庵野監督は、「関わった作品を可能な限り網羅した。人1人の作ってきた人生として、多いか少ないかは分からないが、よくやったなと思う」と万感の思いを語った。

監督デビュー作と自任するゲームソフト「夢幻戦士ヴァリス」のCM・PV(1987)から、初の実写特撮作品というビデオマガジン用の短編「流星課長」(2002)、実写初プロデュースとなるドキュメンタリー映画「監督失格」(11)の特報など、庵野監督の多才ぶりが垣間見えるラインナップ。「毎回、できるだけ同じことはしたくない。何か新しいものを入れている。それがあったから次が作れてきた」と分析した。

中でも異色なのが02年、東京・三鷹の森ジブリ美術館の企画展示「天空の城ラピュタと空想科学の機械達展」で上映された短編「空想の機械達の中の破壊の発明」だ。宮崎駿監督から依頼されたそうで、「スタジオジブリに呼び出されて『やれ』と言われたんです。その頃、(漫画家・安野モヨコさんと)結婚が決まっていて、披露宴で主賓としてスピーチをしてくれるのならやる」という条件で受けたという。実際にスピーチは実現したが、「話が長くて。風呂に入らないとかゴキブリと寝ていたとか昔の話をするから。頼むんじゃなかった」と自ちょう気味に振り返った。

それでも、「こういう機会でもないと、自分の作品を見直す機会はない。作っては落ち込むスクラップ&ビルドの繰り返しだった」と感慨深げ。そして、「あらためて次、を作れる気分になった。これからも頑張って、面白いものを作っていきます」と気持ちを新たにしていた。

第27回東京国際映画祭は10月31日まで開催。

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