「おくりびと」大逆転!アカデミー外国語映画賞を日本映画初受賞

2009年2月25日 12:00


納棺師になりたい人が急増中だとか
納棺師になりたい人が急増中だとか

[映画.com ニュース] 2月22日に行われた第81回アカデミー賞授賞式で、滝田洋二郎監督の「おくりびと」が日本映画初の外国語映画賞を受賞した。

滝田監督、続いて主演の本木雅弘広末涼子余貴美子がステージに上がったのち、滝田監督が「アイム・ベリー・ハッピー」と第一声。さらに「新たな出発点となりました。私たちはまたここに戻ってきたい」と英語でスピーチした。

下馬評では、昨年末からの映画賞をほぼ二分してきたイスラエル製アニメ「戦場でワルツを」(東京フィルメックスのグランプリ作品)と、カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作「クラス」の2本が他に比べて優勢と伝えられていたため、同作の受賞に関し、海外のメディアは“逆転”や“意外”“番狂わせ”といった表現を使った。

特に「戦場でワルツを」の前評判が高かったが、アニメ形式だったので敬遠された模様だ。また、アカデミー会員は今年からDVD視聴で投票できず、会員向け試写会で見た人のみが投票できるルールになった。世界的に普遍的なテーマである死を題材とした「おくりびと」は、試写会で会員の投票を一気にかき集めたようだ。

そもそも同作は9月1日にモントリオール世界映画祭グランプリを受賞。日本公開(9月13日)と同時に米アカデミー賞の日本代表に選ばれ、あれよあれよと最終ノミネートの5本に入った。先週の日本アカデミー賞でも10冠を達成している。

受賞後の会見で滝田監督は、自分が呼ばれた時の心境について「信じられなかった。これまでアカデミー賞でノミネートされた日本映画はほとんが時代劇だった。その意味で、現代ものが認められたことはうれしい」と語った。

「日本人は、いや世界中どこでも同じだが、死を忌み嫌う傾向がある。企画をいただいた時は不安だった。しかし、実際に納棺師の仕事を見て、これはやらなければいけないと感じた。主演の本木雅弘さんが本当にのめり込んで演じてくれた。今日の賞の半分は本木さんのものだ」と、現在の気持ちとして主演の名演を称えた。

Amazonで今すぐ購入

DVD・ブルーレイ

Powered by価格.com

関連ニュース

映画ニュースアクセスランキング

本日

  1. 【今夜第5話放送】「花咲舞が黙ってない」ついに半沢直樹が登場 演じるのは誰?

    1

    【今夜第5話放送】「花咲舞が黙ってない」ついに半沢直樹が登場 演じるのは誰?

    2024年5月11日 06:00
  2. 【今夜第4話放送】「東京タワー」禁断の三角関係が激化 耕二と喜美子は本気じゃなかったはずが…

    2

    【今夜第4話放送】「東京タワー」禁断の三角関係が激化 耕二と喜美子は本気じゃなかったはずが…

    2024年5月11日 06:00
  3. 「鬼滅の刃 柱稽古編」アニメファンはどこに注目・期待している? アニオリはある?【柱の基本情報もまとめて紹介】

    3

    「鬼滅の刃 柱稽古編」アニメファンはどこに注目・期待している? アニオリはある?【柱の基本情報もまとめて紹介】

    2024年5月11日 12:00
  4. 半沢直樹役は劇団ひとり! 「花咲舞が黙ってない」第5話を振り返り【ネタバレ注意】

    4

    半沢直樹役は劇団ひとり! 「花咲舞が黙ってない」第5話を振り返り【ネタバレ注意】

    2024年5月11日 21:54
  5. 「おいしい給食」市原隼人が粒来役・田澤泰粋に「この子がライバルで本当に良かった」 シーズン3がCS初放送

    5

    「おいしい給食」市原隼人が粒来役・田澤泰粋に「この子がライバルで本当に良かった」 シーズン3がCS初放送

    2024年5月11日 11:00

今週