アイネクライネナハトムジーク

劇場公開日:

アイネクライネナハトムジーク

解説

ベストセラー作家・伊坂幸太郎による小説を、三浦春馬と多部未華子の共演、「愛がなんだ」の今泉力哉監督のメガホンで映画化した恋愛群像劇。仙台駅前で街頭アンケートを集めていた会社員の佐藤は、ふとしたきっかけでアンケートに応えてくれた女性・紗季と出会い、付き合うようになる。そして10年後、佐藤は意を決して紗季にプロポーズするが……。佐藤と紗季を中心に、美人の同級生・由美と結婚し幸せな家庭を築いている佐藤の親友・一真や、妻子に逃げられて途方にくれる佐藤の上司・藤間、由美の友人で声しか知らない男に恋する美容師の美奈子など周囲の人々を交えながら、不器用でも愛すべき人々のめぐり合いの連鎖を10年の歳月にわたって描き出す。映画の中でもキーとなる主題歌「小さな夜」と劇中音楽を、シンガーソングライターの斉藤和義が担当した。

2019年製作/119分/G/日本
配給:ギャガ
劇場公開日:2019年9月20日

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(C)2019 映画「アイネクライネナハトムジーク」製作委員会

映画レビュー

4.5“伊坂映画”の脚本で実績ある鈴木謙一の貢献大

2019年9月27日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

幸せ

ミステリーの名手・伊坂幸太郎が斉藤和義から歌詞を頼まれたのが縁で生まれた恋愛短編集。読了するとすぐ読み返したくなる伏線~回収の鮮やかさは健在で、愛おしい登場人物も数多い。今泉力哉監督は当初脚本も書こうとしたが断念し、中村義洋監督と組んで伊坂映画で実績ある鈴木謙一に託したという。鈴木は期待に応え、人物たちと物語の魅力を失わずに整理して再構築、オリジナルのエピソードでも原作を尊重した上で映画らしい盛り上がりを用意した。原作ファンの期待を裏切らないのは脚本の狙いが確かだからだ。

今泉監督はこじらせキャラたちの群像を描くのが得意だが、本作のように極端な人がいない(矢本悠馬が演じた主人公の親友は少々変わり者だが)恋愛物もそつなく演出できることを印象づけた。商業映画で活躍の幅を広げてきたのは喜ばしい限りだが、インディー時代の愛すべきクセも失わないでほしい。出演陣では森絵梨佳、恒松祐里が特に良かった。

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高森 郁哉

4.5ダイナミックな展開と噛みしめる幸せが─

2023年12月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

幸せ

バラエティー豊かな出演陣を巧みにちりばめながら、拳闘の世界戦というダイナミックなモチーフと小さな出会い・別れみたいな相反する要素をうまく絡ませて、じんわりくる幸せを心の奥底でかみしめることができるような─そんな見事な作品だったと思います。
派手さはなかったという印象ながらも、それが監督の持ち味であり、これまでの監督作品と比べればかなり煌びやかな感じ?だったのかなーと思うし、その分、何となく違和感を感じる演出なんかも、細かいところで感じたり─。奏でられるセレナーデなんかもその一つなんですが、まぁそれは作品のキーとなっているものなので、作品として素直に受け入れることができました。
楽しくて、幸せになる作品ですが、それ故になおさら今見たり今後見返すようなことがあれば、少し切なくなってしまいます。

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SH

3.0運命の人との出会い方

2023年11月4日
Androidアプリから投稿

時代は違えど、人は違えど
皆同じ思いを心に秘めているんだよ
と酸いも甘いも押してくれる映画。

ドラマのような劇的な出会い。
都合のいい出会いないかなー。
試合に勝ったら告白する。
振り返ってこの人で良かったなと
感謝し思えるのが一番の幸せ。
日々の積み重ねで愛想をつかされる。
世の中の歯車にならない。
ママはどうしてパパと結婚したの?

人の数だけ出会いがある。
人の恋心をのぞき見ている
みたいで面白い。
愛のあり方を問う深い作品です。

話の作りがしっかりしているので
俳優の演技がより際立つ。

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to

1.5酷すぎるダイアログに絶望

2023年10月20日
iPhoneアプリから投稿

何気に初の今泉力哉映画。物語の展開がどれだけ面白くても会話がダメと何もかもダメだなということを改めて実感した。今泉作品は無駄なく自然なダイアログが見せ場、みたいな評判をよく耳にしていたのでけっこう拍子抜けしてしまった。会話の内容自体もクソどうでもいい(なおかつクソどうでもいいなりに新たな言語的宇宙が生成されている感じもない)し、会話の始まり方がものすごい作為的というか、無音との境目がハッキリとしすぎている。というのも登場人物たちにそれぞれ明確な「語るべきこと」があるからだと思うのだが、そんなあまりにもキチンとした奴らの交わすダイアログのどこが自然だというのだろうか。一瞬たりとも心を動かされる瞬間がないことに逆に心を動かされてしまった。もちろん悪い意味で。ただ先述の通り、伊坂幸太郎が敷設したトリッキーで後味爽やかな物語展開は見事なものだった。できごとの破片が時代を超えて呼応し合うざわめきみたいなものを存分に楽しむことができた。それにしても原作モノは監督の手腕一つでどうにでもなってしまうから恐ろしいな。俺が小説家だったら死んでもワガママを押し通して濱口竜介に映画化してもらいたい(傲慢)。

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