椿の庭のレビュー・感想・評価

写真家が作り上げた映画。
映像が綺麗なのは当たり前。
ワンシーンの芝居をあまり、カットを割らず、丹念に作り上げた為、長く感じる。
それも、物語をストレートに語る方法か？
ダイアローグから映像を想像させるシーンは映画的。
次回作に期待が楽しみだ。

思い出を移植する。。

音で、季節を感じ、温度を感じ、感情が伝わる。

こんなに、音って美しかったかな。。

シムウンギョンが、愛しくて可愛い。

チャンチェンも表情で、内に秘めた怒りが静かに伝わる。。

大切なものに、外国人も日本人も変わりはない。

その人自身の心が、共通の悼みをわかる命があるかなんだな。。

季節毎に表情を変える自然豊かな庭園のある古民家で暮らす着物姿の美しい女性絹子を演じた富司純子さんの、美しい佇まい、美しい所作に見惚れました。

喪服の帯をバサリと落とし、テキパキと着付けするシーンが見事。

娘陶子を鈴木京香さんが、大人の魅力に溢れた演技で、孫娘渚を沈恩敬さんが、清楚でナチュラルな演技で、それぞれに存在感を魅せる。

失われゆく日本の美しきもの、その悲しみを思った。

映画館での観賞