劇場公開日 2021年9月17日

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マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”のレビュー・感想・評価

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4.0メディア対応なし。謎のデザイナーの足跡を辿って行き着く先は

2021年9月15日
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楽しい

亡きカール・ラガーフェルドを筆頭に、自分自身をアピールすることでデザイナーとしてのステイタスと服の価値を高めたクチュリエは多い。そんな中で、かつて一度もショーのラストに顔を出さず、一切メディアにも登場しなかったのが、マルタン・マルジェラだ。本人はその理由を人前に出るのは苦手だし面倒だからだと説明する。あの無愛想な川久保玲ですら、ショーの最後にちょっとだけ挨拶しに出て来ると言うのに。しかし、結果的に彼の引っ込み思案な性格が返って伝説を作り、引退後も注目を浴びる理由なのだとも思う。

そしてこのファッション・ドキュメントでは、ベルギー生まれのマルジェラが、同郷のデザイナーたちと同じく川久保玲の常識を打ち破る服作りに影響され、アシスタントとして働いたジャン=ポール・ゴルチエにその才能を認められた上で、素材をリメイクし、リサイクルした服らしくない"アンチ・ドレス"の数々をどうやって作ったかを詳らかにしていく。彼が最初に注目を浴びた1980年代は装飾美がもてはやされた時代であり、それは今も基本的に変わりないことを考えると、クリエイティブの世界では独創性こそが大事だと改めて痛感する。

それはファッションも映画も同じ。引退した孤高のデザイナーの足跡を紐解く本作は、個性的な秀作を残した巨匠のアーカイブを振り返る作業に似ている。

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清藤秀人

3.5Looking for a Creative Boost of Energy?

2021年8月17日
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The film reveals that everything cool since the 80's can be traced back to Martin Margiela, an influential artist who worked not for fame but for his own enjoyment in life. His advice is metaphysical and can be applied to any craft. "Sometimes it's the things you don't like at first that become the most interesting." I made a painting while watching this film and I was pleased with the result.

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Dan Knighton

5.0貫いてるわ

2021年12月9日
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主人公が最後の最後まで顔を出さない映画って🎞あるんやねぇwと言うか、ファッションでやったセオリー崩しを映画でもやる。と言うマルジェラに感服賞賛の嵐。※僕の心の中で
因みに、視聴した会場のuplink京都はマルジェラとは対称的な貫貫きれなかった京都の哀愁漂うシチュエーション。アイロニーを感じたわ👯‍♂️uplink京都の上になる地上に京都の風景には通常ない真っ赤な店色を
施したディーゼル。。、おお!あうちw

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tomokuni0714

3.5【自らの姿を一切出さず、インタビューにも応えて来なかったマルタン・マンジェラが、リラックスした口調でファッションに対する想いを語った作品。】

2021年11月7日
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鑑賞方法:映画館

知的

幸せ

ー 2008年に突然、ファッション業界を去ったベルギー人のファッションデザイナー、マルタン・マルジェラ。
  メディアに登場する事を、極端なまでに避けて来たために「透明人間」とまで言われた彼が、顔は映らないが、リラックスした口調で、幼少期にファッションに興味を持った理由や、それ以降の自らのファッション界での活動について、実際の服や、当時の映像を交えて、語るドキュメンタリー作品。ー

◆感想

 ・ここまで、彼に自由に喋らせたのは、ライナー・ホルツェマー監督との、信頼関係の賜物であろう。

 ・ジャン=ポール・ゴルチエに、そのセンスを買われ、その後も斬新な発想 ー 足袋ブーツ、古着を再生し、ショーに登場させる手法、ランナウェイを歩くモデルの顔を敢えて隠し、服を見せる拘り。ーで、パリのファッション業界の風雲児になって行ったことを、楽し気に語る。

 ・代名詞とも言える、4隅を止めた白いタグ。

 ・エルメスと手を組んだことで、味わった初めての、業界からの冷たい反応。

<彼は言う。
 ”ファッションショーが、”配信”で観れるようになってしまい、現場で観客が驚きを持って反応する姿から、創造性を得る楽しみがなくなってしまった・・。”
 何だか、とても気になる言葉であった・・。>

<2021年11月7日 刈谷日劇にて鑑賞>

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NOBU

4.0ファッションの枠にとらわれない自由な発想。

2021年10月17日
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鑑賞方法:映画館

本人の話を聞いていたら、名声や地位とは無縁な自分だけの場所にいるといったとても自由な人で、前回観たドキュメンタリーの暗ーい雰囲気を払拭する作品だった。

人の評価にとらわれない事が、人生楽しめる秘訣だな。と私的な解釈。

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パプリカ

3.0繊細な人が多いなぁ…。

2021年10月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ファッションデザイナーの伝記的な映画を観るのが好きです。
その洋服が好きかどうかは関係なく、
彼らのクレイジーさ、クレバーさ、繊細さ、才能、生き方、
破天荒さ、そういうものを観るのが楽しくて。

マルジェラは、とっても繊細な人でした。
でも、やはり、自分の芯があって強いですね。

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hkr21

4.0マルジェラは人の想い模した芸術であることを雄弁に語っている

2021年9月30日
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鑑賞方法:映画館

こんにちは。西田佳宏です。

この映画は最高でした!ご存じの人も多いと思いますが、

Youtubeで有名なMBさんの影響でファッションの勉強していました。

そんな中、MBさんのメルマガでマルジェラの話が多々あり、

めっちゅ興味をもっていました。

そういう状態でこの映画に出会ったのでとても最高でした。

マルジェラの奥深さ、デザイナーとしての考え方、

なぜマルジェラがここまで有名になったのか?

この映画に出会うまでは、表面しかファッションもマルジェラ見ていませんでした。

ですが、この映画と出会ったおかげで、マルジェラというよりも、ファッションとは

何かをマルジェラは雄弁に映画を通して語っている。

今日も帰りにマルジェラにいきましたが、いつもと違うマルジェラがそこにあった。

ファッションすきの方、そうではない方どちらにもお勧めしたい作品です。

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西田佳宏

4.0あの頃…

2021年9月30日
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今となっては"ファッション“?なんて
とんと疎くなって
洋服を買うことも滅多になく
買うとしたらUNIQLOで
あ〜あなおばさん、、、

3〜40年前は毎月「装苑」を買い
毎シーズンY'sとギャルソンのチェックに余念なく
これ以外の洋服は買わなかった…
いい時代だったな〜

と、うっとりする映画でした

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mamagamasako

4.0【カウンター・カルチャー】

2021年9月23日
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冒頭で、マルタン・マルジェラが言っていたように、初期のマルタン・マルジェラは、とてもシュールリアリスティックだったと思う。

その後、インタビューで、実は、マルタン・マルジェラは一貫してカウンターカルチャーだったのではないかと関係者が話していたが、ファッションのハイ・カルチャーに対して、シュールレアリズムもカウンター・カルチャーと言っても良いだろうから、あの誰にも思いつかないようなデザインやショーは、規制の概念に捉われない自由なアートになったのだろう。

しかし、いざ、ファッションを取り上げると、商業主義から逃れることは出来ず、ハイ・ブランドとタッグを組むことによって、マルタン・マルジェラの個性や自由は奪われていったのではないのか。

それは、何もマルタン・マルジェラだけではなく、フランスのキラー・コンテンツとなった高級ブランドは、いくつかのホールディング・カンパニーが多くの古き良きブランドを次々に買収し、富裕経済都市への出店ノウハウや、事業計画を共有し、効率的な経営環境に転換して、フランス経済の屋台骨を支えている。

ただ、近年は、ファスト・ファッションの台頭で、ブランドに対する見方も変化してるし、また、残酷という理由で、毛皮や皮革を使う機会は減り、搾取が背景にあるとして、新疆コットンの使用を見合わせるブランドも出てきていることから、仮に多少奇抜であっても、マルタン・マルジェラのようなデザインで見せるデザイナーの活躍する場は、多くなってきてもおかしくないように思う。

また、自由なアートのようなファッションが生まれることがあれば良いなと考えたりする。

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ワンコ

4.0素晴らしいドキュメンタリー!

2021年9月20日
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アントワープのマルタン・マルジェラが蘇る!
アバンギャルドの旗手、川久保玲を追いかけ、ベルギーから出た若手デザイナーが、すでに引退し、回顧展が開かれ、ドキュメンタリー映画が作られている。
時の流れは早いものだが、そんなマルタン・マルジェラの魅力をたっぷりと味わえるドキュメンタリー映画だ。
この映画に理屈はいらないだろう!ぜひ劇場でご覧ください!

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caduceus

4.0孤高のファッションデザイナー

Jさん
2021年9月20日
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鑑賞方法:映画館

滅多に公には顔を出さずインタビューも
しない稀有なファッションデザイナー
そのマルジェラ本人が自身を語る

マルジェラの服は過去の服を
壊し再構築することで生まれる
よってタイムレスでありながら新鮮味がある

本人の声は意外にも
温かく優しさが滲み出ていた

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J