劇場公開日 2019年2月16日

  • 予告編を見る

「名古屋ならでは!トースト付きカフェ映画」デッドエンドの思い出 shironさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0名古屋ならでは!トースト付きカフェ映画

2019年2月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

なんと、韓国フードを食べながらの試写会でした!
ホットク ハチミツ味。
いや、映画が観たいのであって、別に食べ物はいらないのですが…。
しかも、同時に二つの事が出来ない単細胞なので、鑑賞中にはポップコーンですら上手く食べられない私…(^◇^;)
でも、せっかくご準備くださったのだから有り難く頂きましょう。(-人-)

モチモチした生地に、シナモンたっぷりのハチミツ。
一口食べて、そのシンプルで懐かしい味にハマりました。
…この試写会に間に合うように仕事の段取りを付けて、とても慌ただしい一日でしたが、優しい甘さに肩の力が抜けて癒されるぅ〜。(*´꒳`*)
美味しいものって、手っ取り早く人を幸せにしますよね。

名古屋が舞台の映画なのですが、傷心のヒロインがコーヒーを頼むとトーストが付いてくるww
「頼んでもいないのに…」と思いつつ、食べ始めるヒロイン。
「頼んでもいない」優しさは、時に迷惑で鬱陶しくもあるけど、素直に受け入れると心が元気になってゆく近道かも。
ホットクを食べたからか、ストンと腑に落ちました。胃袋は正直です(^-^;

ヒロインが、カラッポになってしまった心と向き合い、自分なりのリスタートを切るまでを描いた作品でしたが、
古民家カフェが、ただの“ホッコリ癒しカフェ”ではないところにも惹かれました。

オーナーの西山くんは、お節介な常連さん達とも家族ぐるみの付き合いで、誰にでも優しく、細やかな気配りがあって、街を歩けば皆んなが彼を知っている人気者。
完璧すぎてリアリティーのない人間に見えるのですが、実はそれには訳があって…。
誰も知らない場所でのリスタートを望んでいる。

そんな二人が出会う生暖かいカフェ。デッドエンド(行き止まり)

当事者本人の思いとは関係なく、勝手なイメージを押し付けてくる社会。
私も同じイメージを抱いてしまう一人なので、耳が痛かったです。
「頼んでもいない」優しさは、与える側の自己満足で偽善かもしれないけれど…それでもやっぱり人と人との出会いの中で何かが生まれることもある。

知らない土地の人々や異文化に触れることで、今まで気づかなかった新しい自分を発見していくヒロインの姿に、西山くん自身も勇気付けられたと思います。

#デッドエンドの思い出

(余談)
とにかく1本でも多くの映画に出逢いたい!
その為には手段を選ばない私ですので、ゴリゴリの劇場主義者では御座いません。
ただ、配信でも手軽に映画を見られる時代になって改めて感じるのは「劇場で観た映画は、記憶の残り方が全く違う!」
映画館は、映画を観る為に作られた空間なので、見ている最中の集中力が違うのは当たり前ですが、
忙しい時間をやりくりして劇場に足を運ぶところから始まるプチイベント感が一種の“非日常体験”として記憶に残るからかもしれませんね。
最近は応援上映も盛り上がっていますが、逆に『クワイエット・プレイス』で劇場中が水を打ったような静けさに包まれる非日常体験にも興奮しました。
今回のフード付き試写会で、更に映画の楽しみ方が広がった気がします♪

shiron