快楽の漸進的横滑り

劇場公開日:

快楽の漸進的横滑り

解説

第2次大戦後のフランスで生まれた文学界の潮流「ヌーヴォー・ロマン」の代表的作家として知られるアラン・ロブ=グリエが監督・脚本を手がけ、そのセンセーショナルな内容からヨーロッパ各地で上映禁止となった問題作。ルームメイト殺害の容疑で逮捕された美女アリス。心臓にハサミが突き刺さった被害者の体には、描きかけの聖女の殉教の絵が残されており……。出演は「フレンズ ポールとミシェル」のアニセー・アルビナ、「男と女」のジャン=ルイ・トランティニャン、「007 ムーンレイカー」のマイケル・ロンズデール、「ピアニスト」のイザベル・ユペール。日本では、特集上映「アラン・ロブ=グリエ レトロスペクティブ」(18年11月23日~、東京・シアター・イメージフォーラム)で劇場初公開。

1974年製作/106分/フランス
原題:Glissements progressifs du plaisir
配給:ザジフィルムズ
劇場公開日:2018年11月23日

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(C)1974 IMEC

映画レビュー

4.0初鑑賞

2023年9月21日
iPhoneアプリから投稿

アラン・ロブ=グリエ監督作、初鑑賞。

ヌーボー・ロマンの代表的作家と書かれてるけど
ヌーベルバーグとヌーボー・ロマンの違いがわからない。文学と映画の違いなのか?

当時、上映禁止やフィルムが焼かれるなどの憂き目にあってと言われるだけあって
過激な描写が多いけど、多分男女の性描写だったら問題にならなかっただろうな。

女性同士の絡みのシーンは直接的な描写とゆうより
概念っぽい愛撫が繰り返し写されてるのに、綺麗だし、きちんとエロい。今でこそ多くの女性同士の同性愛やセックスシーンが描かれる映画があるけど、この映画が当時どれほど挑発的だったかなど想像しながら観ていて興味深い作品だった。

私の解釈では、映画で描かれているのは同性愛とゆうよりは、社会でより弱い立場で性的に搾取される怒りを女性同士でおたがいに女を搾取することで怒りを解消しているような関係性だと思った。

映画の中で加害と被害、欲望の方向性、支配と被支配がぐるぐると入れ替わるのが面白い。

題名の文字列と響きと、そこから想起させる映画の意味が素晴らしいなと思って調べたらほぼ原題の直訳だった。

配信で鑑賞

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madu

5.0ただただアニセー・アルビナの美しさ

2023年9月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

映画を越えた表現方式で唯一無二。ただただアニセー・アルビナを撮りたいだけの映画と言えばそれまでだが、キチン教会批判に結び付けるところがただならぬインテリ❗

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mark108hello

2.5裸が出過ぎていやらしさがない

2020年5月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

アラン・ロブ=グリエ監督。74年。
ストーリーはあって無いようなもの。映像による散文。アヴァンギャルドをやるためのモンタージュ。死とエロス。基本やりたい放題。音響もかなり大きな要素。突然大きな音が鳴ると人は驚きますよ。

ただ画面から伝わる緊張感はただならぬものがある。何が映るか分からないためか…。フランス的なダルい会話劇は普通にあるけれど。

前衛からイマジネーションを受け取りたい人向けですね。

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散歩男

3.5☆☆☆★★★ アニセー・アルピナが腸、蝶、兆、朝、超〜綺麗。 思え...

2019年2月24日
iPhoneアプリから投稿

☆☆☆★★★

アニセー・アルピナが腸、蝶、兆、朝、超〜綺麗。
思えば、『フレンズ ポールとミッシェル』『続フレンズ』で人気爆発。当時のスクリーンやロードショーの人気投票では、トレーシー・ハイドやオリビア・ハッセーと並んで常に上位の人気でしたな〜。
そんな彼女が映画の全編で、眩いばかりの裸体を惜しげもなく披露してくれているのですから(≧∇≦)
もう思い残すことは無いっス!
これでもう心置きなく冥土の土産が出来た…って言うもの\(^o^)/

それにしても、映画全編に渡って好き勝手に撮ってますな〜( ´Д`)
ストーリーなんてのは、有っても無いに等しく。
観た観客が、勝手に解釈してくれるのを楽しんでいるかの様な感じですね。

映画の中にこんな台詞が有りました。(正確では無い)

「誰が喜ぶの?」

「観客ですかね?」

画面に向かって俳優達が、目線をあちらこちらへと絶えず向ける。

おそらく撮影中に、「こっちからこっちへ目線をくれる!」や…。

「ここでキスして!」 「ここで裸で寝転んで!」等。

結構、適当に指示を出し。それを編集の際に、意味ありげなショットをモンタージュしては。楽しんでいる様な節が窺われる作品でした。

以前ジャック・ロジェの、『アデュー・フイリピーヌ』や『オルエットの方へ』『メーヌ・オセアン』を観た時に。「映画ってこんなに好き放題自由に撮っても良いんだ〜」…と思わせてくれて、不思議な感動を味わった事が有ったのを思い出した。
それくらいに、この作品も自由に撮ってますね。
但しジャック・ロジェの作品には、突き抜けた開放感に満ち溢れていましたが。残念ながら、それらには足りていないとは感じますけども…。

色々と意味を求めて鑑賞すると、直ぐに挫折します。ここはただ単に、画面を見つめては。ショットや、画面構成の美しさを堪能するのがベストな鑑賞方法かと思いますね。

ミッシェル・ロンスデールとジャン=ルイ・トランティニャンも若〜け〜(笑)

イザベル・ユペール…。

思った程には変わってねぇ〜!逆の意味で脅威٩( ᐛ )و

2019年2月19日 キネマ旬報シアター/スクリーン3

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