こまどり姉妹、亡くなった宮史郎さんを偲ぶ

2012年11月21日 14:30


浅草でイベントを行ったこまどり姉妹と蛭子能収
浅草でイベントを行ったこまどり姉妹と蛭子能収

[映画.com ニュース] 70歳を超えていまなお現役歌手として活躍する双子のデュオ「こまどり姉妹」(長内栄子・敏子)の半生を追ったドキュメンタリー映画「こまどり姉妹がやってくる ヤァ!ヤァ!ヤァ!」のDVDが発売。これを記念して11月20日、浅草のヨーロー堂でこまどり姉妹蛭子能収によるトークイベントが開催された。

流しの歌い手でスタートした後、レコードデビューを果たし数多くのヒットを飛ばして紅白歌合戦にも7年連続で出場したこまどり姉妹。様々な苦難を背負いながらも歌手として歩み続けた彼女たちに3年にわたって密着しその人生をふり返る。

姉の栄子が映画化、そして今回のDVD発売について「うれしくてたまりません」と言えば妹の敏子も「歌手人生で一番と言っていいくらいのこと。紅白に出たのと匹敵するくらい」と喜びをあらわにする。多くの観客、報道陣が詰めかけたが「普段は化粧に4時間半かけてるけど、こんなに人が来るとは思わなかったから2時間しかかけなかった」(栄子)とおどけるように語り笑いを誘っていた。

歌手として絶頂のさなかに敏子が熱狂的なファンの男性に刺されたり、ガンに冒されるなど二人の波乱万丈の人生が映画でもつづられている。妹のガンを知ったときの心境について栄子は「もう真っ白になって、妹が亡くなったら私も自殺しようと思った」と明かす。敏子は奇跡の復活を果たしたが、この日集まった観客を前に「この世に存在することの素晴らしさに気づかないことが多いけど、ないと思った命をいただくと身に染みます。雨が降っても台風が来ても、この世に存在していることがうれしい」としみじみと語った。

蛭子はまだ小学生の頃、当時は自宅にテレビがなくラジオで彼女たちの歌を聴いていたそう。「当時は(同じく双子デュオの)ザ・ピーナッツさんもいましたね。こまどり姉妹さんと洋物と和物で区別がついていて、よく聞いてました」と懐かしそうに語った。

昨日、二人とほぼ同世代の歌手・宮史郎さんが多臓器不全のため死去したことが報じられたが、1カ月ほど前に宮さんと北海道で仕事を共にしたばかりだったと明かす。敏子は「若い頃と同じような声が出ていて大拍手でした」とそのときの様子をふり返る。若い頃はよく一緒に酒を飲むこともあったそうで「面白い話ばかりして、みんなを笑わせてくれました」と栄子。敏子も「明るくてよくお酒飲んでました。寝ないで飲んでましたから(笑)。人生を一気に楽しんだと思います。歌といい、笑顔といい染み込んでいて永遠に忘れません」と故人を偲んだ。

この日は観客を前に「ソーラン渡り鳥」にデビュー曲の「浅草姉妹」、そして敏子がガンから復帰した後に作ってもらった思い出の曲だという「幸せになりたい」の3曲を手拍子にあわせて熱唱。まだまだ衰えることのない歌唱力に観客も蛭子も大きな拍手を送っていた。

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昭和34年、21歳の時に「浅草姉妹」でレコードデビュー。その後も数多くのヒット曲を飛ばし、NHK紅白歌合戦に7年連続して出場を果たし歌謡界のトップスターに昇り詰めたこまどり姉妹。しかし、その人生は苦難の連続だった…。そんな彼女らの半生をテーマに、2009年に製作された音楽ドキュメンタリー映画がDVD化!
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大自然の広がる香川で、挫折を経験した若者たちがバンド活動を通してそれぞれの過去を見つめ直していく青春ドラマ。ミュージシャンとして上京したものの突然地元に戻ってきたカツヲ。地元で家業を継いだ元バンド仲間のマスオ。トラブルで大阪から田舎に住む祖父の元へ預けられた玉枝。出世の夢を失った元エリートサラリーマン舟木。ひょんな事から4人がバンドを結成することになるが―。出演:蛭子能収

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