「雨あがる」の小泉監督最新作、完成披露
2002年6月4日 12:00
00年、黒澤明監督の遺稿「雨あがる」で日本アカデミー賞主要8部門を獲得した小泉堯史の2本目の監督作となる「阿弥陀堂だより」。6月3日、本作の完成披露試写会がル・テアトル銀座(東京)にて行われ、小泉監督と主演の寺尾聰ほか、樋口可南子、小西真奈美、音楽の加古隆が舞台挨拶を行った。
原作は芥川作賞作家、南木佳士の同名小説で、妻の心の病をきっかけに東京から山里の村に移り住んだ夫婦と、地元の人々の温かい心の交流を描いた感動作。美しい奥信濃の四季の移り変わりを表現するため、小泉監督は本作の撮影に1年かけたという。その長い撮影期間について寺尾は「毎日撮影していたわけではないので、長野に戻る度、すぐ役に入り込めるかと心配でした。しかし、キャストやスタッフの顔を見るとすぐに馴染むことができたし、みんながまるで家族のようにスムーズに撮影が進みました」と、作品同様、温かな撮影現場を感じさせるコメント。また、完成した作品については「心に染み入る作品。観た感想をまわりの方に伝えてください」と自信たっぷりに語った。今秋、東宝洋画系にて公開予定。