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◆ワイルド・スピード スーパーコンボ

ソリが合わないという点で全くブレない二人の最強バディムービー
  思えばこの二人、出会った瞬間からガチンコで喧嘩していた。オフィスフロアを破壊し尽くすほどのあの壮絶なバトルは、20年近いワイスピ史における最も鮮烈な記憶の一つと言っていい。だが人間、あまりに仲が悪過ぎると、逆に「こいつら相性バツグンなんじゃ?」と笑えてくるもの。製作陣がそこに目をつけたのも当然で、よく見ると腕っぷしの強さといい、舌先の鋭さといい、美しい弧を描く頭のフォルムといい、二人はまさしく表裏一体の関係性として完璧なのだ。

  そんなホブス(ドウェイン・ジョンソン)とショウ(ジェイソン・ステイサム)が最強タッグを組む新機軸は、過去の関連作を知らなくても十分に楽しめる娯楽作に仕上がった。事の発端は謎の組織による新型ウィルス兵器の強奪。「使用されると人類の半分が死滅」という最悪のシナリオを阻止すべく召集されたのがこの二人なのだが……「アイツの顔は見たくない!」と猛反発しつつも、いざミッションが始動すると小突き合い、罵り合いながら最高のコンビネーションを開花させるのだから、これはもう互いの筋肉と反射神経が本能的に共鳴しあっているとしか言いようがない。

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  これに悪役イドリス・エルバやサプライズ・ゲストを加えた顔ぶれはあまりに壮観だ。キャストの発する圧が強すぎるあまり、並みの作り手ならすっかり気後れしてしまうところだが、そこはさすが業界大注目のデヴィッド・リーチ監督(「アトミック・ブロンド」、「デッド・プール2」)。自ら率いるラボでのアクション開発に余念のない彼だけに、この絶好の機会に数々のクレイジーなアイディアをぶっ込んでは見事に具現化させていく。

  とりわけ見どころは、ビルの高層階から重力無視のダイブを決め込む場面や、ロンドン市街を激走するカーアクション。それから、生身の体で大勢の敵を次々と倒していく格闘シーンも遊び心が満載で楽しい。もともと単独でも最強だったホブス&ショウがさらに可能性を倍加させ激走する姿には、この先何が起こるのかわからないワクワク感と笑いが一杯だ。

  その果てにたどり着く"ファミリー"という要素がなんとも言えない温かさを添える。独自のノリとリズムを持ちながらも、こうやって「ワイスピ」がずっと大切にしてきた主旋律を忘れないのもファンにとって嬉しいところではないだろうか。

(牛津厚信)


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