カンヌ・カメラドール受賞のシンガポール映画「イロイロ ぬくもりの記憶」が12月公開

2014年8月25日 17:00


12月公開に決まった「イロイロ ぬくもりの記憶」
12月公開に決まった「イロイロ ぬくもりの記憶」

[映画.com ニュース] 第66回カンヌ映画祭カメラドール受賞作で、昨年の第14回東京フィルメックスでは観客賞を受賞したシンガポール映画「ILO ILO(英題)」が、邦題「イロイロ ぬくもりの記憶」として、12月に公開されることが決定した。このほど特報映像とティーザー画像がお披露目され、物語の中心となる家族の姿を紹介している。

30歳のアンソニー・チェン監督の長編デビュー作で、チェン監督の少年時代を題材にし、ごく一般的なシンガポールの中流家庭に住み込みで働き始めたフィリピン人メイドと家族を描いた物語。チェン監督は脚本、演出、撮影、編集すべてを担当した。

中華圏を代表する映画賞である台湾金馬奨では作品賞、新人監督賞、脚本賞、助演女優賞の4冠を獲得。製作費もごくわずかでありながら、その新人離れした演出力が話題となり、審査委員長だったアン・リー監督には「こんなに高いところからスタートするのでは、次が心配だよ」と絶賛された。

1997年、シンガポール。共働きの両親とともに高層マンションに住む一人っ子のジャールーは、わがままなな振る舞いで問題児扱いされていた。そんな時、一家にフィリピン人のテレサが住み込みのメイドとしてやってくる。突然の部外者に、なかなか心を開かないジャールーだったが、次第に2人の間に家族のような関係が築かれていく。その一方で、父親はアジア通貨危機による不況でリストラにあい、母親はテレサに対して嫉妬にも似た複雑な感情を抱き始める。そして、テレサは自国に残した実の子への想いが募ってゆく。

イロイロ ぬくもりの記憶」は12月から新宿K’sシネマほか全国順次公開。

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