劇場公開日 2019年1月18日

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「ワンカットワンカットの切なさ」チワワちゃん オレさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ワンカットワンカットの切なさ

2019年8月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

仲良しグループの1人、チワワが東京湾でバラバラ遺体となって発見された。
本名も素性も知らなかったチワワの死の真相を求めて、友人たちを訪ねて回る主人公のミキを中心に描いた青春サスペンス映画。

若手俳優を中心に、東京でバカ騒ぎの日々を送る面々と彼らを描いた今作。
チワワちゃんに対する嫉妬や憧憬などの複雑な気持ちを抱えるミキやほぼ台詞のないヤンキー崩れ風のキャラながらも存在感を示した成田凌など評価すべき役者が多い中、キーパーソンとなるチワワちゃんこと吉田志織の魅力が大爆発していた。
健康的なエロスと快活な性格で見るもの全てを虜にする天然美少女を好演。秒で好きになりました笑。

あらすじ的にはサスペンス映画だが、その構えで鑑賞すると完全に今作は駄作扱いされてしまう。
最終的には鑑賞後の受け取り方次第だが、自分は今作がとても好きだ。
大きな理由がワンカットワンカットの切なさにあると思う。
冒頭のチワワちゃんの自己紹介も少なに600万もの大金を手にしてZulieの「Heart Beats」をバックに街中を疾走するシーンやUKインティロックシーン注目のニューカマー、Pale Wavesによる「Television Romance」に乗せて突然キャストが踊り出すチワワダンスのシーンなど音楽的演出がとても良く、サントラは必聴盤だと思う。
チワワダンスシーンで踊る集団の中、冷めた目で彼らを見つめるミキと吉田の描写と何故かワンシーンだけ踊る吉田の件がとても好き笑。

なんだかよくわかんないけどなんか良いという感想がぴったりハマるような作品笑。
スローテンポながらもキャッチーなサウンドでラストを飾るHave a Nice Dayの「僕らの時代」が切ない爽快さを残してくれた。

オレ