「みつばちハッチ」小山薫堂プロデュースで映画化決定

2009年12月28日 07:54


平成生まれの“ハッチ”が2010年の夏は全国を飛び回る
平成生まれの“ハッチ”が2010年の夏は全国を飛び回る

[映画.com ニュース] タツノコプロの名作アニメ「昆虫物語みなしごハッチ」が、「昆虫物語みつばちハッチ/勇気のメロディ」として生まれ変わり、映画化されることが決まった。「おくりびと」の小山薫堂が総合プロデュースを手がけ、生き別れになってしまったミツバチの子・ハッチが母親や仲間を探す旅の過程で、出会いと別れを繰り返しながら成長する姿を描く。

「みなしごハッチ」は、フジテレビ系で1970年4月から約1年半にわたり全91回放送された。その後も、74年に前作の続編として「昆虫物語新みなしごハッチ」、89年に当時の最新技術で作られた完全リメイク版「昆虫物語みなしごハッチ」とたびたび制作されてきた人気アニメだ。

今回は、タイトルを「みつばちハッチ」に変更。プロデューサーの中沢敏明は、「いつか映画にしたい」と考えてきたといい、昨今のミツバチの急激な減少を受けて、その取り巻く環境の危機に対する関心が高まったことで「ハッチをやるのは今しかない」と決断した。そして小山プロデュースによって、ハッチ生誕40周年となる10年に映画化という形で思いを結実させる。

映画では、基本的なストーリー設定やコンセプトに大きな変更はないが、ただひとつ、人間の少女アミィとの不思議な出会いが追加される。テレビアニメでは決して描かれることのなかった、ハッチと人間の交流がどのような新展開をもたらすかに注目が集まる。小山は、新キャラクターのアミィについて「人間の世界と唯一つながっている虫たちの代弁者。この小さな女の子が虫を守る姿に共感することで、見ている人が少し優しい気持ちになってくれればうれしいな」と説明した。

中沢プロデューサーからオファーを受けたときのことを、「今度はアニメだと聞いて正直驚きました。僕が小学生のころに放送されていた懐かしいアニメを、どうやって料理すれば子どもから大人まで面白く見ることができる映画になるのか? 当時の映像をひっぱり出して考えてみました」と述懐。それだけに、「どんな虫だって小さな命がある。そのことを子どもにも、そして大人にも気づいて欲しくて、この映画では虫の視点を大切にしています」とコメントを寄せた。

メガホンをとるのは、「マクロス7」や「疾風!アイアンリーガー」などで知られるアミノテツロ監督。また、絵本作家でキャラクターデザイナーの河井ノアが、“新ハッチ”のキャラクターコンセプトデザインを担当する。河井は、タツノコプロに所属していたことがあり、入社当時に「みなしごハッチ」の絵本やイラストを描く仕事に従事していたこともある。

「みつばちハッチ」は松竹配給で、2010年7月31日から全国で公開。

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