劇場公開日 2018年9月14日

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愛しのアイリーンのレビュー・感想・評価

全103件中、1~20件目を表示

4.5この衝撃、見逃さなくてよかった

2020年10月31日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

悲しい

興奮

何の気なしに配信で観て、寒々とした情景と途方もない熱量に衝撃を受けた。吉田恵輔監督の作品については、「純喫茶磯辺」「ばしゃ馬さんとビッグマウス」あたりを好ましく思った一方、「麦子さんと」から「ヒメアノール」まではあまり自分に合わない気がしていた。本作は新井英樹による原作漫画と吉田監督の作風との相性が格別で、相乗効果が生まれたのだろう。衝撃の余韻は尾を引き、吉田監督作の「さんかく」「犬猿」、そして新井原作の「宮本から君へ」のドラマ版~映画版へと立て続けの鑑賞に繋がった。配信は便利だが、時間を奪われる…。

安田顕は前半のさえない中年ぶりから、ある事件以降の眼光をギラつかせた凄味へ、変貌の振れ幅が圧巻。木野花による地方の保守性と閉鎖性を体現する老母の怪演も、河井青葉が醸し出す投げやりに生きる女の色気もたまらない。吉田監督の2021年公開予定作「空白」が待ち遠しくなった。

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高森 郁哉

4.0ビジュアルでなく演技で役の魂を呼び寄せる

2018年9月29日
PCから投稿

𠮷田恵輔作品で役者が良くないなんてことはほとんどあり得ないが、本作の役者陣のみごとさも想像を超えてきた。

アイリーン役のナッツ・シトイの好演は、ビジュアルがピッタリなこともあって「原作から飛び出してきたような」と表現しやすい。しかし安田顕と木野花の「原作から飛び出してきたような」は種類が違う。二人ともビジュアルは原作とまったく似ていないのに、キャラの魂が取り憑いたかのようにごつごつと荒々しく画面の中に息づいている。演技であることは承知しているのに、その生々しさに圧倒される。木野花なんてドラマ「この世界の片隅に」で似た風体で出ているせいで、こっちでもいつ暴れ出すかと無駄にハラハラしてしまった。

𠮷田監督はこの原作に惚れ込んで、長年映画化を待ち望んでいたというが、原作がこの監督を得たことも幸せだっただろうと思う。その分、𠮷田監督らしさより原作の映像化を優先したようにも感じたが、高校時代は学年一の美少女だったろうと思わせるくたびれた中年女性役に河井青葉をキャスティングする的確な意地悪さには、さすが𠮷田監督とうならされた。

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村山章

3.5安田顕と木野花の怪演に痺れる

2024年2月19日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、VOD

原作漫画は新井英樹(宮本から君への作者だ)
「ヒメアノ〜ル」「神様は見返りを求める」の
吉田恵輔監督の2019年作品。
満足度は高かったです。
内容は「日本の農村の少子高齢化問題」「嫁不足による外国人妻」
「後継者問題」「介護」と言った社会問題を題材にしているが、
ユーモラスで次々と問題が起こり大きな混乱に観客は投げ込まれる。

主人公の宍戸岩男、42歳。パチンコ店勤務。
同僚で岩男が好意を持っていた吉岡愛子(河合若葉)に振られたことから、
フィリピンの嫁探しツアーに応募して、アイリーンという名の19歳の娘を
嫁として日本に連れ帰る。
ところが300万円の経費を掛けて連れてきたアイリーンと岩男は
言葉の疎通にも事欠く。
コミュニケーションが上手くいかないのだ。
岩男の決断に荒れ狂う母親(木野花→一世一代の怪演)は、
猟銃を持ち出して2人を拒んで家に入れない。
母親の一人息子・岩男への執着も度を越している。
そして後半になると話が急旋回をする。フィリピン人斡旋ブローカーの
ヤクザ者・塩崎(伊勢谷友介)が絡んでくる。
悲劇が起こるのだ。
結婚できない高齢独身男性のヒリヒリする現実。
密接なようで頼り甲斐のない近隣の人々。
ラストは漫画の結末と変えてあると言う。
最後まで猛スピードで突っ走り、
映画の完成度は高い。
しかし久しぶりに観てみると、
フィリピンは成長して日本は衰退した経済事情などあり、
嫁取りツアーなるものが無くなっている。
国際結婚は更にアフリカ諸国などと多様化している。
時代は変わったが国際化は更に進んでいる。

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琥珀糖

4.0すごかった

2023年9月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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吉泉知彦

1.0映画館で見たら殺意が湧くレベル

2023年8月25日
PCから投稿

パッケージ詐欺も良いところ
映画は映画館で!モットーにしてますが、見なくて良かった。
吉田監督の映画には、どれも"人間愛"が溢れてましたが、これは…。正直何を見せられてるのか分からないし、どう感想を書いていいのかも分からない。
台詞は何言ってるか聞き取りづらいし、モザイク多すぎです。
はじめて、後半2倍速鑑賞しました。

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ふゆた

3.0作品的には良いのかもしれません…

2022年12月29日
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鑑賞方法:VOD

笑える

悲しい

が、私にはちょっと生理的に受け付けない作品でした。
会社の人に勧められて観てみましたが無理です。

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ぴろ

4.0とんでもない映画・・・

2022年8月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

首都圏郊外の地方都市で血の繋がりの濃いお話。そこに外国人妻が絡んできて「愛」とは「情」とはを深く染み渡らせる映画。衝撃だった・・傑作です。

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mark108hello

4.51番の見どころは狂気の天才木野花の怪演

2021年12月24日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

悲しい

楽しい

原作未読
原作は『宮本から君へ』の新井英樹
監督と脚本は『純喫茶磯辺』『ばしゃ馬さんとビッグマウス』『麦子さんと』『ヒメアノ〜ル』『BLUE』『空白』の吉田恵輔

2度目の鑑賞
いずれもDVD
映画館で観たかった
国際結婚コメディー
後半からバイオレンス映画
内容は全く違うがコメディーからバイオレンスは韓国映画の『パラサイト』を彷彿させる
人間のありのままを赤裸々に表現したせいかオゲレツ極まりない内容
女性の裸がバンバン出る
死人もわりと出る
エログロだがナンセンスではない
これは傑作
面白い

主人公宍戸岩男役に安田顕
岩男の母ツル役に木野花
岩男の父源造役に品川徹
岩男の勤め先の同僚吉岡愛子役に河井青葉
同じく斉藤役に古賀シュウ
日本のフィリピン女性を買う女衒でヤクザもんの塩崎役に伊勢谷友介
フィリピンお見合いツアーのお世話していた竜野役に田中要次
英会話が堪能な寺の坊さん役に福士誠治
岩男のの花嫁候補で生真面目な真嶋琴美役に桜まゆみ
岩男のお見合い話をちょくちょく持ちかけるツルの友人役に左時枝

1番の見どころは過剰なまでに息子を想う超攻撃的な母親役を演じる木野花
フィリピン妻に対する罵倒がやばすぎる
若い頃に悲しい過去があるようだがそれで正当化できないし同情はできない
もし宍戸ツルのような人が映画comにレビューを書いたら全て削除されるだろう
武装して本社に抗議に行くに違いない

田舎で年老いた両親と同居している40過ぎの独身男性宍戸岩男
パチンコ店勤務
どうしても結婚したい岩男は大金をはたいてフィリピンのお見合いツアーに参加し現地で嫁をゲット
父の葬式の日に家に戻って嫁を紹介するも母は猛反対
母は夫の遺品の猟銃をアイリーンに突きつける

舞台になっている田舎があまりにも閉鎖的で保守的で時代錯誤でリアルじゃない
金田一耕助が出そうな村でとても漫画チック
日本の田舎を貶めたい都会のパヨクにとっては都合が良い内容だろう
いまやどこの田舎でもフィリピン出身の奥さんなんて珍しくないし子供なんていまや社会人なんてちらほら
25年前くらいならタイムリーだったかもしれないが令和の今では題材が古すぎる
結婚相手がYouTuberとかだったら今風だったかもしれないけど
それでもルビー・モレノと岸谷五朗が主演を務めた『月はどっちに出ている』よりは断然面白い

岩男の前で琴美がお尻を出して自慰行為をするシーンがあるのだが目撃したアイリーンに突き飛ばされてしまう
その際に桜まゆみのオマンゴにモザイクが
撮影の際には気づかなかったんだろう
編集でよく見たらバッチリ映っていたことに気づいたわけだ
下半身を露出した女性を撮影するならよくあること
「違法だった」「ダメだこの映像」
お気に入りの場面でカットするわけにはいかずモザイク処理で対応したんだな

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野川新栄

3.0やや、お下品

2021年11月11日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

「空白」で心を掴まれ、その後、配信で「ブルー」、「ヒメアノ〜ル」と立て続けに観て、凄い監督と確信した。そして、こちらの作品へと行き着いたのだが、あまりのセックス描写と4文字言葉にお腹いっぱいになった。ただ、観た後で新井英樹原作と知り、北海道が誇る「ヤスケン」と「宮本から君へ」の宮本浩の熱量が良い意味でかぶっていた。
デートで観てはいけない。

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hanataro2

3.5地雷臭

2021年11月1日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

何の知識も持たないで見たけど、新井英樹の原作と知って納得。
『宮本から君へ』にしても『キーチ!!』にしても、人間の欲望とか愛憎とか
とにかく剝き出しで見せてくるグロテスク(褒めてる)な作風だった。

既成概念にとらわれる人だとか、自分中心な言動の醜さだとか
人間の醜悪な部分と、それでも誰かを愛することの尊さというか。

そういう相反するものに安易なジャッジをしない姿勢は好感が持てた。

ただし演技としても岩男母の言動は不快。
良い作品だと思うだけに、そこにひっかかりを感じてしまったのは残念だった。

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mar

2.5色々な愛の輪に包まれた話

2021年10月12日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

笑える

悲しい

内容は冴えない田舎住まい主人公の国際結婚話。漫画版を映画化した作品。漫画と実写映画は別物で、今回も終わりに違いはあったが上手に描写されてたなと感じました。吉田監督の伝えたい色々な形の自己愛が形を変えて表現されていて楽しかった。エンターテイメントとしても、大人の見るほろ苦い爽やかさで楽しかったです。やっぱ愛だよな愛?!

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コバヤシマル

0.5残念

2021年4月7日
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健気に頑張ってるアイリーン以外みんな嫌なやつで、嫌な気分になりました

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くり

3.5木野花という女優

2021年3月17日
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鑑賞方法:VOD

個人評価:3.7
愛・家族・性。どれが生きる本質なのか。追求すると悲しくなる。日本の姨捨山と関わった家族の感情を対比させ、上手くまとめている。
木野花の素晴らしい演技。旬報ベスト・テン 助演女優賞をとっているが、日本アカデミー賞に相応しい演技。

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カメ

4.0吉田恵輔に尚も外れ無し。

2021年2月8日
iPhoneアプリから投稿

何処か憎めぬ群像、剥き出しの性、某所の老婆で今村昌平の重喜劇に正面から肉薄。
当時の緒形拳ならどう演ったろう。
人が生きて死ぬ無様を丁度良い物語量で撮る人間賛歌の成功作。
もはや中堅の吉田恵輔に尚も外れ無し。
年テン上位。
次は「赤い殺意」のリメイクでも。

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きねまっきい

2.5お金から始まる愛

2021年1月10日
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Norman

3.0安田顕さん主演作

2020年10月27日
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鑑賞方法:VOD

怖い

難しい

ヤスケンこと、安田顕さん主演作品。
なんだか面白そう、、、と思ってみたのはいいが、
なかなかハード。

一言でこの映画の感想を言うのは難しいのだけれど、
これは好き嫌いが分かれそうな映画だなぁ。と思った

好きか?と問われると、素直にうんとは言えないけれど、決して嫌いなわけでもなく。
苦手かと言われると、そうでもない。

内容としては、愛情の物語なんだけれど、とても歪んでいて、なかなか共感しづらい。

主人公が、少しずつフィリピーノのお嫁さんに心惹かれいってる様は素敵だったのに、ある事件をきっかけに爆発。性欲に支配されたというか、どこかプッツンきちゃったというか。
なかなか理解しづらいの。
私自身が女性だからということもあるのかもしれないけれど、なんせキャラクターみんなにどこにも自分と共通できる部分を見出せない作品だったな。

主人公の岩男の母を木野花さんが演じられていましたが、これもまたなかなかの狂いっぷり。子離れできない親の醜さというか、執着している様をみるととても気持ちが悪い。見方を変えればそれだけ愛しているってことなのかもしれないが、私は無理ー!

純粋なんだけれど、どこかしたたかなアイリーンも、いろいろある中で大変だけれど、こちらも共感できず。

とにかく愛情というのは非常に複雑にもなり得ることを思い知らされる。ラブストーリーというジャンルにも振り分けられそうな本作でしたが、私にはなかなかハードルが高かったかなぁ。

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M hobby

幻想

2020年6月22日
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すいか

3.0途中まで

2020年6月9日
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まる

3.5観終わった後のなんとも言えない毒々しい清涼感

2020年5月14日
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Theo5

4.0モザイクが新鮮

2020年4月24日
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鑑賞方法:VOD

笑える

悲しい

怖い

最近モザイクなんてキレイなおねえさまの動画でしか観たことない。邦画でモザイクとかいつ観たかな。昭和の大人な映画とか、洋画でも観た覚えないかもしれない。

吉田恵輔監督好きです。漫画原作も知ってます。
どうなるかと心配してたけど、見た目はともかくかなり原作に忠実な気がします。
ただ、原作に忠実すぎてリアリティを感じない。

この人のこの不快な振舞いのベースは何か、とか、漫画だと振り返るヒマあっても映像だと流れていってしまうので、ただ嫌な人にしか映らない。
あの母親のゲスの極みな差別用語なんかは、ファシズムならぬ「ハハシズム」の際たる心情から来てるが、最後は「母沈む」。御後がよろしい様で(^^;

パチンコ店の割とキレイな方のおばさんもバックボーンが欲しいかな。救いが無い。バックでオシッコしちゃったけど。←あれ要らないやろ(>_<)

すごくドロドロしてて途中やるせなくなるが、最後は何故かスッキリする。不思議な作品。
多分、アイリーンは常に泣かされていて、それももう終わるからなのだろう。

吉田監督は「愛しのアイリーン」自体が、映画監督としての原風景らしく、この映画化は監督がかねてから熱望していたものだけあって、過去作よりも気合入ってるのは分かります。
それが安田顕にも、木野花にも、アイリーンにも込められていて、演技演出は凄まじさを感じました。
その監督と役者の気合から解放されるスッキリなのかもしれません。

それだけでも観る価値はあるでしょう。

あと、やっぱり長岡の花火は良いですね。

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クリストフ