劇場公開日 2019年9月27日

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「元銀行員による丁寧で爽やかな復讐譚」ライリー・ノース 復讐の女神 よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0元銀行員による丁寧で爽やかな復讐譚

2018年10月20日
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鑑賞方法:映画館

銀行員のライリーは娘カーリーの誕生日を夫クリスと一緒に遊園地で祝うが、そこに現れた不審な車に乗っていた男達から突然銃撃を受けてしまう。ライリーは奇跡的に一命を取り止めたがカーリーとクリスは即死。ライリーは容疑者3名を特定するが、証拠不十分で無罪放免。失意のライリーは行方不明に。それから5年後、遊園地で殺人事件発生。観覧車に吊るされていたのはかつての容疑者3名だった。
元銀行員の復讐譚なので悪党どもが積み立てた悪行三昧にきっちり利息をつけ、普通善玉がやらないような汚れ仕事も積極的にこなし、他人の車を拝借する際にも銃を突き付けながら現金決済。子供を虐待する親や嫌味なご近所さんや元上司への鉄拳コンサルティングを無償で実施するサービス精神に頭が下がります。そんな凄惨な殺人行脚に母性をも滲ませる演出はピエール・モレルによるもの。前作『ザ・ガンマン』にはここまでの清々しさはなかったので、以降この調子で血生臭いバイオレンスを連投してもらいたいです。強引に例えるならば『狼よさらば』ミーツ『グロリア』フィーチャリング『シリアル・ママ』、原題タイトル通りに清々しい作品です。

よね