CLIMAX クライマックス

劇場公開日:

CLIMAX クライマックス

解説

「カノン」「アレックス」「LOVE 3D」などさまざまな問題作を手がけてきたフランスの鬼才ギャスパー・ノエが、ドラッグと酒でトランス状態になったダンサーたちの狂乱の一夜を描いた異色作。

1996年のある夜、人里離れた建物に集まった22人のダンサーたち。有名振付家の呼びかけで選ばれた彼らは、アメリカ公演のための最終リハーサルをおこなっていた。激しいリハーサルを終えて、ダンサーたちの打ち上げパーティがスタートする。大きなボールに注がれたサングリアを浴びるように飲みながら、爆音で流れる音楽に身をゆだねるダンサーたち。しかし、サングリアに何者かが混入したLSDの効果により、ダンサーたちは次第にトランス状態へと堕ちていく。

「ザ・マミー 呪われた砂漠の王女」のソフィア・ブテラ以外のキャストはプロのダンサーたちが出演し、劇中曲として「ダフト・パンク」「ザ・ローリング・ストーンズ」「エイフェックス・ツイン」などの楽曲が作品を盛り上げる。

2018年製作/97分/R18+/フランス・ベルギー合作
原題:Climax
配給:キノフィルムズ
劇場公開日:2019年11月1日

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(C)2018 RECTANGLE PRODUCTIONS-WILD BUNCH-LES CINEMAS DE LA ZONE-ESKWAD-KNM-ARTE FRANCE CINEMA-ARTEMIS PRODUCTIONS

映画レビュー

4.0今回のノエ作品は踊る!踊る!中毒性の高い悪夢へようこそ。

2019年10月31日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

鬼才ギャスパー・ノエの映画ほど他人の「面白い」があてにならないものはない。ある者は感動して涙を流し、またある者は嫌悪のあまり嘔吐感すらあらわにする。その千差万別の反応こそノエ作品の醍醐味。もしくは私たちは彼の映画を通じて自分自身を見つめているのかも。

そんな彼の新作は今回もぶっ飛んでいた。冒頭から挑発的で、実験的で、ニヤニヤが止まらなくなる。だがそこを抜けると、雪に閉ざされたホールで夜な夜なダンス・パーティーが始まり、集いし若者たちが超長回しでとにかく素晴らしい身のこなしで延々と舞う。この時点でテンションはMAXなのだが、そこから事態はツイストし、狂喜乱舞し、地獄のような悪夢へ。ワン・アイディアを瞬発的に発展させたような作りでありながら、過去のノエ作品のタブーが散りばめられた集大成のようにも思える。強烈なのに何度も観たくなる、中毒性の高い一作かと。ただしR18+。くれぐれも油断は禁物だ。

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牛津厚信

1.0自分の感性がまだついていける試してみたが…やっぱりもう無理のようだ…

2024年2月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

自分の感性がまだついていける試してみたが…やっぱりもう無理のようだ…

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shige12

4.0何度観てもアクが強い

2024年1月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ギャスパーノエによる、ひたすらバッドトリップしていく様を映したトランスムービー。
お正月休みの夜中、酒飲んで観るにはピッタリかなって久しぶりに観てみました。
廃校に集まったダンサー達が、公演リハの打ち上げで口にしたLSD入りのサングリアで始まる狂乱の一夜。
ダンサー達のインタビューで始まるのですが、これが結構かったるいなぁって思ってたらいきなり始まるすごいダンス。
これが本当圧巻で、観ながらすげーなこれ…ってなります。
バックではダフトパンクやエイフェックスツインなどのテクノ・エレクトロが溢れる中、その踊る映像は本当にクセが強くどうしても見入ってしまうんですよ。
ここでの緩急がうまく、後で思えばこの時点でマジックにかけられていたようでした。
また、驚くべきはセルヴァ役のソフィアブテラ以外全員、演技未経験のダンサー達で構成されている事です。
しかしそれらを何の引っかかりも無く作品に引き込むのは、ギャスパーの手腕でしょう。
気味が悪いくらい舐め回すカメラと、長回しのような構成。
止まる事がなく段々と速度を増すトランス状態と、部屋毎の興奮の事象。
子供のティトの行動が最後のトリガーとなり、廃校内はサバトのような世界へ。
カメラが逆さになった辺りがパーティーのピークで、ここでの演出もうまかったですね。
翌朝、全てが終わり静まり返った廃校。そこで流れるストーンズの「アンジー」がまた切ない。
そして冒頭で出てきた「目薬」で幕を閉じます。
いや、何度観てもこれはアクが強い。特かくすごい作品ですね。

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白波

3.0鮮烈に、堕ちる…

2023年8月24日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

ギャスパー・ノエ監督作品ですから。もぅ観る前から深呼吸して気合を入れ外に音が漏れないようにしっかり窓を締め、お酒を飲みながら臨みました。お酒は飲みながらじゃないと耐えれる自信がなかったのです。

前半~中盤はまだまだまだ余裕がありました。ダンサーたちの見事なパフォーマンスと妙に耳に残るミュージックとの見事な融合、そして赤を主体とした原色で描かれる世界、お酒の酔いが回ったダンサーたちのおバカな会話とひたすら繰り返し見せられます。黒人男性のダンサー子供っぽい(下品ですが)エロトークもなかなかニヤッとさせられました。

が、束の間…。いきなり演者とスタッフなどのエンドロール!?が流れます。はい、わかりましたよ…。エンドロールでなく、ここからが狂気の沙汰の始まりなんですね。「お前らここから始まるが耐えれるのか!?自信が無ければここで終われよ!」と言われている気分でした。

そして中盤~後半に突入。もうね、全員がイカレているんですよ。ドラックが回った人間の永遠と意味不明な行動や狂気の沙汰が流され続けるのです。途中いったい何を観せられているのだろうと正直思いました。そして嘔吐感ですら感じました。まさに地獄絵図とはこのことを言うのだと理解できました。

その中でも監督の鬼才っぷりといいますか監督としての技術も見え隠れしました。全編を通し長まわし撮影(演者は大変だろうな)を多用し、人がすれ違いざまにカメラで追う人物を変えたり、しまいには映像を上下さかさま(字幕もさかさま)にするカメラワークを使います。これには嫌悪感が2倍にも3倍にも思えてしまう効果がありました。

それだけでないのですよね。嫌悪スパイスとしては十分すぎるほどの視覚と聴覚の刺激物を投入してきます。前半ではあれだけ見事な色彩感と思っていた色が原色過ぎて気持ち悪く感じられ、鳴り響くパーティーの音楽と共に遠くから聞こえ続ける悲鳴がこれでもかというくらい耳を刺激します。(思わずボリューム下げました…)

がんばって疲弊して観終わった後に何が残るのでしょう。何か心の中にモヤモヤとした感情と共に、ただただ人間が堕ちていく姿にはドラックの怖さは十分に知ることが出来ました。が、ちょっと刺激強すぎて放心状態でした。

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だいふく
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