劇場公開日 2023年10月14日

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ヨーロッパ新世紀のレビュー・感想・評価

全27件中、21~27件目を表示

3.5これまた難しい問題

2023年10月18日
iPhoneアプリから投稿

どちらの言い分も分かるし…どちらがら悪で善でもない。
とりあえず、直ぐ興奮するのはよそう。あと、あっちふらふら、こっちフラフラのオヤヂ、お前はダメだ。

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Oyster Boy

3.5本当に難しい・・・

2023年10月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

少年をメインにしたトレーラーとかキービジュアル、確かに引きつけられました。でも、実際に観賞してみると、その分かりやすい表現はこの作品を彩るほんの一部分でしかないわけで、それだけを頼りに観賞しに行くと、あまりの難しさに面食らってしまうかもしれません。そしてなぜこの邦題なのか─、何となくしっくりきた気がします。
移民や海外への出稼ぎといったものは今や日本でも当然のことのようになってきていますが、まだそれほど大問題にはなっていないように思います。小さな問題はたくさん発生していると思うのですが・・・。この作品のように、利益と利益の対立軸が生まれてくるとかなり難しい事態となることでしょう。確かに、欧米とはまだ全然状況は違う気がしますが─。
この作品の住民同士が侃侃諤諤する様は、凄まじいものがあります。これが現実なのかと思うと同時に、見事なリアルさで捉えたこの映像は劇には見えないわけで、ここだけでも見る価値はある気がしました。
自らの行為が跳ね返ってくるような巧みな構成は見事でしたが、かなり難しい設定と筋のため、個人的には結末が何なのか理解できないところがありました。もっとも、その結末ですべてが決まる作品ではないとは思うのですが─。
とにかく、難しい、そう思ってしまう作品でした。

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SH

3.5教会は結局無力か

2023年10月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

あの集団罵倒大会は個人的映画鑑賞史上屈指の苦々しいシーンといえる。相手のことをまともに知ろうともせず、断片的で誤った情報(スリランカ人がムスリム!)から勝手に作り上げた虚像(これが熊)に対して敵意を剥き出しにする醜悪な姿に、自分の周囲の何人かを思い出したり自分自身の暗黒面を見つけたりで胸が痛む。わざわざ「文化」センターへ移動しての集会だったという皮肉。
シーラにしてもルーマニアの教会でハンガリー舞曲を演奏しているわけで、良識派のインテリですら無自覚にひとを文化的に傷つけることから逃れられない。あるいは、わざと(?)下手に演奏したのはその裏返しか?深読みし出すとキリがないな。
彼女がラストで赦しを乞うた理由はあのフランス人との情事なのか?なんせフランス人だから…という偏見はいけませんかねぇ。

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ひろちゃんのカレシ

3.5需要と供給

2023年10月16日
Androidアプリから投稿

興奮

難しい

トランシルヴァニアの小さな村で出稼ぎ労働者を排除する動きが加速する話。

出稼ぎ先のドイツでの差別的発言にキレて暴力をふるい、村に帰って来たマティアスが、口をきかなくなったルディ君を気づかいながらも嫁とは上手く行かず、そして訪ねた元カノが働くパン工場では求人広告を出しても人が集まらず…。

自分たちが差別的な扱いをされると怒り狂うのにスリランカ人を差別し排除しようとする村人とか、自分たちは出稼ぎしているのに出稼ぎ労働者を排除しようとしたり…しかも教会までもそんなですか。

資本主義だ共産主義だ言っているけれど、それもやはり矛盾だらけ。
移民問題云々は確かに難しい問題で、そこの面白さもあったけれど、この村人の民度はそれ以前のお話しという感じで、胸クソ悪さがとても良かった。

ただ、ルディ君の精神問題やマティアスの色恋はあまり上手く作用している様には感じられず、これならいらなかったかな。

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Bacchus

4.0ヨーロッパの理念と現実

2023年10月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

2022年。クリスティアン・ムンジウ監督。ルーマニアのトランシルヴァニア地方の田舎の村。ドイツに出稼ぎに出ていた男は些細なことから帰国してきた。妻子とはうまくいかず、地元で有数の企業に勤めるかつての浮気相手とつかず離れずの関係に。そんななか、その企業が雇ったスリランカ人をめぐる排外運動がおこり、村は不穏な空気に包まれる、という話。
ハンガリー人とルーマニア人、さらにドイツに起源をもつ人々、NGOで働く現代フランス人など多様な背景を持つ人々が話し合う集会場面は圧巻で、息苦しくなるほど。民族的出自と経済格差が入り交じって複雑に屈折した感情が爆発し、話は具体的な接点や妥協点の模索ではなく、抽象的な議論と感情の発露に終始する。この場に当事者のスリランカ人がいないということがなによりもその問題点を表している。世界中どこでも起こっている「イメージ」と「感情」の政治。
ヨーロッパの人道主義的な理念と現実の生活とのギャップを静かにえぐるように描く。パン工場を任され、ワインとクラシック音楽をたしなむベジタリアンの女性と、食肉加工場さえ務まらず、猟銃を持ち歩いて息子にマッチョな教育を施そうとする男性にそのギャップが体現されている。うまくいくわけがないから最初からひやひやする。
主人公の父の自死からの謎の多いラストシーンもすばらしい。熊の出現、そして主人公の浮気相手の女性の謝罪が意味しているのは、彼女と若きフランスのNGOの青年(熊の生態調査)との間に関係を持っていたということでいいのだろうか?

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文字読み

4.0熊はあなたの中にもいる

2023年10月3日
iPhoneアプリから投稿

場所柄三カ国語も混じるなら単純に三つの民族が混ざっている事になる。異なるルーツを持つ人たちが同じ場で生活を共有するには「寛容性」が必要だが今に至るまでの経緯もあり複雑。そこに更に移民が加わった事で起こる事件はこの村だけでなくこの世界で今でもあちこちで起こっている現代社会の縮図。
多様性も平等もずっと叫ばれているけどあくまでも理想の話なんだなと思わずにいられない。

異なる言語が前後左右に飛び交う状態というだけで脳が混乱して怖かった。もし聞き違えたら、もし言い間違えたらそれが火種で悪いことが起こってもおかしくない不安な状態だなと思ったから。
始まりから不穏な空気でずっと心臓に悪く、普通にライフルを持ち歩いているのも不安で最初から最後まで目が離せなかったな。
とにかく見応えのあるすごい作品だった。
すごく頭使った。

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icco

3.0熊?

2023年10月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

2023年10月2日
映画 #ヨーロッパ新世紀 (2022年)鑑賞

出稼ぎに行かないと暮らしていけないような地方都市に出稼ぎ労働者がやってくる
そこでは、キリスト教的博愛も異分子排除に傾きます

最後のシーン、特に熊は何なのか気になりますよ

@FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました

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とし