響 HIBIKIのレビュー・感想・評価
全470件中、1~20件目を表示
上田慎一郎やジェームズ・ガンを想わずにいられなかった
一見、全然関係ないんだけど『カメラを止めるな!』の大成功のことを考えずにいられなかった。カメ止めの上田慎一郎監督は昔はかなりヤンチャなことをしていた人だが、今ほどSNSが発達していなかった時代のことでもあり、ある意味武勇伝で済んでいる。もし過去の行為でいろいろ言われ、そういう人間を持ち上げるべきではないという空気が世の中にもっと蔓延していたら、あの映画の成功はなかったかもしれない。
あるいは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の監督を降板させられてジェームズ・ガン監督のことを思い浮かべる人もいるかもしれない。
才能を持つ人間はしばしばネジが飛んでいることがある。そういう人間を受け止める度量が社会にあるかどうかは、実は豊かで多様な文化を育むためには大事なことではないか。この映画はそういう問いを投げかけているように思う。響もまた、やっかいな性格をしている。しかし才能は本物である。現代社会は彼女ような人間を受け入れる余裕を持っているだろうか。
映画としては、 だいたい原作に沿っていて、 特に何か不満があるわけ...
映画としては、
だいたい原作に沿っていて、
特に何か不満があるわけではないが、
全体として、終始なにか物足りなさを感じた。
主人公の鮎喰響の雰囲気出ていたと思うが、
見せ場のシーンいくつか、
編集でもっと迫力出るようにやれたような気もする。
原作を先に読んでいるからもの足りなさを感じるのかな。
映画決して悪かったとは思わないんだけど、
なんかあと一味欲しかった。
染谷将太に似てると書き損ねたからココに
序盤で響の異常性ともいえるような、普通じゃないエピソードで彼女を形作っていく。響の常識、価値観、概念は、一般的な常識を持っている人物たちと激突していくことになる。大体、バーで鬼島と会うところくらいまでかな、そこまでは響とその他の人物の常識のズレに腹を抱えて笑っていた。本当にシュールで笑えたんだ。
一見すると異常行動のアブナイ女子高生の響と、その他の人物で、正しい事を言っているのはどっちだ?おかしいのは本当に響なのか?このアベコベな感じが笑えたんだよね。
そして鬼島とバーで会ったあたりから響の行動、言動は他者に影響を与え始めるようになる。
ここまでくると響のキャラクターにブレはなくなり、予測可能なキャラクターになっているのだが、イマイチ信用できない不安が残るため、何度か訪れる不穏な場面でハラハラドキドキしてしまうサスペンスも面白かったよね。頭では何もしないだろうと考えていても、彼女ならもしかしたらと思わせるには十分な演出とキャラクターだった。
響は、実は映画的には主人公らしくない主人公なのだ。初めから終わりまで一貫していて変化や成長がなく、他者に影響を与えていくだけのキャラクター。「ディープインパクト」でいえば隕石の「ロード・オブ・ザ・リング」でいえば指輪のポジション。
響の言動、行動、小説によって変化する回りの人々を楽しむ物語で、そういう意味では響というキャラクターは、小説が好きなだけの女子高生で、とても退屈な主人公だったとも思える。
それでも面白かったことに変わりはないけれど。
響の「あなたの小説、好き」という言い回しに少々違和感を感じていた。天才小説家とは思えないほどの、最も幼稚な表現ではないか?響の純粋さを表す言葉選びなのかなと考えたが、答えはラストシーンにあった。
「傑作」や、それに類する言葉は物語上使えなかったんだね。鬼島に対しても「天才」とは言ったが「傑作」とは言わなかった。
回りの人たちが響の小説に対して「傑作」だとはやし立てる中、天才鮎喰響にとっては、まだ世の中に「傑作」と呼べる小説は存在していないのかもしれないね
天才の抱える闇
................................................................................................
高校の文芸部に女性部員が2人、一人が響の平手でもう一人がアヤカ。
平手は出版社に送った小説が北川の目にとまり、新人賞デビュー。
アヤカは父が有名作家で、その娘としてデビューする。
平手は天才だが性格が異常ですぐ切れて暴力をふるいまくる。
同じ部の先輩の指を折ったり、同時新人賞の男を椅子で殴ったり、
感じ悪い小説家の顔を蹴ったり、失礼な週刊誌記者をシバいたり。
それが問題となるが北川が精一杯力になってくれて、
芥川賞と直木賞の同時受賞という奇跡を成し遂げる。
................................................................................................
あらすじを書くと上記のようにシンプルなんだけど、
響の激しくて異常な性格と、天才的な能力と、
仲間思いで寂しがり屋な性格の描写がメインやったかな。
まあシュールな話ではあるんやが、結構おもしろかった。
天才には天才の抱える闇や悩みというのがあるもの。
同じく天才のおれにはそれが良く分かり、何度も涙したわ。
でも15歳やからこそ、その天才さがそのまま出せるだけで、
ほとんどの天才は社会に出て丸くなり、個性が減ってしまう。
印象深いセリフ。
「才能のない奴の妬みを買うのも天才の仕事だろう」
うん、おっしゃる通り(場)
しかし平手友梨奈がハマり役やったなあ。
原作を知らんから原作の響がどんなんか知らんけど、
何一つ違和感が無かったし、本当に天才作家に見えた。
あと北川景子は知的で柔和なイメージだからこそ、
感情表現が心に響く。一番感情移入できるのはこの人やったな。
原作のキャラ通り!
主人公の響が原作のキャラクターのまんまでかわいかっこよかった😍✨
けっこう巻数あんのにどうやってまとめるのかな?って思ってたけど、わかりやすかったし、結末も好きだ❤️
強いて言うならこのキャラ出してほしかったなぁとかはあったけど、100分で収めるにはしゃーないかな。
原作を知らずに視聴。 ストーリーは現実味が薄いし、だからと言ってと...
原作を知らずに視聴。
ストーリーは現実味が薄いし、だからと言ってとびぬけてトリッキーなわけでもない。
ただ、一人の作家が響に芥川を取ってから面白くなくなったと言われて返した言葉、
「もう世の中に言いたいことがなくなった。この世と折り合いがついてしまった感覚が分かった時に」※正確ではありません。
がとても印象的だった。
この言葉だけで自分の中でこの映画を見た価値があった気がしたし、
さらにこの感覚が分かった時の響を見てみたいとも思った。
そうそう、何かを表現したい人ってこの世と自分に何かしらのずれがあって
そのギャップを訴えたくて叫んでるんだよね。
だけどきっと世の中にそんな自分の訴えが認められて受け入れられたら
もう言いたいことがなくなってしまう。
自分が何者かになりたくてもがいて、
でも世の中に認められたとたんに自分の中では自分を見失ってしまう。
それって幸せなのか、なんなのか。。。
そんなことを一瞬にして思わせてくれた一節でした。
響最高!
最近毎日観ています。何度観ても新しい発見があって感動で涙が溢れてきます。欅の平手友梨奈さんの優しさが響に見事に投影されています。そして、2人共めちゃくちゃかっこいい。平手さん、ありがとう。貴女のおかげで毎日充実した楽しい時間を過ごしています。作品としては、まさに右側に面白い棚、左側につまらない棚、あなたはどちらの棚に入れますか?
バランス感覚が良いね
眼鏡に根暗な娘が実は超暴力的という設定は意外性十分で面白い。小説という地味になりがちな題材にパンチを与えてくれる。作中の破天荒な主人公の言動や行動からこいつならすごい小説を書くかもという気にさせてくれる。
青春風味を若干残しつつ、出版社などの大人との掛け合い、小説一本の男に対する態度など、バランスよく組み込んで視聴しやすい作品となっている。
人生において、大切なことを気付かせてくれるインパクト大の映画です!
小説の世界に、突然、天才少女が現れて、
周囲の大人たちを巻き込んで繰り広げられる様々なHUMAN STORYを描いている映画です。
一見、どこにでもある良くある話ですが・・・
その天才少女の物事への「こだわり具合」が、良くも悪くも、とんでもなく極端に振り切っていて、凄いです!!
「いつでも等身大で、成果で真っ向勝負」
大人になるにつれ、どこか「妥協」していくものです。
本作品は、
そんな子供の頃に大事にしていた「正直さ」
大人になっていく段階で、どこかに置いてきた「正直さ」
それを思い出させてくれる映画です。
最後のクライマックスあたりで、こんな言葉が飛び出します。
『まだ傑作を書いた覚えはない』
正直、衝撃を受けたし、目が覚めたような思いがしました。
自分の本当の願望は?
そんな生き様を証したい?
etc.
それに正直になり、自分を表現することで、真の人生「HISTORY」を創り出すものだと気づかされる素晴らしい映画だと思います。
Amazon primeのお薦めから
何らかのメンタル病は有りそうだが、
自分のしたいこと、結果さえ出せば
全て思いのままに動いて良いのか。
社会適応能力の必要性とは・・・・
とか深いテーマが有るのかと思ってたら
ただのアイドル映画だった。
何が言いたいのか、私には分からなかった。
主役の子は良い感じだったのに、なんか
残念な雰囲気の作品ですね。
平手友梨奈初主演映画
「女のクセに生意気なんだよ!!」「女の出る幕じゃねーんだよ!!」天才女流作家のJKが男社会の文壇で起こす騒動。見た目はJKだからオッサンが浴びせる罵声は想像しやすい。そしてオッサンの想定外の行動で反撃するJK。そして暴力は駄目だとなる。日本列島は法治国家だから当然だが、ならば言葉の暴力は犯罪にはならないのか。周囲が赤面するようなセクハラ発言やか弱き女性ならば恐怖を感じるような威嚇発言は犯罪にはならないのか。お硬い文壇を舞台に選んだのは面白い。
過去鑑賞
原作に興味はあったものの未読の状態で鑑賞しました。
こちらも話題にはなっていたのですが、マンガの実写化はかなりの確率で失敗している事もあり、あまり期待せずに観たのが良かったのか、結構面白かったです。
最初はエキセントリックなだけの少女かと思っていましたが、響の信念を曲げない姿、押し付けではない優しさはかなり魅力的ですね。
高校入学からお話は始まっていますが、幼少期や小中学時代のエピソードも見てみたいですね。
これはきっと原作がそうなので仕方ない事だと思いますが、芥川賞を受賞された小説家さんの作品って、一部を除きあまり一般受けする作品ではないと思うんですよね。
(個人的には花村萬月さんとか藤沢周さんとか好きな作家さんはいますが…)
この辺りの設定だけが個人的にはちょっと引っ掛かってしまいましたが、まぁ直木賞も絡んできますし、この辺りが妥当なところなんでしょうか。
この作品が作られた時点では、まだ原作は続いていたみたいですが、ラストも上手く纏められていたと思います。
この感じなら続編も作られるそうな感じがしていたのですが、結局続編は作られませんでしたね。
ちょっと残念。
なんか違う。
映像とかカメラワークとかは良かったかな。内容は思ってた感じではなく、まぁ、普通でした。
原作は未読で、設定は面白そうだと思って観に行きましたが、演出、構成が支離滅裂で、わざとにしては内容が弱く感じて、なんか活かされてる気がしなかったなぁ。
平手ちゃん雰囲気は漫画っぽくてイイのにね。何か足りないのか、イマイチだったぁ。。。トリッキーであればイイというものでもない様な。兎に角残念な感じ。
みてもみなくてもいい作品
漫画を先によんでいたので、せっかくだから見てみた映画。それなりにキレイに収められていた感じはするんだけど、漫画の内容しらないひとからしたら全体のストーリーやラストシーンなど、これでよいのかなぁ?と感じてしまう。また文芸部のメンバーも特にいらないよね。。リカのみでもよかったのでは?
映画が公表なら続編もありそうな終わり方をしたけど、まぁ無いだろうな。
凡人の目に留まる秀才
自分を天才と勘違いした秀才の作品が凡人編集者の目に留まりワガママを通せるようになっていく物語。それはまさに「豚小屋の豚」同士で行われるこの世界の象徴であり、同時に天才の居場所などいとも簡単に「奪われる」という不変の悲劇。
決め台詞が借り物の言葉では、天才は演じきれない。
破天荒な天才が投じる日本社会への問題提起
予想より深味のある良作だった。本作は、15歳の女子高生である天才小説家の破天荒な生き方を描いているだけではない。天才と秀才、天才と周囲の人々を対比させることで、組織重視の日本社会への問題提起をしている。
本作の主人公は、天才的な文才を持つ女子高生・鮎喰響(平手友梨奈)。彼女は、ある雑誌に自作小説を投稿する。雑誌社の花井ふみ(北川景子)は、響の才能に惚れ込み、彼女を多くの人に知ってもらうために奔走し、芥川賞に挑んでいく。響の同級生である祖父江凜夏(アヤカ・ウィルソン)も芥川賞を狙っていた。売れない小説家・山本春平(小栗旬)も芥川賞に挑み続けていた。そして、破天荒な言動で紆余曲折はありながらも、ついに響は、芥川賞受賞者発表日を迎える・・・。
平手友梨奈の演技が出色。呟くようなしゃべり方と独特な佇まいで、常人とは異なる価値観を持つ天才少女を演じ切っている。ストイックで、何かに挑むような鋭い眼差しが印象的。彼女が際立っているのは、生真面目な秀才タイプの祖父江凜夏、山本春平、典型的な組織人である花井ふみの存在感が奏功しているからである。彼らは、組織の枠組みのなかで必死に戦っている。しかし、彼らの名声への拘りが彼ら自身を苦しめている。
響の台詞は常に単刀直入であり、配慮、気配りはない。それ故に、彼女の台詞が我々の心にストレートに響く。我々が日頃、如何に組織の中で周りに気を配っているかが良く分かる。響は名声に興味を示さない。彼女は、ストイックに自分が納得できる小説を書くことを目指している。しかし、彼女の考え方は、自分だけが良ければいいという利己主義ではない。彼女は他者の個も守ろうとする。組織や人の和を重視する今の日本社会で彼女の考え方を貫こうとすれば、当然、衝突が起きる。彼女の傍若無人振りは、その象徴である。過激だが説得力のある響の言動は、組織重視の日本社会への警鐘として受け止めるべきである。
知らない世界が面白い
出てくる中の人が本当の悪人って感じの人がいなくて
見ていて、嫌悪感とか少なく見れて良いです。
動物園での響ちゃんが、いっきに15歳の中学生に戻ってて、キリンが後ろにいた時の反応や、アルパカに興奮するところとか、本当に演技?ってくらい自然でめっちゃかわいいです。
ダブル受賞するかなーって思ってみてたけどダブル受賞した瞬間、鳥肌立ちました!
小栗さんと柳楽さんは別の小説家として、ちょい役で出てくるけどやはり存在感がすごいです。
今までは自分が違うと思うことをされると
頑固に曲げずに人に暴力をしちゃう子だったけど
周りに大切な人が増えその大切な人を傷つけられたりすると、暴力が止まらない。
けど見ててほんとスカッとします。
明るくないし頑固だしけど人想いだけど冷たく見える、そんなに笑わないと思ったら嬉しいことがあると顔に出ちゃったり、めちゃくちゃ愛らしいです。
映画が進むにつれてどんどん響ちゃん好きになります。
人が面白いと思う作品で作者の分際で何ケチつけてんとってセリフ、ずかーんって来たし、まだ傑作を描いた覚えもないって。
とんでもねえ。
初刷100万部ってやばい。
そんでもって1400円のものが100万部売れたら
10%が作者の手元にいくから1億4000万が手に入るんだって、えぐぅ!!!
最後小栗の件で、鉄道止めちゃったから、賠償請求が何千万ってなるけど、賞金の値段確認して、大丈夫みたいな。
すんごいスケールだ、小説の世界はまったくわからないけど、めちゃくちゃ面白いなぁって思いました。
そして響がふみちゃんをしっかり信頼してて最高です。
平手さん演技うまいのですね。
素晴らしい
とても面白かった
この作品は意見が分かれると思う 私はとても面白かった。常識を覆す感じが堪らなく興奮した蹴り飛ばすシーンがアスペルガーぽく感じた だけどそれもいい 才能がある持ち主だけどそこには欠点があるみたいな 本当にありそうな感じもとても良かった 逆にマイナスに言うなら心臓に悪い作品とも言えるプラスに言えばそうゆうありえない展開にドキドキさせられる作品
とにかく非日常が味わえた感覚がした。漫画はどうなのか分からないけど映画としてはとても良かった最後のシーンもあの後どうなったのか凄く気になる それを知りたくなって、漫画を買ってしまう方もいると思う 主人公の 0か100かの考え方がとても魅力的だった。私もこうゆう生き方をしてみたいと思った。これを思ったのは私だけじゃないと思う
今みたいな見えない常識に押しつぶされる社会概念を憎んでる人を代弁して、ぶち壊すみたいだった。私はそう思った。
主人公がアスペルガーとか自閉症設定ぽいけどこうゆう同じ人間とは思えない人が日常生活に居るということが楽しいと思える作品だと思いました。これは単純に主人公が面白かった
自分の正義を貫く自由奔放な少女
これ作品としては素晴らしいんですよ。
ただこの作品は私には少々ヒロインの性格がキツく不向きでした。自分の考えが一番正しい、私は間違っていない、という我が道精神があまりにも強く見ていてイライラする点が多かったです。
自分の認める人間、好きな人間以外には極端に興味がない。自分の大切な誰かを罵られたことに腹を立て自分の世間の評価の自己犠牲をしてまで暴力を振るう。この作品はそれを否定しやってはいけないことと助言するキャラクターがいながらも、どこかそれを肯定させる部分があり、悪い意味で自由奔放でした。
当時は渦中の人物であった平手さんを起用することで話題を呼ぶと思いヒロインに抜擢されたと思うんです。結果としてこの作品においてはアタリだったと思います。
個人的には、一昔前にキムタクがどの役をやってもキムタクでしかないと言われていたような感じで、平手さんも他作品を見ても同じお芝居、キャラクターに見えてしまう点が惜しいので、彼女の今後に期待です。
良い
原作を途中まで読んでもどかしくて辞めてから食わず嫌いしてたけど何となくで見たら原作よりスッキリしていて面白かった
響とリカの対比が残酷で綺麗 器用なリカと不器用な響、点対称的な対比以外にも人間関係の線対称的な対比、響の暴力的で後先考えない馬鹿さもその対比に含まれていると思うし私は好きだった あとやさしいおばさんが出てくるのが1番好き やさしいおばさん大好き
全470件中、1~20件目を表示