すばらしき映画音楽たち

劇場公開日:

すばらしき映画音楽たち

解説

「スター・ウォーズ」「007」「ロッキー」など数々の名作映画を彩ってきた映画音楽にスポットを当てたドキュメンタリー。「ハリー・ポッター」シリーズのジョン・ウィリアムズ、「ダークナイト」3部作などのハンス・ジマー、ティム・バートン監督作品でおなじみのダニー・エルフマンら、ハリウッドを代表する約40人の作曲家たちのインタビュー映像を収録。名曲の創作秘話がヒット作の映像とともに明かされるほか、想像を絶するプレッシャーに悩まされる作曲家たちの本音も聞き出していく。さらに、イメージを伝える側である監督へのインタビューも交え、映画の中で音楽が果たす役割を多角的に考察。無声映画の時代から映画を支えてきた映画音楽が、長い歴史の中でどのように進化を遂げてきたのかも描かれる。WOWOWでのプレミア放送後、新宿シネマカリテの特集「カリコレ2017/カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2017」(17年7月15日~8月18日)で上映。

2016年製作/93分/アメリカ
原題:Score: A Film Music Documentary
配給:アンプラグド
劇場公開日:2017年8月5日

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映画レビュー

3.5アメリカ映画における映画音楽の歴史

2020年12月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

映画の名シーン、あるいは映画全体を音楽で記憶している人というのは相当に多いんじゃないかと思う。映画音楽は、映画そのもののイメージを決定づける大きな存在だ。このドキュメンタリー映画は、そんな映画音楽の歴史に迫る作品だ。アメリカで作られた作品だから、スポットが当たるのはアメリカ映画だけなので、ゴジラなど日本の作品などは紹介されないという点は留意してほしい。各国で同じコンセプトのドキュメンタリーを作ったら、それぞれの国の映画音楽の特色などが比較できて楽しいのではないかと思う。
映画はサイレントの時代から、劇場内で生演奏つきで上映されていたので音楽との付き合いは台詞よりも古いと言える。そんな映画音楽がどうやって発展してきたのかをわかりやすく見せてくれる。ジョン・ウィリアムズやハンス・ジマー、ダニー・エルフマン、トレンド・れずなーや、バーナード・ハーマンやマックス・スタイナー、エンリオ・モリコーネなど、歴史的に重要な作家はだいたい網羅されている。こうして網羅的に見せてくれると映画音楽にも時代ごとにトレンドがあり、先代のものにどう影響を受け、また乗り越えようとしてきたのかがよくわかる。

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杉本穂高

3.5Behind the Scenes Celebration of Film Music

2020年4月21日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

知的

幸せ

It's inspiring to see some of the most successful composers and producers in Hollywood work and discuss the highs and lows of the OST job. There are many films covered that are already irrelevant, but it's worthwhile entering the workflow. It's not quite as fascinating as what Visions of Light was for cinematography, but there is plenty here to learn. Glazes through film history to the modern era.

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Dan Knighton

4.0いろんな人間がいないと、完成しない

2024年2月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

あっという間に観終わってしまう。
それくらい、次から次へと引き込まれる音楽、そしてそれを作った音楽家たち。

プロが作ったものをプロが演奏してプロが収録してプロが編曲して...
当たり前だけど、全員がそれらに「プロ」だったおかげで、出来上がってんだよなあ、と感動する。
全員が、自分のスキルに時間をかけた成果が、果たされる瞬間。
凝縮されたもの。それが作品となって、残る。
それぞれの人間がいてこそなんだ、と壮大なスケールの感動が押し寄せる。。。笑
そんな力が、音楽にはあるよね。

人間の真剣な姿って、なんであんなに、見入ってしまうんだろうね。
スポーツ、アスリートたちを見るのと同じで。
人の真剣、集中してる姿は、心を動かす。

どれも名曲だ。そして、名作だ。
それを作った人たちの「顔」を見ると、
また改めてその作品を見直したくなる。

ぎゅぎゅぎゅっと、美味しいお菓子の詰め合わせを
一気に食べてしまったような。
あれ?もう食べ終わっちゃった。ああ大満足。
観終わったとき、そんな感じだった。

また、定期的にみたい。

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cris

5.0「ジョーズのテーマを初めて弾いてもらった時、ジョンの冗談だと思った...

2024年2月4日
PCから投稿

「ジョーズのテーマを初めて弾いてもらった時、ジョンの冗談だと思った」
・・・S.スピルバーグ、その時28歳。

観ている間、ずーっと楽しかった(^^)。
映画音楽史の膨大な情報を、なめらかに伝える監督の手腕が見事。
次に紹介されるのが「あの曲/あの作曲家」とわかったときの興奮!たまりません。

各作曲家の特徴紹介にいちいち「それ!正にそれよ!」と言いたくなる。
映画音楽家の仕事の凄まじさと重圧、苦悩、達成した時の感動を、巨匠それぞれの口から聞ける貴重なインタビュー映像にも感激。
たまらずに劇場で二回鑑賞したのでした(^^)。

情報はエンタメ寄りに選ばれていて、カンタンにいえばジョン=ウィリアムズ台頭の前後、というカンジ。
二度の大戦や世界恐慌などの情勢変動による映画業界への影響は割愛。

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【memo】
はじめは、映写機の作動音をごまかすためのオルガン即興演奏だった。
やがて、映像のチープさを補う目的でオーケストラ演奏が当てられるようになり、
ついには、物語そのものをドラマティックに語る役割を担うようになる。

「テーマソング」の誕生も重要。
荒野の用心棒、007、ロッキー、ロードオブザリング、
クラシック音楽の"ライトモティーフ"をヒントとして、ある音型パターンが "キャラクターの性格や内面を説明する" 役割を果たすようになる。

もはや、音楽なくして映画は成り立たない。
「サイコ」のバスタブシーンも、「ジョーズ」の水中シーンも、
音楽が無いと、何がおきているのか?まったくわからない。

音楽が付くことで、ストーリーの風向きや状況が補足説明されると、映画がとたんに面白くなる。
「スーパーマンが空を飛べるのは、バックにジョン=ウィリアムスの曲が流れるからです!(笑)」

音楽が人体に及ぼす影響について、脳科学の見地から分析が加えられる。
音楽に反応する脳の部位は人それぞれで、まだ一定の法則が解明されていない。
にもかかわらず、ある映画を観た客がみんな同じ気分になり、
視線の誘導(客の視点を、画面の注目して欲しい箇所に移動させる演出)に効果を発揮するのは、
鑑賞者が音楽の強い影響下にあるからだという。
(視線の切り替えは、90分の映画で2万1000回以上)

劇演出という大役を担う映画音楽。
携わる音楽家たちへのプレッシャーは凄まじい。
「オファーがある度に、ジョン=ウィリアムスに頼んでくれ!って言って断りたい衝動に駆られるんだ」とハンス=ジマー。

「レコーディングの唯一の楽しみは10分休憩」とスタジオミュージシャン。
「それでも、歴史に残る音を作り出せた時の興奮はたまらない。」

「ワイルドスピード」のテーマなどを手掛ける作曲家ブライアン・タイラー。
「プレミア上映会の密かな楽しみは、ちょっと恥ずかしいんだけど、終演後、トイレの個室に隠れることだ。」
「見終えた観客が、僕の作ったテーマ曲を鼻歌しながら用足しにやってくる・・・その様子が、とても嬉しくて」
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中盤、場面状況説明や人物の心情描写に、音楽がどれだけ効果的かを解説するシークェンス。
E.T.の最後のシーンがまるまる使われてるんだけど、なんかもうそこだけで、ごめんなさい私ダメです(泣)
フルートの音色、アウチ......アウチだわ。

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雨丘もびり
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