劇場公開日 2018年9月14日

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「ドルヲタのみ大絶賛 無価値な110分」響 HIBIKI こむらがえりさんの映画レビュー(感想・評価)

0.5ドルヲタのみ大絶賛 無価値な110分

2018年9月22日
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寝られる

ゴリ推しの具象化を見せられた。
一言で現すとそんな感想。原作ファンは怒っていい。

簡単にまとめると「平手に合いそうな簡単でカリスマ性有るっぽいキャラが主役だから映画にしました。」という映画。
そもそも映画なのか?
と思うような平手のプロモーションビデオ感。

原作にある、天才を台風の目とした破天荒で社会的では無いけれど、だからこそ閉塞感溢れる現代社会においてはカタルシス感があってウケているという点が蔑ろにされている。

作品としてのストーリーが弱いのではない。
むしろ監督は今ノリに乗っていると言ってもいい。
競演者も素晴らしい。
小栗旬の生き苦しい演技は流石ですらある。
北川景子は眼福。
だが伝わってくるメッセージは、「推されまくっているという偶像を崇拝させる為の宗教映画」なのだ。
推されてる子は演技出来なくても主役やらないといけないから大変だなあ、と某プロデューサーの名言が頭を過るほどである。

演技が下手であろうと、世間的にはブス寄りのビジュアルであろうと、お金を出すヲタがそこに居れば偶像にならなければいけないのがアイドルだ。
続編無しを匂わせるエンディングに、初週6位発進という爆死気味の興業収入だが、そこはヲタ頑張れ。

「なんかガンガン宣伝されてるから観に行こうかな~」という方にひと言。
予告で充分。あれ以上のことは起きない。

不自然過ぎる持ち上げで辟易しているであろうキャスト陣と、キャラ作りのためにこき下ろされた制作陣の苦労に星0.5は捧ぐ。

こむらがえり