劇場公開日 2022年2月4日

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特捜部Q 知りすぎたマルコのレビュー・感想・評価

全23件中、21~23件目を表示

4.0骨太の刑事ドラマである

2022年2月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 このシリーズは初めて観た。デンマーク映画を観ること自体も殆どないが、本作品は無条件に面白かった。
 推理力と観察力と記憶力は抜群だが、それらが暴走しがちになるカール・マーク警部補と、カール警部補の暴走をしばしば止める役割のアサドのコンビである。アサドは無尽蔵のスタミナと、カール警部補にないPCスキルと射撃能力の持ち主でもある。二人の見た目がいい。カール警部補はマフィアの中ボスにしか見えないし、アサドはアラブ人のテロリストに見えてしまう。二人とも決して笑わないところもいい。この二人が訪ねてきたら、少し怖いだろう。

 原作はミステリーだが、映画はサスペンス仕立てになっている。多分そのほうが観客に解りやすいからだ。マルコの単独シーンやタイス・スナプの屋敷のシーンがなかったら、観客はカール警部補は何をやっているのかと思ったはずだ。そういったシーンがあってこそ、そこに辿り着くカール警部補の推理力に感心する。そして危険を顧みない行動力と、それ以上にアサドのアシスト能力に感心する。
 サスペンス仕立てだから、いくつかの場所で起きるいくつかの出来事が、やがてカール警部補の頭の中でひとつの大きな事件に収斂していく過程が楽しめる。彼の頭の中は見えないから、信頼してサポートする特捜部Qのメンバーの一方で、疑って否定する上司がいるのは当然で、現実感がある。

 変な喩えだが、自然薯を掘るときには、一本の蔓から自然薯を発見し、周囲から少しずつ掘っていくと、やがて自然薯の全貌が出てくる。自然薯は切れてしまうと価値が下がるから、切らないように丁寧に掘り出す必要がある。地中には石や大木の根っこなどが埋まっていて、それを避けるように伸びている自然薯は想像のつかない曲がり方をしたりしている。それが自然薯掘りの難しくも面白いところだ。
 本作品はカール警部補が自然薯を掘り出すようなストーリーである。大変な仕事ではあるが、徐々に全体像が明らかになっていく醍醐味がある。途中、微かにご都合主義が見え隠れするシーンもあったが、大半は骨太の刑事ドラマである。とても見応えがあった。

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耶馬英彦

1.5やはりコンビ解消して別の刑事映画になってしまった!

2022年2月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

真面目過ぎて面白さが無い刑事映画になってしまいましたね。
確かに眠たい映画で、寝ても良いです。しかし、自分がイビキをかくことは自覚している筈ですから、寝るなら家に帰って寝て下さい!イビキと静かなシーンのコラボを聴く側の身にもなって頂きたい。

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aki007

4.5例えば 真実とか

2022年2月5日
Androidアプリから投稿

興奮

難しい

未解決事件を追う特捜部が、小児性愛者の疑いのある男が行方不明となり、その人物のパスポートを持つ少年が保護されたことから始まる物語。

人気シリーズの特捜部Qの第5弾。とは言え、キャストが一新されたことにより、楽しみ半分不安半分で鑑賞。

最初こそ、カールさんもう5歳ほど若々しい方が良いかな~なんて思いつつ…う~ん、相変わらず良質なミステリー‼ちょっと不器用で強引な性格はそのままに、多少の素直さ(デレ?)を新装備したカールの捜査が始まっていく。

初っ端から意味ありげな少年の確保に始まり、行方不明になった男の元同僚や家族、カールの上司含め登場人物揃いも揃って何となく不信。僅か2週間で打ち切られた捜査、水泳クラブでの出来事、少女の絵、ベッドに横たわる男…謎を呼ぶピースが随所に散りばめられ、それらをつなぎ合わせていく様は非常に見応えがある。加えて、ちょっとコミカルな演出も。

キャスト一新による毛色の違いは当然あったが、特に奇をてらっているわけでもない王道ミステリーでありながら、ガッツリのめり込んでしまうつくりは流石特Q‼ちょっと都合が良かったり、思いの外あっさりしている場面もあるけれども、それも気にならない魅力がギッシリ‼

やっぱりミステリー映画は良いですね。本シリーズやヒットマンシリーズとかのヨーロピアンミステリーはどんどんと上映されてほしいです。

複雑すぎない相関図でありながら、ある程度の考察を要する心地よい難しさにどっぷりと浸かれた作品だった。

そして、この場を借りてちょっと愚痴をこぼすことをお許しください…。

上映中に外に出るなとは言いません。お手洗い行くことだってあるでしょう。
でも、劇場のドアを開けっ放しにして行くとか、冗談キツすぎです。光が入って集中できないので。。

こんなこと言うくらいなので、代わりに閉めに行くことも考えましたが…よりにもよって終盤の一番盛り上がる場面だったので席を立つ気にならず。。

当人にとっては関係ないことでしょうが、私にとってはずっと楽しみにしていたシリーズの新作で、しかも一番の山場シーンでこんなことになって、とても悪い気分で劇場を後にすることになったのが残念です。

…以上すみません、作品の感想レビューとは関係ない事ですが、どうしても言いたくなっちゃいました。。

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MAR