二階堂ふみ、流氷ダイブ!「私の男」こだわり抜いた特報公開
2014年3月18日 12:00
[映画.com ニュース] 熊切和嘉監督が桜庭一樹氏の直木賞受賞作を映画化する「私の男」の特報が3月18日、公開された。冒頭に登場する流氷の壮大なロケーションは必見。熊切監督の粘り強さとこだわり、盟友・近藤龍人の冴えわたるカメラワークが、見る者の心を激しく揺さぶる内容となっている。
特報にも盛り込まれた流氷のシーンは、映像化不可能といわれ続けてきた理由のひとつ。奇跡的なタイミングで着岸したことにより撮影が実現し、スタッフ、キャストが決死の覚悟で臨んだ。二階堂ふみもそのうちの1人で、撮影では流氷に3度飛び込むなど女優魂を見せ付けたという。
また、浅野忠信が演じた主人公・淳悟と二階堂扮した花の禁断の愛を予見させる映像が、随所にちりばめられている。時代別に16ミリ、35ミリ、デジタルと機材を使い分けているだけに、映像の美しさは圧巻。また、「海炭市叙景」でもタッグを組んだジム・オルークの手がける音楽が、決して平坦ではない2人の行く末を優しく包み込んでいる。
原作は、第138回直木賞を受賞した桜庭氏の同名ベストセラー小説。10歳で孤児になった少女・花と、若くして花を引き取った遠縁の男・淳悟が、内なる空虚を抱えながらも寄り添うようにして生きる姿を丹念にすくい取っている。
「私の男」は、6月14日から全国で公開。