ヴィタリナ

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ヴィタリナ

解説

「ヴァンダの部屋」の鬼才ペドロ・コスタが、カーボベルデからポルトガルにやって来たひとりの女性の過酷な人生を、暗闇と光の強烈なコントラストで描き、2019年ロカルノ国際映画祭で金豹賞と女優賞をダブル受賞した人間ドラマ。

アフリカのカーボベルデで暮らす女性ヴィタリナは、ポルトガルのリスボンへ出稼ぎに行った夫がいつか自分を呼び寄せてくれると信じ待ち続けていた。ある日、彼女は夫が危篤との報せを受けてリスボンにやって来るが、夫は既に亡くなっており、葬儀は3日前に終わっていた。亡き夫の面影をたどるように、移民街フォンタイーニャス地区にある、夫が住んでいた部屋で暮らし始めたヴィタリナは、部屋の暗がりで自らの波乱に満ちた半生を語りだす。

主人公ヴィタリナを役と同名のビタリナ・バレラ、彼女の夫を埋葬した司祭をコスタ作品の常連俳優ベントゥーラがそれぞれ演じた。

2019年製作/130分/ポルトガル
原題:Vitalina Varela
配給:シネマトリックス
劇場公開日:2020年9月19日

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映画レビュー

3.0とにかく映像の美しさよ。

2024年3月26日
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鑑賞方法:映画館

移民に強制労働。住まいはスラム。
ここまでだと、クレイジージャーニーのゴンザレス氏ばりのアウトプットでしかないわけだけど、それ以外に言いようもない世界観。
暗闇にしっとりと同化し光に鈍く瞬く肌の表現には、見惚れるほど。

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ラーメンは味噌。時々淡麗醤油。

2.5屋根の上で小鳥のキス。

2021年2月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館
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bloodtrail

4.0暗がりの部屋で語るヴィタリナの辛い人生

2020年11月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ペドロ・コスタの新作。

出稼ぎに行った夫の危篤の知らせを受け、アフリカからリスボンにやってきたヴィタリナ。夫は既に亡くなり、葬儀も終わっていた。

移民や出稼ぎの労働者たちが暮らす貧しい住居。夫の部屋にたどり着いたヴィタリナはそこでの生活を知る。

光が差すことのない暗がりの部屋で自らの人生を語り始めたヴィタリナ。故郷で夫を待ち続けたヴィタリナの辛い人生を知る。30数年前に出稼ぎに出た夫は故郷に帰ることはなかった。

陰鬱だった。あまりにも陰鬱だった。深く落ちた。

ラスト、故郷での若き二人の姿が鮮烈。二人はレンガを積み上げ家を建てた。二人だけの力で。そこには明るい太陽の光が在った。

故郷に帰ることがなかった夫の思いを今も考え続けている。

主人公ヴィタリナを演じたヴィタリナ・ヴァレラ。彼女は実際にセネガルの西にある島国・カーボベルデ🇨🇻からの移民だった。今作は彼女の物語であり、移民たちの物語でもあった。

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エロくそチキン

3.0カーボベルデって大西洋の島国なんですね

2020年9月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

コントラストが強い、と言うより闇が深い。

基本的に主人公演じるヴィタリナさんにインスパイアされているらしい。多少なりとも光のあるシーンはエルグレコの絵のようだが、闇はヴィタリナを反映しているかのようで、そんなに簡単に晴れるものでもないのだろう。

典型的なリスボンがわからないので、移民街の生活と比較ができないのだが、窓の外からテレビある家の窓越しにテレビを覗き見するシーンがあり、各地でよく見られる光景なのだな、など思ったりした。

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mikyo
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