「福井節炸裂!!」宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第五章「煉獄篇」 unangpさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5福井節炸裂!!

2018年6月3日
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今回は、昭和時代のヤマトと平成時代のヤマトを繋げるために張った伏線のための説明部分が多かったです。良くも悪くも福井晴敏先生の世界に更に加速度を増してどっぷり引き込んでいきますので、賛否両論分かれるところでしょう。
私は福井晴敏先生の小説の大ファンなので(ただし、ガンダムUCは小説もアニメも大いに期待ハズレでガッカリでありましたが)、福井先生らしさが発揮されている今回の脚本を大いに支持します。
昭和時代の「さらばヤマト」の主題は愛でした(なつかしい...)。それを平成の現代に焼き直し、大人でも鑑賞可能なものにする。これって奇跡の大転換なんだと思いますが、それを私の大好きな福井先生節炸裂で脚本化すると、こうなるのです!!
古代やデスラー、加藤の行動に違和感を持たれている方もいるようですが、私は納得感を持って見れています。切り口は「愛」で、彼らの行動原理は一貫している。昭和時代のヤマトから登場人物の思いのベクトルが同じで、全くブレていません。行動自体は昭和ヤマトと違うのですが、行動原理がブレていないのです。ここにこそ鑑賞者は感情移入できる。ここが小説家福井晴敏先生のすごいところなんです。(福井先生の作劇の基本ですね)。
私からしますと、2199の登場人物は行動原理の掘り下げが甘く、ベクトルがブレブレ(全体主義と個人主義が同一人物で混在し、時と場合によって御都合主義でブレてしまっている)でしたので、昭和時代のヤマトファンとしては物語としてとても鑑賞に耐えませんでした。
というわけで、福井先生、監督さん、副監督さん、みなさま、応援しております。最後まで物語を語り切ってください。

unangp
明々さんのコメント
2019年5月2日

この方は宇宙戦艦ヤマト2199をご都合主義などとくちばしっておられますが、私からしてみれば2202の方が血迷っているとしか思えません。
私は第五章までは楽しんで拝見させていただいていました。確かに2199に比べ波動防壁、ワープシーン、爆発シーンが劣っていると感じはしましたが、それでもズォーダーの苦悩、加藤の苦しみ、など2199にはなかった人間の奥深さが感じられ、旧作を幼い頃から見てきた私にとって大変面白かったのです。
しかし、最終決戦に近づくにしたがって何がしたいのか分からなくなり、最後、ヤマトが現実に帰還したあとの国民投票などと蛇足感が否めない謎展開。
確かに私はガンダムUCのファンであり、福井さんの作品を愛しています。
しかしながらこれは酷い。
ヤマトをなめているのか。
最後の展開はヤマト史の汚点と名高い復活編以上の酷さです。
何がしたいのか全く理解できず、劇場で固まってしまいました。
この作品は酷いです。
これならば作られない方が良かった。

明々