劇場公開日 2018年6月9日

「キラキラだけを詰め込んだ映画」あさがおと加瀬さん。 ローチさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5キラキラだけを詰め込んだ映画

2018年6月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

萌える

内気な女の子と活発なクラスの人気者の女の子の恋愛と友情の間の物語。いわゆる百合ものだが、原作はどちらかというと女性ファンが多いと聞いていたけど、劇場の観客は男性の方が多かった。

何事もことごとしく起こらず、ほんわかした空気で進む。約1時間と短い作品なので、明白な起承転結のある物語でなく、断片的なエピソードを重ねて二人の気持ちの揺れを丁寧にすくい取った作品だ。

監督は原作の良さを活かすために、ドロドロせず、いかに光だけを描くかにこだわったそうだ。確かに内容的にも青春のキラキラした場面だけどを切り取っているし、映像的にも光の描写が印象的だ。きれいなところだけどを抽出して描いたような、それはリアルからは離れているかもしれないけど、そういうものがあってほしいという願いが映像になっている。

確かにこの2人を見ていると、青春の影やドロドロを見たいとは思えない。わずか1時間だけでもそんなキレイだけのものがあっていいと思うし、あってよかったなと思う。

杉本穂高