「ウォーキング・デッド」制作総指揮が解雇された本当の理由は?

2011年8月12日 12:52


突然降板の真相は?
突然降板の真相は?

[映画.com ニュース] 米人気ドラマ「ウォーキング・デッド」の制作総指揮を務めていたフランク・ダラボンが突然解雇されたことを受け、出演者が疑心暗鬼に陥っていると、ハリウッド・レポーター紙が報じた。

「ウォーキング・デッド」は、ロバート・カークマンのアメコミをテレビドラマ化したゾンビ・スリラーで、昨年全米放送がスタート。ケーブル局AMCでの放送にもかかわらず平均視聴者数530万人という大ヒットを記録している。

今年6月からシーズン2の撮影が開始されたが、7月末に同番組で主導的役割を果たしていたダラボンが突如解雇された。同作の制作・放送をするAMCとダラボンの双方ともにノーコメントを貫いているため真相は不明だが、いわば指揮官が解雇されたことで、次は自分のクビが切られるのではないかとキャストは神経質になっているという。

同紙の分析によれば、ダラボン解雇の最大の要因はAMCの無謀なコスト削減要請。同局は「マッドメン」「ブレイキングバッド」「ウォーキング・デッド」「The Killing」といった独創的なドラマを次々と発表して話題を集めているが、オリジナルドラマを手がけるようになってすぐに大成功を体験したため、番組サイドに無理難題を突きつけるようになったという。

「ウォーキング・デッド」は、シーズン1の制作費が1話あたり340万ドルだったのに対し、シーズン2からは275万ドルに引き下げられた。さらに、「1話あたり8日の撮影スケジュールのうち、4日を室内で撮影すればさらにコストが削減できる」など、番組の本質を無視した提案をしていた。関係者によれば、ダラボンは同作のスケール感とスタイルを維持するために妥協せずに戦ってきたが、結果的にクビとなってしまった。

なお、同局は「マッドメン」と長期に及ぶ交渉の末、ようやく契約更改を済ませたが、「ブレイキングバッド」の契約更改交渉でももめている。「ウォーキング・デッド」シーズン2の全米放送は、10月16日にスタートする。

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