狼チャイルド

劇場公開日:

狼チャイルド

解説

2017年シッチェス映画祭で批評家賞、ロカルノ映画祭で審査員特別賞を受賞したファンタジーホラー。サンパウロ郊外に住む若い看護士クララは、裕福でミステリアスな女性アナのお腹の中にいる赤ん坊の乳母として雇われ、住み込みで働きはじめる。屋敷内で不可解な出来事が続発する中、クララとアナは強い絆で結ばれていく。ある満月の夜、突如として屋敷内にアナの叫び声が響き渡る。なんとアナのお腹の中にいる赤ん坊は狼男で、彼女の腹を引き裂いて生まれたのだった。アナは亡くなり、クララはその赤ん坊を引き取って自分の息子として育てはじめるが……。「シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション2018」(18年10月12日~/東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて開催)上映作品。

2017年製作/135分/G/フランス・ブラジル合作
原題:Good Manners
配給:ブラウニー
劇場公開日:2018年10月26日

スタッフ・キャスト

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(C)Dezenove Som e Imagens - Good Fortune Films - Urban Factory 2017

映画レビュー

4.0意外な産物

2020年7月11日
PCから投稿

演出も撮影も俳優も巧い。国籍とホラーな邦題にあなどって見たら、完全に予想を外れた。長い映画で、二部構成とも言える。前半はまるでアブデラティフケシシュのように官能的で、後半はジョンランディスの楽しさがあった。総じて長すぎるものの、センスがいい。監督が二人いたので、前後での交代を、けっこう強く感じた。とくに前半は本気で見入った。(前半部の)人物描写と、ブラジリアかサンパウロか解らないが幻想的な都市の描き方がとても魅力的だった。後ろを短くまとめたら、傑作だったと思う。アナが厳しく育てられる過程で、食事や姿勢のマナーを学んだことが、タイトルGood Mannersの根拠になっているはずだが、後手にバトンを渡すと、それが回収されず、すこし鈍調な狼男アメリカンになる。なんとなく惜しい映画だが、悪くない。半分はほんとに瞠目だった。

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津次郎

3.0狼少年

2019年10月12日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

妊娠中の女性宅に、お手伝いさんとして住み込みで働き始める。
妊婦は夢遊病みたいで、夜、出歩くことがあるようだ。
つけている日記を振り返ると、どうも月齢と関係しており、満月になるとひどくなる。
狼少年のシミュレーションみたいな構成だが、テンポがゆるいので退屈してしまう。

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いやよセブン

4.0母性に勝るものはないよね。

2019年8月17日
PCから投稿

2部作のような展開の上手さに引き込まれます。
なんとなく内容が読めてしまうのだけれど、深い愛情に答えるように素直に成長してきた人間の部分、本能から逃れられない野生の部分。
どんな場面でも母性に勝るものはないと改めて感じました。
良品。

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miharyi

4.0守りたい想いと飛び出したい気持ち

2018年11月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

あらすじも何も入れないまま観たので、色々混ざりこんだ話の展開に驚きの連鎖でとても引きつけられた。
垣根を越えた恋が血生臭くなり、急にホラーになったり小さな大冒険になったり家族の愛だったり異形の者の残酷な運命だったり。

前半、寂しい者同士で傷を塞ぐように結ばれる様にグッときてたまらなかった。
貪るようなキスで本当に貪っちゃうの好き。
アナのダンスシーンが可愛いし、ガラッと話が展開する時の切り替わり方にキュンキュンする。

悲しくて切ない出来事も多いけど、童話テイストな話の進め方や人の優しさを感じる空気に暖かくもなれる不思議な作品だった。
ラストシーンは激しく揺さぶられる。
あの後のことを考えても現実的にどうしても苦しくなって、でももしかしたら、とも思えてくる。
女の子がイヤイヤと言うように首を振っているのが印象的。

守りたいものを必死で守り抜こうとするとき、人は何よりも強くなるんだと感じた。

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KinA
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