劇場公開日 2019年1月11日

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蜘蛛の巣を払う女のレビュー・感想・評価

全161件中、1~20件目を表示

4.0サスペンスアクションとしてはまあまあの出来

2018年12月30日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

興奮

リスベットは女優にとって難しいエキセントリックな役だ。虐待を受けた過去があり、ハッキングや記憶力で並外れた才能を発揮し、痩身でナイフのような鋭さをまとう。男相手に格闘するシーンもある。スウェーデンの三部作のノオミ・ラパス、デヴィッド・フィンチャー監督作のルーニー・マーラはそれぞれ闇を感じさせる鋭さがあり、ヌードも辞さずに熱演した。彼女らに比べると、クレア・フォイには微妙な違和感を禁じえない。「ファーストマン」の良妻のように比較的ノーマルな役の方が向く気がする。

フェデ・アルバレス監督はサスペンス演出に長けていて、リスベットがハッキングやハイテクを駆使して敵の裏をかいたり危機を脱したりする展開で楽しませるが、前作「ドント・ブリーズ」ほどの個性を発揮するまでには至らず。米国では興行も評価も振るわなかったので、続編があるとしても再び監督・キャスト入れ替えになるのではないか。

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高森 郁哉

3.5ミレニアム的ではないが雰囲気は良かった

2024年1月31日
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鑑賞方法:DVD/BD

雪と氷に包まれた白銀のストックホルムで繰り広げられる黒と赤の攻防。
とても面白かったし、評価を星4にするつもりでこのレビューを書こうとしたら、頭の中を駆け巡るのは悪かった部分や不満点ばかり。いいこと書きたい、ほめたいのに、浮かばない。なぜか。

ショットやカットのカッコ良さやスリリングでダイナミックなアクションといった良かった部分が、とてもハリウッド的な単なるアクション映画のようであったからだと思う。
オリジナルのミレニアムは、バイオレンスとひりつくサスペンスと多角的に展開するミステリーが面白さだった。そのすべてを担うリスベットのキャラクターも魅力だった。それらが足りなかったのも原因だと思う。

本作のリスベットがダメだったとは言わないが、なんかちょっと違うんだよね。
暴力的な場面が絶対必要とは思わないけど、リスベットの過剰殺傷は彼女のキャラクターを形作る上であった方がいいし、見た目的にもトラウマを抱え精神に問題がある天才ハッカーのようではなかった。

つまり、ミレニアムシリーズの一篇としてはイマイチだったけれど、それを無視したハリウッドのアクションサスペンスだと考えればなかなか面白かったのだと思う。

ミレニアムシリーズを初めて観る人か、これはこれと割りきって観られる柔軟な人は楽しめると思う。

とりあえず、いつも放置プレイのドMなミカエルと武闘派の天才ハッカーは最強ってことだけはわかった。勝つのは常に天才と変態。

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つとみ

4.0再会してみればいい女だった的な

2023年12月19日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

初めて会ったおりにはさしたる印象がなかった女性に、数年後に再会してみると「えっ?こんなにいい女だったの?」みたいな作品でございました。

とにかく映像が素晴らしい。雪に覆われた荒野を人工的な舗装された道が切り裂くように延びてゆく、そこを高速で走る黒い車。エッジの効いた画面に緊張感と期待がみなぎります。

そのようなクールな空気感が全編を流れて飽きさせません。静と動のバランスもよく、とりわけアクションシーンが凝っていて嬉しくなりました。やはり悪役は強くないといけませんね。

公開時にも観ていましたし原作も読みましたが、再会して良かったと思わせる作品でございました。

ただひとつ、リスベットはやはりミスキャストではないでしょうか。頑張っているし、それが大きく作品を弱めるほどではありませんがね。

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小太り爺さん

4.0リスベットとカミラ

2023年12月11日
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鑑賞方法:VOD

怖い

興奮

知的

前作「ドラゴンタトゥーの女」からキャストを一新して、リスベットと双子の姉カミラが組織するスパイダーズとの戦いを描いた映画でした。
リスベット中心の映画なのか、ミカエルがマイルド系の男優さんでした。
今回はアクション映画で、リスベットのドアップシーンが沢山ありコミ障も影を潜め、キャラクターが強くなっていました。
それでも、ちゃんと楽しめる映画でした。
エイリアン2やタイラーレイク2のように、1を超えるのは難しいですね。

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のっぽ

3.5続編のつらさ

2023年8月25日
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imdb6.1、RottenTomatoes38%と35%。

なぜこれが低いのかという話をしたい。
続編の公理に組み伏せられているというのはある。1というかThe Girl with the Dragon Tattoo(2011)は御大デヴィッドフィンチャーで予算も倍以上、興行成績はどの地域ベースでも本作の10倍だった。
ただしStieg Larssonの小説もノオミラパスのドラマもフィンチャーの1作目も知らずにこれを見たらそんなに悪い印象をもたないはずだ。よってcons側に立脚するのは原作と比較した場合──ということになると思う。

単純化した概説になるがミレニアムは猟奇クライムサスペンスである。セブンやゾディアックみたいな話だ。そもそもだからフィンチャーに気に入られたわけで。だが本作は猟奇の値が抜け落ちてミッションインポッシブル風のスパイアクションになっている。むろんミッションインポッシブル風のスパイアクションであること自体に問題はないが神髄は別物なので酷評に落ちた。

クレアフォイのリスベットはしびれるかっこよさだったがStieg Larssonが書いたリスベット像は“へんな女”or“変わった女”という風体だった。外観だけでなく心を病み社会に敵愾心を燃やしている。だからノオミラパスや眉なしのルーニーマーラを充てたのだったが、それが本作ではブラックウィドウみたいなアクションヒロインになってしまっている。再度言うが単発で見たらそれは悪くない。が、作家が創造したドラゴンタトゥーの女ではなかった。

リスベットは後見人の庇護下にある社会的弱者だったが、本作ではどこでも侵入でき、なんでも操れるハッカーでありマーシャルアーツの達人であり超絶ライディングテクニックのバイカーでもある。ほぼイーサンハントと言ってよかった。批評家たちもことごとくそういう差違に言及しているが、区別することで楽しめる。

監督はDon't Breatheで名を馳せたFede Álvarez。すごく重荷だったんじゃないかと思う。誰だってデヴィッドフィンチャーからバトンを渡されたくない。が、同時に武者震いも感じられた。
エイリアン好きならご存じと思うがエイリアンが2になったとき“こんどは戦争だ”になって別物に変わったが受け容れられ愛された。
英語で言うならブラッシュアップ、四字熟語で言うなら換骨奪胎、ゴジラがシンゴジラになったような、権威になっているものをいったん壊して作り変える創作理念である。
結果、かならずしも受け容れられたとは言えないが、この映画もオーソリティーであるフィンチャーとは別物にするけど俺は俺で頑張るよ──という意気込みは感じられた。

クレアフォイがよかった。服もいいし動きもいいし暗いものを背負っている暗い感じもいいし大きな目に哀感が宿るのもいいし髪を立ててもよかった。ふざけ倒すならアベンジャーズの一員へ組み入れてもいいと思った。

ここでなく前作The Girl with the Dragon Tattooで言うべきことかもしれないがついでにミレニアムが言っている性について話したい。
リスベットにはすごく性欲がありいつも酒場で相手を拾ってくるし前作でダニエルグレイグが演じたミカエルともあっさりやってしまうし、いわば奔放な両刀の“タチ”といえる。だけどリスベットは嫌いな人とはやりたくない。フィンチャーを見た人なら解ると思うが「人は嫌いな人とやりたくない」という根源的な提唱がミレニアムにはある。そのことと猟奇的な暴行への憎悪が同居していることでStieg Larssonの死後世界的ベストセラーになったのだ──と個人的にはみている。とうぜんそれだけじゃないだろうが、リスベットが自分自身の性欲を追求する自我と、悪意によって凌辱や惨殺される弱性の惨禍、それに対する憎悪がミレニアムを狂おしい物語にしているのは間違いない。

『Larssonは彼が15歳のときに起こったという事件について語った。3人の男がリスベットという知人を集団レイプするのを傍観していたのだ。数日後、彼女を助けることができなかった罪悪感にさいなまれた彼は、彼女に許しを請うたが、彼女はそれを認めなかった。この事件はその後何年も彼を苦しめ、レイプ被害者でもあるリスベットというキャラクターを創作するきっかけにもなったという。』
(Wikipedia「The Girl with the Dragon Tattoo」より)

(Stieg Larssonはこの話を3人の傍観者のひとりが自分自身であったかのように記憶していた──とのことだが、一般的にミレニアムに影響を与えたのは1984年に起きたMurder of Catrine da Costaだと言われている。(Stieg Larssonは2004年に亡くなっているために作品のバックグラウンド等に未解明なところがある。))

猟奇が抜け落ちている──とは言ったが本作ではリスベットの姉カミラと父親との不適切な関係が示唆されている。それはフリッツル事件のような禁忌ゆえにおぼろげな表現しかされないが、Stieg Larssonが言いたいのは力づくで人の嫌がることをすることへの憎悪でありその憎悪を龍の入れ墨をした女のキャラクターに託したのだと思う。

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津次郎

3.0リスペット

2023年8月23日
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りか

3.0サスペンスがスパイアクションに…

2023年6月23日
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鑑賞方法:DVD/BD

フェデ・アルバレスが監督、製作総指揮の中に前監督フィンチャーを迎えた「ミレニアム」シリーズ三度目の劇場作品。
原作だと四作目にあたる映像化で、前三作とは原作者も違うんですね。
そういった意味ではキャスト一新は良かったと思います。
しかしながら、本作は最初から違和感がありました。
見所であったサスペンス性が薄れ、スパイアクションになってしまったのがまず残念。
クレア・フォイ版リスベットにも、やはり不思議な感じがして落ち着かないんですよね。
これ単体で観ればそんなに悪くないと思うのですが、「ミレニアム」シリーズとして観ると、どうしても気になってしまうんですよ。
逆にハリウッド版から初めて、次こっち観たらすんなり入れたのかもしれませんね。
あくまで個人的にですが、やはり違和感だけが残ってしまいました。

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白波

2.5悪くない

2023年1月2日
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個人的に主演は前作の方が好き

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aaaaaaaa

4.0ハラハラ逆転

2022年12月1日
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これぞ映画って展開
シリアス系スパイゲームだがITはとんでもギャグ
カメラを隠した伏線は回収無し?

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マルボロマン

2.5これは評価できない。

2022年11月28日
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原作で言うと作者死後にか書かれたシリーズ4作目の映画化。スウェーデン版は全3部作でリスベットとミカエルの関係、距離感も絶妙に描かれていて非常に印象に残る作品です。
フィンチャーがリメイクした1作目はほぼスウェーデン版と変わらずの印象でしたが(それでもリスベットの描き方などスウェーデン版に劣ると思います)下敷きのない今作は間の2作を飛ばし且つ原作からの改変が多いおかげでとんでもなくチグハグで浮いた仕上がりになってしまいました。リスベットは決して肉体的に強い女性ではなくそのハンデを補うために時に自分を犠牲にしてでも知力と精神力で正義を貫き通す裏オタクヒローかつマイノリティへの共感指数の高い存在感が際立つ魅力的なキャラクターです。しかし今回はハリウッド映画らしくアクションに重きを置いた脚本のおかげで寡黙なだけで何でも出来るスーパーガールになってしまいました。結果姉妹対決が主軸となり本来描くべき人間関係やミステリアスな部分はほとんどなくなっています。そしてキャストもパワーダウン。なぜ作った??

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tanmya

2.5褒めるところがない…

2021年12月19日
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前作のドラゴンタトゥーの女は大好きで何度も観てます。キャストが一新したことで前作の良さは全く引き継がれずになんの魅力も感じないリスベットやミカエルを観なくてはいけなくてなかなか苦痛です。リスベッド表情豊かすぎて別物。あと話が面白くない…
前作が良すぎたことを差し引いてもこの映画は別に面白くないかな。

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承太郎

3.5ハッカーって何技?オールマイティ!

2021年8月14日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ルーニー・マーラのリズベットがどうしたって好きだったので申し訳ないがそこに違和感は最後まで残ってしまった!残虐なシーンは覚悟していたがまあありましたね。でも最後は勝つのは分かっていたのでその通りになって爽快でした!そもそも原作者が変わってしまったので流れは良く継投されてると思いますが、やはり最初に感じたインパクトと面白さは変わってしまったなあ。仕方ないですよね、あまり比較せずに新たにこちらを好きになっていくしかないのかな。

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Sheeta

4.5世界中の防衛システムにリモートアクセス出来るファイヤーフォールとい...

2021年7月30日
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collectible

4.0スパイ映画色が強いが好き

2021年3月31日
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鑑賞方法:VOD

国の防衛機構を無力化するプログラムの奪還依頼を受けたリスベットだが、その依頼に彼女の過去が関わり始め…。
3作目までの映像化と異なりミステリではなくスパイ映画のような味付けとなっていて、賛否両論が起きる理由も分かるが個人的には終盤がとても好きな作りでした。

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shotgun

3.0リスベットが007に!

2021年3月23日
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びっくりした、クレアフォイがいきなり007みたいにすごいアクションで魅せる。
ドラマで見たリスベットとはずいぶん違って、目の奥が優しそうで、安心して見られた。ミカエルもすごくあたたかそうな人。その分、まさに007みたいに勧善懲悪だろうなという予測ができて、ひやひやした感じはなかった。

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マッターホルン2

0.5小説らしいワクワク感が失われてしまった!!

2021年2月5日
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鑑賞方法:VOD

寝られる

オリジナルの1作目、2と3は面白かった気がするので期待しましたが、小説らしさが失われて、続きが気になってワクワクするという事が全くありませんでした。リズベットの強い個性に惹きつけられるという事も無く、普通の良くある何でもない映画でした。個人的には同じSONYの「イコライザー2」の方が若干マシでした。

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*.꒰ঌ𝔸𝕟𝕘𝕖𝕝𝕠໒꒱.*

2.5緊張感が足りない。

2021年1月17日
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鑑賞方法:VOD

ドラゴンタトゥーに比べて、
女の子が主人公である危うさや緊張感がなかった気がする。
結局助けてくれるのは腕利きの男たちであったりして、
なんだよって感じでした。

ミカエルがダニエルクレイグの無骨で男らしい風貌から
優男みたいな役者さんに代わってて最初分からなかった。

ミステリーの部分もアクションの部分も普通。
アクションに至っては男が主人公ならもっとやれてたでしょ
って思っちゃったのが残念。
女も男も関係ない!ってところまでやって欲しかった。
シャーリーズセロンの領域まで来て欲しい。

謎めいた怪しげな雰囲気も次どうなる?と言う
緊張感や危うさもビジュアルのヤバさも、
前回よりスケールダウンしてしまった印象で
ガッカリでした。

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奥嶋ひろまさ

1.5フィンチャー作品と比較されるのは酷なのだろうけど

2021年1月2日
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前作に漂っていた独特の空気感は無く、並の映画にまとめてしまった。フィンチャーに比較されるのは酷かもしれないが、何もかもがいまいちの続編。一生懸命知恵を絞った感が無い。
前作のリズベット役が捻り出した、暗い過去と怒りと皮肉に満ちた複雑なキャラクターになりきった芝居や、事件のおどろおどろしさ、北欧の寒々しさは一切引き継がれないことに落胆し続けたまま映画は終わる。
いちいち大きな目を見開いて驚く芝居は、リズベットの肝が座った特異なキャラクターを完全に無視おり、センスを疑う。
もはやこの映画に語るべきものはないが、いつか誰か、このシリーズに再挑戦してほしい。

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Yuk

3.0「金田一少年の事件簿」のブックカバーがついた「ゴルゴ13」。前任者があまりにもハマり役すぎた…。

2020年11月20日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

興奮

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たなかなかなか

3.5ビジュアルはなかなかなかなか

2020年11月13日
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鑑賞方法:VOD

個人評価:3.7
ルーニー・マーラ版もキュートでよかったが、二代目クレア・フォイもなかなかなかなか。細さ、ドライ感、不健康さ、オシャレさ、どれをとっても確かにドラゴンタトゥーの女。
内容としては、キャスティングに難ありかと。妹役や、脇を固める俳優陣が弱い為、物語の厚みがやや足りないか。
しかしながら、リスベットが動き回る映像を見るだけでも見応えはある。

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カメ