ピース・又吉、太宰治とコンビ結成を切望

［映画.com ニュース］　お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹が11月29日、自身のエッセイ集「第2図書係補佐」の刊行を記念し、都内の書店で握手会を行った。お笑い界でも読書家として知られる又吉は、「好きな作家はたくさんいるけど特に太宰が好き。暗いイメージがあるけど笑える短編も多い。今生きていたら、お笑い芸人になっていたんじゃないかな。組めたら（コンビを）組みたい」と共感していた。

同書は、劇場「ヨシモト∞ホール」のフリーペーパーへの連載に新たな書き下ろしを加え、太宰治や町田康などの47作品を紹介する本にまつわるエッセイ集。これまで「カキフライが無いなら来なかった」「まさかジープで来るとは」などの共著はあるが、単独著書の出版は本書が初となる。

約2000冊の読書歴を誇る又吉だが、「自分みたいなもんが人の本の紹介していいのかという気持ちからこのタイトルになった。お笑いの要素満載で、基本は笑っていただきたい文章」と説明。そして「中学のとき、教科書に載っていた芥川龍之介の『トロッコ』を読んでから読書にはまった。自分の本も教科書の便覧みたいに、本をあまり興味のない人の読書のきっかけになってくれるとうれしい」と語った。

相方の綾部祐二は活字嫌いだそうで、「領収書がギリ読める程度。台本も長かったら僕が読んで口頭で説明している」と明かし、笑いを誘った。そして、「本は心の支え。本を読んでいたら退屈ってことがなくなる。自分の本が本屋に並ぶなんて、本好きとしてはめちゃめちゃうれしい」と喜びをかみしめていた。

「第2図書係補佐」は幻冬舎から発売中。