全米監督協会賞は「シカゴ」のロブ・マーシャル!
2003年3月4日 12:00
アカデミー監督賞の行方を大きく左右するとされる全米監督協会(DGA)による第55回DGA賞の受賞者が1日発表され、アカデミー賞最多13部門にノミネートされているミュージカル映画「シカゴ」のロブ・マーシャル監督が受賞した。
初監督作品で受賞を果たしたマーシャル監督は、ブロードウェイで著名な演出・振付家として知られており、舞台「キャバレー」ではトニー賞などを受賞している。金色のトロフィーを受けとった監督は「まるで予想していなかった」と興奮した様子で話し、出演者らだけでなく「ウエスト・サイド物語」のロバート・ワイズ監督や「恋の手ほどき」のビンセント・ミネリ監督といった、往年のミュージカル映画の傑作を生んだ名匠らに感謝すると述べた。
事前の予想では、「ギャング・オブ・ニューヨーク」のマーティン・スコセッシ監督が最有力視されていたほか、BAFTAとセザール賞で監督賞を受賞していた「戦場のピアニスト」のロマン・ポランスキー監督も注目を集めていたため、マーシャル監督の受賞は、アカデミー賞へ向けて大番狂わせとなった。
49年にDGAが創設されて以来、DGA賞の受賞者がその年のアカデミー監督賞に選ばれなかった例は、これまでわずか5回。「シカゴ」は翌日発表された全米プロデューサー組合賞も受賞しており、2日間で2冠を達成、23日に迫ったアカデミー賞の最有力候補に踊り出た形となった。