イタリアの俊英E・クリアレーゼ監督初の日本劇場公開作「海と大陸」予告編

2013年1月23日 17:00


「海と大陸」の一場面
「海と大陸」の一場面

[映画.com ニュース]第68回ベネチア国際映画祭審査員特別賞受賞作で、2012年アカデミー賞外国語映画賞イタリア代表作品に選ばれた、エマヌエーレ・クリアレーゼ監督「海と大陸」の予告編が公開された。カンヌ、ベネチアで受賞経験を持つ実力派クリアレーゼ監督の作品は、日本ではこれまでイタリア映画祭などで紹介されてきたが、本作が初の劇場公開作品となる。

ニューヨーク大学で映画を学んだクリアレーゼ監督は、イタリアに戻った後は一貫して南イタリアを舞台にした映画を撮り続けており、ネオレアリスモの伝統を受け継ぎながらも、テーマに鋭く迫る斬新なイメージ映像を用いて、重厚な作品世界をつくり上げている。

今作は、地中海に浮かぶリノーサ島で、亡き父の跡を継ぎ漁師となった青年フィリッポが主人公。漁師の誇りを失わない祖父と、衰退の一途をたどる漁業に見切りを付け、観光業に転じた叔父との間で、フィリッポは自分の進むべき道が見えなくなっていた。ある日、フィリッポは祖父と共に海上でアフリカからの難民を乗せたボートを発見し、幼子を連れた妊娠中の女性をかくまう。

予告編では、豊かな自然に恵まれながらも、漁業や観光業以外の産業がなく将来を案じるフィリッポ一家の生活と、難民をかくまったことが当局に露呈し島民が混乱する様子を交互に見せ、現代社会が抱える問題とフィリッポの揺れる心情を美しい映像で映し出している。

海と大陸」は、4月6日から岩波ホールほかで全国順次公開。

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