カンヌ閉幕。主演男優賞は「CHE」のベニチオ・デル・トロ!

2008年5月27日 12:00


[映画.com ニュース] 第61回カンヌ国際映画祭授賞式が最終日の5月25日、グランド・リュミエールで行われ、最高賞のパルムドールに地元フランスの「クラス」(ローラン・カンテ監督)が輝いた。フランス映画では87年の「悪魔の陽の下に」(モーリス・ピアラ監督)以来21年ぶりの受賞となった。

「クラス」は、人種問題を抱えたパリのある地域の高校生とフランス語教師の交流をドキュメンタリータッチで描いた作品。生徒役の全員と壇上に登ったカンテ監督は、「大人は若者を想像で判断している。まず見てやってほしい」と初の栄誉に胸を張った。

パルムドール有力と下馬評が高かった、5度目のパルムドール挑戦となるクリント・イーストウッド監督のスリラー「エクスチェンジ」は受賞を逃したが、「ミスティック・リバー」の主演俳優でもある今回の審査委員長ショーン・ペンから、フランス人女優カトリーヌ・ドヌーブと共に功労賞が授与された。

審査員グランプリに輝いたのは、ナポリ・マフィアを描いたイタリア映画「ゴモラ」(マッテオ・ガローネ監督)。

また、4時間28分に及ぶ2部構成の超大作「CHE」(スティーブン・ソダーバーグ監督)で、アルゼンチン人革命家エルネスト・チェ・ゲバラを演じたベニチオ・デル・トロが主演男優賞を受賞。製作も兼任したデル・トロはプエルトリコ人として同映画祭初受賞。キューバのフィデル・カストロ最高議長と面会するなど、7年間かけてチェ・ゲバラの人物像をリサーチし、全編スペイン語に挑んだ執念が実った。

主演女優賞はブラジル映画「ライン・オブ・パッセージ」(ウォルター・サレスダニエラ・トマス監督)で、貧困の中、犯罪の世界への誘惑と闘いながら生きる子供たちのシングルマザーを演じたサンドラ・ コルベローニが受賞。ブラジルの舞台女優で、映画は初出演のコルベローニは、「エクスチェンジ」のアンジェリーナ・ジョリーを押しのけての受賞となった。

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