ソン・ランの響き

劇場公開日:

ソン・ランの響き

解説

1980年代のサイゴン(現ホーチミン市)を舞台に、孤独な2人の男がひかれあう3日間の刹那的な物語を、ベトナムの民族楽器ソン・ランの音色にのせて描いたドラマ。80年代のサイゴン。借金の取り立て屋ユンは、ベトナムの伝統歌舞劇「カイルオン」の花形役者リン・フンと運命的な出会いを果たす。はじめは反発し合っていた2人だったが、リン・フンがユンの家に泊まることになり、そこで心を通わせていく。実はユンは、カイルオンに欠かせない民族楽器ソン・ランの奏者を志していたことがあり、今でもソン・ランを大事に持っていた。対照的だがそれぞれに悲しい過去を持つ2人は孤独を埋めるように結ばれ、再会を約束して別れるが……。2018年・第31回東京国際映画祭「アジアの未来」部門出品作品。

2018年製作/102分/ベトナム
原題:Song Lang
配給:ムービー・アクト・プロジェクト
劇場公開日:2020年2月22日

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映画レビュー

5.0リン・フンはユンに嫌悪感を持っていたが、 食事中に数人の男たちに絡まれたところをユンに助けられる。 食堂で自宅の鍵を無くしたリン・フンはユンの部屋に泊めてもらうことになる。

2022年8月13日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

動画配信で映画「ソン・ランの響き」を見た。

劇場公開日 2020年2月22日

2018年製作/102分/ベトナム
原題:Song Lang
配給:ムービー・アクト・プロジェクト

Lien Binh Phat
Issac
Xuan Hiep

ベトナムの映画と言えば「漂うがごとく」を見たことがある。

ユンは強面の借金取り立て屋。
強引な取り立ても辞さない。
取り立て先の妻が娘二人と無理心中してしまった。

リン・フンはベトナムのミュージカルスター。
カイルオンというミュージカルだが、
日本の歌舞伎や中国の京劇にも似ていると思った。

ユンはリン・フンの関係先からも借金を取り立てていた。

リン・フンはユンに嫌悪感を持っていたが、
食事中に数人の男たちに絡まれたところをユンに助けられる。

食堂で自宅の鍵を無くしたリン・フンはユンの部屋に泊めてもらうことになる。

ユンの父はソン・ランという民族楽器の奏者だった。

ユンのソン・ランの腕前を聞いたリン・フンはユンを歌劇奏者に誘う。

ユンもその気になって、借金の取り立て家業を辞める気になった。

そして終盤に・・・

満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。

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ドン・チャック

4.5涙するまではいかないが「やはりそうなる宿命だったのか・・・」とうなだれる

2022年2月9日
PCから投稿

40年ほど前のベトナム。
ベトナム古楽器奏者の血を受け継ぎながら超高利貸し借金取り立て人に落ちぶれている青年と、その男から借金を取り立てられている劇団のスター男優とのほんの束の間の友情を描いた物語。
※借金をしているのはあくまで劇団

演出・映像・音楽、全ての面に渡り監督の理知と情熱が行き届いているかのような雰囲気に、こちらの充足感も満ち足りていく。

ベトナム舞台劇ミュージカルという側面も大きく、それらの響きと歌詞がこれまたじわじわ琴線をかき鳴らしていったのだと思う。

クライマックスは借金取り青年の過去の清算からの新たな希望となるはずが・・・みなまでは書きますまい。

悲劇からのカタルシス(精神浄化)まではいかなかったけれど十分以上の満足。
大変結構な映画でした。

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resuwisshu311

4.0切なさの加減が絶妙です

2021年5月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

二人の関係も、言葉による説明も、光の加減さえも、全てが淡く、切ない。でも決して中途半端な訳ではなく、極めて上品で、上質で、洗練された小品です。
何度かある屋上の場面が、それぞれ違う意味を持ちながら、ユンが自分自身でいられる場所はここだけなのだろうな、と思わせ、脚本の完成度の高さが窺えます。見て良かった‼

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kazmat

3.5とても静かで純粋なボーイミーツボーイ

2021年3月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ベトナム映画をたぶん初めて観たのだけど、
まず映像の渋さに驚いた。
めちゃくちゃカッコ良いカットがいくつもあって痺れた。
特に屋上の看板を背に泣くシーンはポストカードで欲しい
くらい。

話も不器用な2人が出会い何が起こるわけではないけど、
2人のちょっとした視線や仕草、空気感で感情が分かる
静かで純粋な愛しい映画でした。

2人ともベトナムのイケメンって感じじゃなくて、
日本でもおっとなる親しみやすい男前なのも良かった。

舞台と話がリンクして行くのも、やっぱりかと思うけど
見せ方がとても上手かった。
冒頭のお爺さんの恋したら芝居が良くなると言う台詞が
とても効いていた。

コントラで2人の距離が近くなるのも小学生みたいで
親近感が湧きました。

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奥嶋ひろまさ
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