劇場公開日 2018年1月26日

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「1967年の悲劇」デトロイト TOKIESさんの映画レビュー(感想・評価)

3.51967年の悲劇

2018年2月13日
iPhoneアプリから投稿

60年代デトロイトで起きた暴動から始まる。モーテルでの発泡が引き金となり、白人警官に無実の黒人と居合わせた白人女性が拷問を受け、裁判にまで発展する実話を基にした作品。

アメリカの人種差別は今なお根深く存在しているが、今になって白人至上主義に世界中が疑問視するようになっている。当時の白人による人種差別や横暴がたとえ裁判で裁かれなかったとしても、このような形で世界中に暴露されることで、時代が彼らを裁くことになるのであろう。

ただ、数十年後、揺り戻しが起こり、黒人や有色人種が世界を支配する時代が来てもおかしくはないので、いつの時代にも人種差別は起こりうる問題なのかもしれない。

モーテルのシーンでは全体的に緊張感や嫌悪感が感じられず、やや表面的な印象をうけたが、裁判のところまで含めるとしっかりと纏まった良作ではなかろうか。それと、これを観るとデトロイトがなぜゴーストタウンになったのかがよく分かるだろう。

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