劇場公開日 2019年4月19日

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「レオニデス家の一族」アガサ・クリスティー ねじれた家 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0レオニデス家の一族

2019年11月5日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

楽しい

知的

アガサ・クリスティー自ら「最高傑作」と語った小説を映画化。
劇場公開時ひっそりと公開されひっそりと終わり何の話題にもならなかったが、話の面白さと“アガサ・ミステリー”に興味惹かれ、ちょっと気になってた作品。

第二次大戦直後のイギリス。大富豪レオニデスが死去。
若い私立探偵チャールズは、レオニデスの孫娘ソフィアから依頼を受ける。祖父は毒殺された、と。チャールズとソフィアは元恋人同士でもあった。
調査の為、門をくぐる…。

大伯母。
若い後妻。
長男夫婦。
次男夫婦。
長男夫婦の三姉弟妹。
ナニー。
若い家庭教師。

大屋敷で一緒に暮らす“華麗なる一族”は決まって問題あり。
一族を取り仕切る大伯母には何処か威圧される。(さすがのグレン・クローズ!)
悲観に暮れる後妻には愛人の影が。
傲慢な長男と女優の妻は金が欲しい。
会社を任されている次男は経営に失敗。
まだ幼いながらも、賢い末の妹にはたじたじ。
ナニーはやたらと口うるさい。

主亡き後チャールズも招いて、初めての全員集まった夕食シーン。
顔を合わせれば、嫌味や皮肉の口擊。
家族の温もりなど微塵もナシ。
巨額の遺産を巡り、愛憎、嫉妬、冷酷、見栄、虚栄、各々の思惑と強欲がドス黒く渦を巻く。
皆、怪しい。動機も疑わしさもある。依頼してきたソフィアさえも。
まさしく、歪みねじれた一族。

派手さは皆無。トリッキーな仕掛けも展開も無い。
が、王道タイプのミステリーで、飽きずにじっくりと見れる。
クラシカルな作風や屋敷の美術も雰囲気を盛り上げる。
小品だが、面白さは上々。

レオニデス毒殺の第一の殺人、そして第二の殺人…。
遂に判明した犯人。それは余りにも衝撃…。
その犯人を終わらす為、ある人物が…。まさかの結末…。

この一族は呪われているのか…?
それとも全て、主の念に操られ、翻弄されているのか…?
悲劇のレオニデス家の一族。

近大