キャリー(1976)

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

スティーブン・キングの小説を原作に、超能力をもった少女キャリーが引き起こす惨劇を描いた青春オカルトホラー。狂信的な母親のもとで育てられ、学校でも日常的にいじめを受けている少女キャリーは初潮を迎えて動揺するが、生理現象は汚れの象徴だと母親に罵られる。しかし、その日を境にキャリーは念じることで物を動かせる超能力に目覚めていく。一方、いじめっ子たちは陰惨な嫌がらせを思いつき、高校最後のプロムパーティの場でキャリーを陥れるが、怒りを爆発させたキャリーの超能力が惨劇を招く。画面分割などを用いたブライアン・デ・パルマ監督の凝った映像演出も見どころ。キャリー役のシシー・スペイセクと母親役のパイパー・ローリーが、それぞれアカデミー主演女優賞、助演女優賞にノミネートされた。

1976年製作/98分/R15+/アメリカ
原題:Carrie
劇場公開日:1977年3月5日

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映画レビュー

5.0デ・パルマ監督の大傑作!

2024年3月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ブライアン・デ・パルマ監督の大傑作のひとつ。
初めて、この映画を映画館(池袋・文芸坐)で観た時(1980年5月)には、劇場にいた観客たちと悲鳴を上げたのだが、良き思い出。
その後リピート作品となっているが、本日は「Blu-ray(FULL HD 1080P)」で鑑賞、相変わらず素晴らしい映画🎥✨

高校生の女子がバレーボールをしている場面から始まり、キャリー(シシー・スペイセク)がいじめられているのが分かる。
続いて、スローモーションで女子更衣室の着替えシーン。(初見時からヘア解禁されるまではボカシ入りで観ていた)
この場面では当時無名の女優ばかりだったのに脱ぐのを嫌がったそうだが、この場面よりも先に撮った「シシー・スペイセクがシャワーを浴びるシーンで全裸になった」ものだから、更衣室でも無名女優たちの何人かは素っ裸。その中にはナンシー・アレンも。

そしてキャリーがいじめられているのを助ける女性教師コリンズ先生。キャリーをいじめた女子生徒たちに居残りの体操などをさせる。
助けようとしているものの、スー(エイミー・アーヴィング)がプロムの相手=トミー・ロス(ウィリアム・カット)をキャリーに譲ると、2人を呼んで「なぜキャリーに譲ったのか?」を執拗に問いただす。

そして、本作で忘れてはならない熱演をしているのが、キャリーの母親を演じたパイパー・ローリーであり、ほとんど引退状態だった彼女にデ・パルマがオファーして、狂気に満ちた迫真の演技を見せた。そのため、アカデミー助演女優賞にノミネート。
彼女の姿が、キリストの姿に……というあたりは素晴らしい。

そして、プロムが始まって、ものすごいシーンが始まる😲‼️
自分は「この惨劇シーンは、スプリット・スクリーンが素晴らしかった」と思っていたが、本ディスクの特典映像でデ・パルマは「自分としてはスプリット・スクリーンは失敗だった気がして、いくつかの場面をカットした」とおっしゃっている。
なんと勿体ない。カットした場面は見られないのだろうな……(^^;

そして極めつけは、原作者のスティーヴン・キングが「原作小説で使えばよかった!」と言ったラストシーン。

エイミー・アーヴィングの母親役を演じたのは、彼女の本当の母親だったのでイイ雰囲気が出ていたと思う。

また、自転車少年がキャリーにちょっかいを出して転がされるシーンの少年は、デ・パルマ監督の実の甥。

カメラワーク、スローモーション、スプリット・スクリーン、金属音の効果などなど、様々な映画的シーンが素晴らしい。
プロムでウィリアム・カットとシシー・スペイセクが踊るシーンは延々と回転シーンだが、この撮影ショットは特典映像で見られる。デ・パルマ監督は「あんなに回された俳優がめまいなど気持ち悪くならなかったのだろうか?」などと発言している😁

当時は無名俳優だった出演者たちは、『キャリー』と『スターウォーズ』の合同オーディションに集まった人たちから選ばれたものであり、ナンシー・アレンなどはオーディション最終日にオーディションに出てみたら大事な役に選ばれたラッキー女優である。

本当に、このデ・パルマ作品、何度観ても大傑作‼️✨✨✨

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たいちぃ

5.0静かな絶望が、火炎地獄に変わる時

2023年12月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
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tabotyoko

4.0観てなかった自分を悔やむ

2023年7月8日
iPhoneアプリから投稿

超有名なのに未見だったので観てみた。そんなに長くもないし、見やすかった。
シシー・スペイセクがめちゃくちゃ良いです。そしてデ・パルマのセンス全開で素敵。冒頭のシャワーシーン、あれ中学ん時観てたらやべぇことになってたな。スコアもめちゃくちゃ綺麗な曲だらけ。凄い傑作だったことに今更ながら気づいた。

キャリーが身近に居たら、周囲に同調して自分も虐める側に付いていたのだろうか。
悲しい、とても悲しい映画だった。

キャリーのようないじめに遭ってた人が前カノでした。虐め、ダメ、絶対

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Mk.plass

3.5恐る恐る・・・

2023年6月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

 年を重ね次第に刺激を好まなくなりつつあり、もうホラー映画は観ないでおこうと心に決めていましたが、たまたまVODでむかーしに強烈に刺激を受けた記憶のあるこの映画を見かけて思わず、恐る恐る、観てしまいました。結果、観るんじゃなかった・・・レビューを書いている今も嫌悪感に似た得体のしれない恐怖感が頭の中をよぎっています。
 流石巨匠デ・パルマ。その映像と展開は観るものを惹きつけます。内容は今でも大きな社会問題になっている学校内での壮絶なイジメと偏狂的な宗教への信仰。ただそこにメッセージ性はなく、純粋にホラーです。
 イジメられた相手を殺戮していくといった復讐劇であれば、ある意味爽快感もあり興行収入も見込めるので今でもありえるのだろうけど、この映画は悪い人、いい人、皆殺し。「然るべき報い」ではないのだからたちが悪い。
 余談になりますがジョン・トラボルタ。えらい役やらされてますなぁ。

結論、後味悪いですが、完成度の高い映画です。

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おまつ
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