ウルフなシッシー

劇場公開日:

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ウルフなシッシー

解説

男と女の痴話ゲンカをシニカルに描いたコメディ。売れない女優アヤコは、舞台のオーディションに落選した憂さ晴らしのため、こじゃれたバーで親友ミキと盛り上がっていた。そんなさなか、アヤコの彼氏の新米AV監督・辰夫が呼んでもないのに彼女たちの前に現れる。アヤコと辰夫は破局寸前の微妙な関係。空気を読まない辰夫によって、場の空気が一気に険悪なムードへと変わっていく。ミキが帰り、残された辰夫と泥酔したアヤコは互いの不平不満を吐き出し、罵詈雑言の応酬へと突入する。監督、主演は本作が初の劇場公開作品となる大野大輔。2017年のTAMA NEW WAVEコンペティションで、グランプリ、ベスト男優賞、女優賞を受賞。

2017年製作/79分/日本
配給:楽しい時代、モクカ
劇場公開日:2018年9月15日

スタッフ・キャスト

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(C)楽しい時代/モクカ

映画レビュー

4.0けっこう色々どん底の男女が延々痴話喧嘩してるだけなのにこんなに面白...

2020年2月4日
PCから投稿

けっこう色々どん底の男女が延々痴話喧嘩してるだけなのにこんなに面白いのはほんとに凄い。役者とシナリオが抜群。

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punitarou

4.5恋愛関係においては最強の男性像

2019年6月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

バリくそ面白かった、むっちゃ良かった。

ベストカップル賞。そして主役2人それぞれの造形も、ものごっそ良かった。
男の辰夫は、キモくてウザいのに、言ってることが終始正しいし、面白いし、痛快。
女のアヤコは、目つきと言葉のヤサグレ具合が最高だし、そのヤサグレ具合が“可愛げ”に見えるバランスがかなり良かった。

ポスターのキャッチには「女、男、泥仕合。」とあるし、映画サイトの作品解説には「罵詈雑言の応酬」とあったので、彼氏と彼女の痴話喧嘩の会話劇の中に露悪的なリアルを含ませて、観客はそれを覗き見盗み聞きする面白さの映画なのかなと思ってた。ちょっと前に観た『愛がなんだ』が“シンドイ恋愛感情あるある”だとしたら、本作は“煮詰まった恋愛関係あるある”みたいな。実際そうだし、それとして観ても面白いし、恋愛関係あるあると同じくらいに芸能ドリーマーあるあるとしてもとびっきりに面白かった。ニヤニヤ笑いか、苦笑いか、爆笑か。いずれにしても観ている間終始笑ってた。

何が良かったかって、諸々の“距離感”が最高だった。

夢や愛と現実の距離感。

男と女の距離感。

世界の中心で湯を沸かすほどの熱い愛をさけぶような近さがないし、
気取ってニヒルに突き放すような遠さがないし、
バカップルの馬鹿話としてバカにするような上から目線でもないし、
こじらせ・ボンクラをオモシロにして世間をやっかむような下から目線でもない。
この立ち位置が素晴らしくカッコ良い。

この距離感でのこの立ち位置は、「映画と現実との距離感」でもあるし、「辰夫のアヤコに対する立ち位置」でもある。

恋愛の楽しさや切なさや喜びを、甘く味わうための映画はたくさんある。そういう映画に出てくる「男」は、たいがいイケメンでまっすぐで強くて優しい。それはそれでいい。

この映画に出てくる辰夫は、キモくてウザくてリクツっぽくて“空気を読まない”。そのへん多くの男女に嫌われるんだろうなぁと思うし、「そもそもなんでこんな男と同棲してんのかね?」と思われるんだろうなと思う。ピンと来ない男女は「バカップルの痴話喧嘩」として自分らと切り離して楽しめばいいとも思う。

でも辰夫の「キモウザ」なイメージを乗り越えて彼の言動をよく観察すると、「恋愛関係においては最強の男性像」だと思うので、そういうつもりで観てもらえると、より意味ある映画だと思う。

とりあえずその場の摩擦を避けたい、傷つけたくないし傷つきたくない、日々寂しくなくご飯を食べて、セックスして、その「とりあえず」が続いていけばいいという男女にとっては、この映画は「そこでそれ言わなきゃいいのに!」という場面の連続だ。

摩擦や議論を避けようとする怠慢や臆病に、「思いやり」や「優しさ」という名前をつければ、まぁまぁの恋愛偏差値になって、次の相手は見つかるだろうけど、だいたい同じようなところでつまづいて同じような恋愛履歴を繰り返す。
『生きてるだけで、愛』の菅田将暉も、『きみの鳥は歌える』の柄本佑も、『愛がなんだ』の成田凌も、そのへんの「超えられなさ」がドラマになって、それはそれで良い映画なんだけど、『ウルフなシッシー』の辰夫は、そのへんハナっから超えていてブレてなくて、つまり最強である。

なにゆえに最強かというと、それは「相手を理解している」ということに尽きる。アヤコの良いところとダメなところを、ちゃんと見ていて、ちゃんと言葉にできる。

辰夫はアヤコに、夢を頑張れとも諦めろとも押し付けない。
自分を大きく見せようともしないし、相手を否定もしない。
細かい嘘やだらしなさを責めないけど、本質的な逃げは許さない。
自分の愛情や性欲を、意地やプライドで隠さない。
相手が自分の否を認めて、なしくずし的に仲直りようとするとき、ドヤ顔で勝利宣言したりしない。

結果としてアヤコがガス抜きできたということだ。

辰夫はアヤコの苛立ちに指をツッコんで、アヤコが吐いた心のゲロを、笑って一緒に拭いてやれる男だということだと思う。

辰夫は万人にはモテないが、アヤコには最高の男だ。

その証拠がラストシーンで、とても良かった。

画面左から右へ、アヤコは自販機で1本飲み物を買い、歩いてハケる。
思い直したように右から左へ、たぶん辰夫の分の飲み物をもう1本買って、歩いて戻る。

辰夫と一緒なら、文句垂れながら頑張り続けられるよ。いつか少しでも夢がかなうといいね。

この映画を僕は、シネマスコーレの『the face 根矢涼香 特集上映』で観ることができた。
この根矢涼香という女優さんは初めましてだけど、このアヤコ役、すっごい良かった。こういう役ばかりの人ではないんだろうけど、他の作品も観てみたいな。

でもって、辰夫役の男優さんはどんな人?と思ったら、なんと大野大輔という監督本人だった。本作では脚本もやってる。まじか!惚れた。他の作品も観てみたい。

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ウシダトモユキ(無人島キネマ)

3.0よくきこえなかった

2018年10月1日
iPhoneアプリから投稿

言葉が聞こえづらかった

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ひかる

1.0スポッテッドが激賞

2018年9月15日
iPhoneアプリから投稿

やはり酷い出来のインディーズ映画だった…

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ビビ
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