「アニヲタの妄想垂れ流し作品!(賛辞です)」冴えない彼女(ヒロイン)の育てかた Fine(フィーネ) おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5アニヲタの妄想垂れ流し作品!(賛辞です)

2019年10月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

萌える

テレビシリーズ終了からずいぶん経ち、ストーリーを忘れかけていましたが、ほどなく記憶が蘇り、楽しく鑑賞できました。率直に言って、テレビシリーズ全話視聴した人は、本作の鑑賞は必須です。むしろ本来ならここまでの話をテレビで放映してほしかったです。それぐらいシリーズの最後を飾るにふさわしい作品であり、最後のピースがピタッとハマったような心地よさがありました。タイトルのFineはダテじゃないです。逆に言えば、冒頭におさらいシーンなどないので、初見の方は人物の相関や背景がわからず、戸惑うこと必至です。

絵はもちろんきれいで、最近の劇場アニメのような緻密な描き込みは感じないものの、キャラの魅力に特化したクオリティはすばらしいです。瞳の動き、微妙な表情、色味の変化、カメラワークやアングルで、各キャラの心情が伝わってくるので、倫也に同化したかのように作品世界に浸れます。キャストも声優を起用しているので、安定感は抜群です。やはりアニメはこうでなくては!と思わせてくれます。

そして肝心のストーリーは、前半で倫也と恵との距離を詰め、二人の世界を作りつつの事件発生で急降下、からのハッピーエンド。絵に描いたような起承転結ながら、そこに主要キャラを巧みに絡め、それぞれに見せ場と落とし所を用意したシナリオは秀逸です。さらに、エンドロール後の特大のおまけがあり、入場特典のサイン入りピンナップや短編小説までつけていただき、もうお腹いっぱいです。

倫也のゲームシナリオを地でいくような妄想垂れ流しオナ○ー映画となっていますが、ファンはそれを期待しているので大満足です。テレビシリーズ未視聴の方は、ぜひ視聴後の鑑賞をお勧めします。

おじゃる