目指せシリーズ化。塚本晋也×松田龍平の「悪夢探偵」
2006年5月16日 12:00
黒マントに身を包み、他人の夢の中に入れる特殊能力を持った主人公・悪夢探偵が、連続殺人事件の謎に迫るアクションスリラー。塚本晋也監督の新作「悪夢探偵」がこのほどクランクアップし、5月11日、グランドハイアット東京にて塚本以下、主演の松田龍平、hitomi、安藤政信による製作報告記者会見が行われた。
塚本は「約20年間温めてきた企画がようやく実現した。松田さんは『恋の門』で共演して以来その佇まいに惹かれていたし、実際息を飲むほどの存在感がある。現在編集作業中だが最後まで集中して、カルト性・エンターテインメント性を突きつめた作品にしたい」と語った。
悪魔探偵を演じる松田は「夢と現実を行き来する、そのメリハリをどうつけるか考えた。夢から出てくる時はいつも裸という設定なので寒かった」とコメント。映画初出演のhitomiは「監督の『鉄男』を見て衝撃を受け、自分には無理だと思ったが、強いメッセージ性に共感した」と出演のいきさつを語り、安藤は「映画の仕事を始めて10年、ずっと塚本さんに片思いしていた。自分はホラー系が大好きで怪物に追いかけられたい願望があり、その夢もこれで叶った(笑)」と満足気な様子だった。
すでにシリーズ化が検討されているとのことで、塚本は「松田さんに嫌われない限り、“寅さん”のごとく作り続けたい!(笑)」と意欲的。02年「六月の蛇」でベネチア国際映画祭審査員特別大賞を受賞して以来、毎年のようにベネチアに出品している塚本だけに「悪夢探偵」もその行方に期待が高まる。「悪夢探偵」は07年春、公開予定。