花束みたいな恋をしたのレビュー・感想・評価
全764件中、241~260件目を表示
あの日、チケットで手に入れた5年にわたる2人の時間
はじまりは押井守だった。
絹と麦の良くも悪くも成長の物語でした。
はじまりはおわりのはじまり。
あの終電から2人のカウントダウンは始まっていた。
出会ってすぐの多幸感、からの見てられないほどのイチャイチャ、それだからこその2人の冷め方の落差。
若い頃の恋愛と結婚は違う。
序盤のサブカルの応酬は、サブカル割といける自分からしても流石に疲れたけれど、2人を繋いでいたサブカルが、麦の諦め「じゃあ」に変わっていくのは本当に観ていて辛かった。
モロにわかるんだもん。2人の間の見えない壁が。
恋愛経験少ない自分でもしっかりわかる、街中に転がってそうなある意味普通の、リアルな恋愛でした。
別れる
この言葉を使わずに別れた結婚式の夜のファミレス。
未練がましい麦とここできっぱりと終わらせたい絹。
まさに男と女。
清原細田カップルに自分たちを重ねるところは印象的でしたが、自分は泣けるようになるまでにもう少しかかりそう。
ただ、それまで重苦しかった空気が、別れた途端に解放されたように吹っ切れて、付き合い始めた頃の多幸感が戻ってきたのが唯一の救いになりました。
前述の通り、サブカルの畳み掛けは疲れますが、途中からこの作品のサブカル要素の重要性に気付きます。
5年の間、2人の愛の形、関係は変わっていった。
その年の経過を感じさせるのは、2人の演技による微妙な違いはもちろんのこと、周りの人たちの変化や時代によって流行りの変わるサブカルたち。
特にACCの歴史が絹麦とともにあった。
もちろんPORINさんも。
内容に注目しがちだけど、忘れてはいけないのが、豪華キャストの絶妙な無駄遣い。
あの人からあの人まで、チョイ役でいっぱい出てくるので、サブカルや固有名詞とともにどこに誰が出てくるか、ワクワクしながら観れました。
言葉選びが秀逸で、比喩や例えも気持ち良い溢れ出る坂元裕二ワールド。
とにかく良くできた映画です。
好きになる人もならない人もいると思います。
流石の脚本に、復習にはもってこいのエンドクレジット、遊び心満載なパンフレットも。
2人の幸せな未来を祈って、色々な意味で何度も観たくなるような映画です。
人間は良くも悪くも変わっていくもの。 恋愛関係もずっと一緒ではいら...
人間は良くも悪くも変わっていくもの。
恋愛関係もずっと一緒ではいられない。
ほとんどの恋愛はいずれ破局するし、結婚しても関係が冷え込む夫婦が多いのが現実でしょう。
この映画はそこを後味悪くなく、上手く描いていました。
でもデートムービーには向かないかな。
都合良すぎ
前半の二人の出会いですが、二人の趣味が完全に一致してすぐ仲良くなる過程が出来すぎていてご都合主義だなと思い反吐が出ました。それでもう自分はダレてしまったのでそこからは完全に惰性で観ていました。
最後の方のファミレスで話し合うシーンでも昔の自分たちと同じようなカップルを見て二人は涙していましたが正直ふーん、これもご都合だなと思ったし変に長いので早く終われと思ってしまいました。
ただ二人が疎遠になっていくのは妙なリアリティがあり良い意味で気分が悪くなりました。
ご都合主義というより何でもかんでもわかりやすく提示しすぎているのかも?
佐久間宣行のお勧めで
ノーマークの作品でしたが深夜ラジオで佐久間宣行さんが絶賛していたので、そうか、おじさんが観ても面白いのかと思い、公開1ヶ月遅れで映画館へ。
何となく昭和っぽいボーイミーツガール物語でしたが、主演の二人の演技が凄く巧すぎ。何十年か前の若かりし己の恋愛感情を思い出し、スクリーンに引き込まれました。
最後まで全く飽きずに鑑賞出来たのは劇中会話のセンス、と言うか素晴らしい脚本の出来と菅田将暉、有村架純のナチュラルな演技力の賜物でしょうか。
もしかしたら数年後に令和の東京ラブストーリーとしてエポックメイキングな作品と評価されるかも知れません。
青二才に捧ぐ
ひたむきさや熱い思いとやや対局な恋愛
セックスも淡白めなカップルの若さ故の破局
冒頭、歩行者量調査のバイト現場ロケ地(豊島区某所)
が徒歩1分の近所で、映った瞬間作品世界が現実とシンクロ率100%に、、、
共感できた
ごく平凡で幸せな恋が緻密に描かれていて、世代と形が違えども、自分にもこんな時期があったなぁと思いました。
ただ、ラストシーンで別れるときは、26歳にしては老けすぎではないかと思いました。
モノローグがいやだった
合わなかった
モノローグで全て説明しちゃうのが嫌だった
イヤホンが有線だったり、猫の引き取りをじゃんけんで決めたりと、書きたいシーン、メッセージのために不自然になっている部分が気になりました。
さわやかの使い方は好きでした。
「恋」で始まり「愛」で終わる物語
生まれて初めて恋愛映画で泣いた。それくらい心を揺さぶられ、作品に引き込まれた。登場人物の年代と自分の年代がぴったり一致していたのもあり、あーこの頃あれしてたなぁと余計フィクションである事を忘れる作品だった。あと友達にどんな内容だったか聞かれた時に「運命的な出会いをした2人が5年付き合って円満に別れる映画」と説明した。そこで思ったのは特にどんでん返しや衝撃のラストがあるわけでもなく、内容は至ってシンプル、予告編がほぼダイジェストになっていたのに何故こんなにも見応えがあって心を揺さぶられたのだろうという疑問だった。言葉での説明は最小限に、かつそれに含まれる意味は最大限にしようとしている。これは個人的な解釈だが絹があえてマリーゴールドの名前を教えないようにしたが2人の思い出が「花」となり皮肉にもお互いが思い出すきっかけとなっていた。その花が積み重なった花束がしおれていく切なさが心に一番響いた。「恋をした」と過去形にする事により互いの道を歩みながらもその「花束」の美しさは変わらなかった様に思えた。
人生。
色々考えさせられる映画だった。恋愛とは、結婚とは、就職・仕事とは何かを見つめ直そうと思った。
これは、賛否が分かれる映画かなって思ってる。自分は映画の話し方、流れ、終わり方もこれでいいと思ったけど、これ以上の終わり方もあるんではと思った。そこが映画というより、現実味があって良くもあり、映画ならではの終わり方を期待してた自分もいた。
恋愛って難しいね。
サブカルおじさん・おばさんの武勇伝
早稲田松竹で。
公開するなり一部で話題、時に阿鼻叫喚を巻き起こすさまを横目で見ていましたが、ようやく実物を拝むことができました。
もはや「コントが始まる」と「大豆田とわ子」の予習的タイミングになってしまいました。
オチやだいたいのストーリーは前情報で予想した通りでしたが、坂本裕二だしそこが重要じゃないと思うのでたぶんセーフ。
自分と近いタイプの人たちが中心のドラマですが、ラストは泣け…るどころか、やや不愉快な気持ちになりました。
↓その理由(結末について言及してます)。
それはモノローグ過多な語り口のせいもあるかも知れません。言葉が映像に溶け込むのではなく、明確に言葉>映像。こちらが想像で埋める余地をあらかじめ摘まれてしまうと、どうにも心が動かない。
それを差し引いても本気になっていく過程で相手のパーソナリティに執着してしまう感じがあまりしないかった。
運命の相手だ→過度な期待→すれ違って落胆、みたいな描写もあまりなかったし、結局のところ自分と似てる、自分の分身だから好き。で、そうじゃなくなって別れた、みたく見えてしまう。
だけど当の本人たちはほんとに大事で大好きだから、これ以上嫌いになりたくないから別れた、とか神棚に上げて暮らしていきそう。
このまま行けばさぞかし殺伐とした地獄だろうけど、これ以上の相手なんかいないんだからハラ決めて底まで落ちたらいいのに。単に覚悟が足んないだけでしょって思う。なにせ「花束」だからね。
その程度で、時間経って別の相手と付き合ったら? 距離を取ってみたら? 数年後に再会したら簡単に再燃しそう。むしろ泥沼の不倫に発展する中年カップルの前日譚だったのではとすら思えてくる。都合よく踏み台にされる未来のパートナーたちが本当に気の毒(すべて個人の妄想です)。
そして創作物もただのダシに過ぎないのでは。
私が知る範囲で創作物を深く愛してる人ってのは、とどのつまり人が好き、他人に興味があるってことだと思うのです。
だからこそ自分の好きなものを目の前の人に伝えたくなるとか、逆に相手の好きなものに興味が湧いたり。
決してコンテンツの中に自分を見つけて安心したり、人を選別するためではない。
なのでそこまで好きじゃねぇだろ…と言いたくもなるわけです。
なまじ愛が浅い人間ほど(私だ)ちょっとばかり齧った程度のことをこれ見よがしに語りがち。つまりマウントの一種。作品より自分が好き。耳が痛い。
しかし、そう考えると冒頭のくだりとか、色んな謎も解けてきます。
観終わってみると、全体的にサブカルおじさん・おばさんの武勇伝ていう感じ。
老害になる未来が目に浮かぶよう。
飲み屋で胃を半分取った話をするおじさんは20年後の麦くんかもよ、絹ちゃん…
「500(日)のサマー」とか、「ラ・ラ・ランド」の日本版みたいな作品ですが、ドメスティックすぎて海外に持っていって共感を得られるのかは未知数。
劇中、ふんだんに飛び交う固有名詞に(特定のモデルに取材した結果だそうですが)自分が触れたことがあるかどうかでも、刺さり具合が分かれそう。
ちなみに私はマンガはだいたい知ってるけど小説はほとんど読んだことがない、というレベルでした。
麦くんのマンガ本棚は30代後半の弟が高校生の頃みたい(AKIRAはともかくあの世代にドラゴンヘッドって…歳上すぎないかい??)。
ただ、パンデミック前の密、密、さらに密!な若者たちの風景は無闇に懐かしくて泣きそうでした。今となっては失われた懐かしい景色。期せずしてそこの訴求力が一番強くなってしまったという。。
撮影時期の問題か、あえて避けたのかはわかりませんが、あそこまで時期を言明されると逆にマスクしてないのが引っかかったなー
若者のリアル
若い頃はお金がないが夢がある。
少し道を外れてもその気になればいつでも修正が効くと思っている。
一度軌道から外れると、いざ元の軌道に戻ろうとした時に想像の何百倍もの負荷がかかり、お金も時間もなく、また夢を語る余裕もなくなり、疲弊し切って喧嘩が絶えなくなる。
精神的な大きな変化は、学生から社会人になるとき、結婚して子供ができたときの2回来ると思うが、そこで考え方がシフトするかどうかは個人差があって、ここが一番、価値観の違いが生まれ易いとこではないか。
自分の過去と重なる部分が多過ぎて、苦笑いする場面が多く、とても面白かった。
見たくて見たくてやっとみた
予告見て絶対好きな系統だ!と思ったし、好評のようだったので楽しみにしてたけど、なんか違った。残念すぎる。言葉選び?キャラ設定?が好みじゃなかっただけなのかもしれませんが、映像とか淡々と時間が流れる感じは好きだっただけに残念です。
なんか好みがまったく一緒とか別れ話のシーンで主人公達が出会ったころとまったく同じシュチュエーションの男女がいたりと、そんなわけないじゃん、と興醒めしてしまいました。有村架純ちゃんの泣きの演技はすごくよかったのでちゃっかりもらい泣きはしましたが。涙腺ゆるゆるの私としてはまったく泣けなかった、物足りなかった、という感想です。読書好き、映画好き、とかゆるっと趣味が一緒なだけで充分です。系統、作家まで一緒はお腹いっぱいすぎます。白のスニーカー綺麗すぎるなぁ、猫いるのに部屋綺麗すぎるなぁ、ベランダ数年たったらもっと廃れるよ、とかもっともっとリアルな生活、も見せてほしかった。キラキラしすぎていた。
ただカラオケのシーンはよかった!前半と後半のカラオケシーン、どちらも2人の関係性が表れててよかった!!菅田くん有村架純ちゃん、素晴らしい俳優さんだなと思いました!映画見終わったあと、曲検索して聞きました!
この作品の前にみたのがミッドナイトスワンだったので、ハードルがあがりすぎただけかもしれません。
邦画ラブロマンスの傑作
邦画ラブロマンス、とりわけ若年層をターゲットにした映画は、その多くが安い「胸キュン」シーンの押し売りに過ぎず、その上で恋愛以外のよく分からない要素(SF、不治の病、エロ、風刺等)を無理やりに付け足すことでなんとか形にしているだけの駄作です。私自身何度もガッカリさせられていますが、この作品には良い意味で想像を裏切られました。
決して奇をてらっているわけでもないのに、ありがちなテーマなのに、最後には涙が出てきてしまう。ロングヒットも頷ける、間違いなしの傑作です。一度でも人と交際した経験のある方なら、観て損はないと思います。
綺麗な花束はそのまま朽ち果てさせるか、ドライフラワーにするしかない。
ふたりの趣味がぴったりと合う事は素晴らしい事で、それが理想的だ。
そのまま結婚すれば、きっと一生うまくいく。
しかし一貫した趣味をもっていても、片方が仕事に対する考えは飽きっぽく、場当たり的すぎたので、結末は悲しい。 そんな恋は、ただ朽ちるしかない。
1クールドラマにしてもいい内容を、映画の枠に収める意味を理解していない監督と脚本家は
ふたりの心の声をすべてを劇中で、語ってしまう程に薄く
映画を観ている者に何も考えさせず、想像もさせない
まるで深みのない"男女のすれ違い"を表面ずらで仕上げた脚本になった。
何度も繰り返す”パンが裏返しに落ちる”という比喩の意味が不明である
何かのオマージュなのだろうか?
有村架純さんはブヨッた。
最後は誰の結婚式なのだろうか?
同じように”長すぎた春”を扱った最近の映画は「あの頃、君を追いかけた」だ。
見比べると。。。
花束みたいな別れかた
私は恋愛不足だからか
人様の恋愛模様の記録を見てる感覚で
きっと恋愛してる人だったら共感する箇所、
生々しさみたいなのがあったのかな~・・。
「映画を見たあと、雨が降っていて
またコンビニでビニール傘を買って。
イヤホンが壊れて雨と街の音を
感じながらゆっくり歩いて。
大人と呼ばれる年齢になったけど
白線の上を歩いて帰るのは心地よかった。」
これを有村架純ちゃんが読んでくれたら
もうこの映画の雰囲気でちゃう。
ただの帰り道をぽく書いただけだけど。
あ、有村架純ちゃんの歌がすごく
好きだった。
感動しきれない
題名と内容はとてもあってると思う。映画らしい2人の共通点の一致とか、最後のファミレスで主人公とヒロインと全く同じ境遇の2人が出てきたり、するばめんなどはまさしく花束のように美しく可憐だったと思います。
あとは男女2人の心のすれ違いをわからせるのが上手いと感じた。例えばパン屋のシーン、ヒロインにとっては大切な思い出の場所。主人公にとってはどうでもいい場所。対比構造がわかりやすくて、自分が恋をしているようだった。自分が勘違いしていたらしく、勝手に感動ものだと思っていたのを少し反省。自分が主人公達とおんなじように真剣に恋をしていたら、もっと感情移入できたのかななんて思う。もっと濃い恋をしたらまたみてみたいなと思います。こんな恋してみたいなと思う作品でした。あと勿忘流れないんですね。
いつ流れるのかなってまっちゃいました。
全764件中、241~260件目を表示