ロング,ロングバケーション

劇場公開日:

ロング,ロングバケーション

解説

ヘレン・ミレンとドナルド・サザーランドという2人の名優が共演し、人生の終着点を見据えた70代の夫婦が旅する姿を通し、過ぎ去った時間への慈愛や人生を謳歌する姿を力強く、ユーモラスに描いたヒューマンドラマ。アルツハイマーが進行中の元教授のジョンと、末期がんに侵されている妻のエラ。夫婦生活は半世紀を迎え、子どもたちも巣立ったことで人生の責任も果たしきり、夫婦水入らずの自分たちだけの時間を過ごすことができるようになった。ジョンが敬愛するヘミングウェイが暮らした家のあるキーウエストを目指し、愛車のキャンピングカーで旅に出た2人は、毎晩思い出のスライド写真でこれまでの人生を振り返りながら、ひたすら南を目指して進んでいく。監督は「人間の値打ち」「歓びのトスカーナ」などで知られるイタリアの名匠パオロ・ビルツィ。

2017年製作/112分/PG12/イタリア
原題:The Leisure Seeker
配給:ギャガ
劇場公開日:2018年1月26日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第75回 ゴールデングローブ賞(2018年)

ノミネート

最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル) ヘレン・ミレン
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(C)2017 Indiana Production S.P.A.

映画レビュー

4.0名優2人の真に迫った演技に見惚れる。

2018年1月29日
PCから投稿

笑える

悲しい

楽しい

年老いた夫婦が、自分たちがどんな最期を迎えるべきかを考えながら、人生最後の旅をする。夫はアルツハイマーで妻は末期がん。よくあるといえばよくある老人話だし、痛切といえば痛切な話である。

ところが、夫婦を演じたヘレン・ミレンとドナルド・サザーランドは老いというテーマと真正面から向かい合い、決して悲しむべきものとして演じていない。人生には必ずや訪れる局面と折り合いをつけようとする夫婦(主導権を握っているのはボケていない妻の方だが)を、溌剌と、そして楽し気に演じているのである。

やせ我慢というのではない。老いたからといって心が老いるわけでもない。いや、老いる部分もあればいつまでも瑞々しい部分も、どちらも持っている。そんな当たり前であるべきことを、あくまでも平易に、これ見よがしの熱演に頼らず、愛嬌をもって描き切った監督と出演者たちに拍手を送りたい。

ちょっとよくある感動話だと思って舐めていた。これはかなりの拾い物である。

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村山章

3.5二人の大俳優の人間的迫力に気持ちよく酔いしれる

2018年1月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

夫は認知症、妻は末期ガン。そんな高齢夫婦をヘレン・ミレンとドナルド・サザーランドが体当たりで演じ、決してお涙頂戴ではない、人生の酸いも甘いも散りばめたロードムービーが出来上がった。何よりも年輪を刻んだ二人の人間的な迫力が、破天荒なまでににじみ出ているのが素晴らしいところ。一路、目指すはかつてヘミングウェイが暮らしたフロリダ州のキーウェスト。寄せては戻る夫婦や家族の思い出を8mm映像などで蘇らせながら、なおかつキャンピングカーは選挙戦真っ只中の「変わりゆくアメリカ」の姿さえも車窓に鮮明に映し出そうとする。彼らはまるで目的地までの距離のみならず、時間さえも旅しているかのようだ。あらゆる意味での人生のトラベラー。求道者。本作を手がけたのがイタリア人監督のパオロ・ヴィルズィだという点も興味深い。なるほど、こういった視点でアメリカを描くという難しい所業も、外国人監督だからこそ成し得たのかもしれない。

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牛津厚信

3.5自分にはまだ少し早かったかもしれない

2023年12月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

とてもイイ作品だったけれど、良かったとは言ってはいけないような、なんだかモヤるものがあるよね。
若いときはこういった、人生の最期系の作品は観なかったけれど、それなりに年をとって観られるようになったことは嬉しいけれど、さすがにまだ死期を感じるほどではないので、ちょっと掴みにくいところがあるよね。何となく頭では理解出来るけど気持ちが追い付かないみたいなね。

だけど、残り時間が少なくなっても、ドラマチックなことは起こることや、愛を育てることが出来ることなど、終わりの瞬間まで終わりじゃないことを学べたし、ぼんやりとこんな夫婦はいいよねと思えたことは良かった。

主演の二人は共に素晴らしいけど、特にヘレン・ミレンは良かったよね。
怒っているときの演技が最高なんだけど、穏やかなときとの落差が更にいいよね。時折、少女みたいになったり、肝っ玉母さんみたいになったりと、感情、表情、豊かだったね。

作家への言及、特にヘミングウェイが多かったね。ヘミングウェイの家を目指すロードムービーだから当たり前だけどさ。
「老人と海」で感じた、もの悲しい勝利感、もしくは、幸福な敗北、のようなものは本作の中にもあったように思ったね。
今ごろ、ジョンとエラの夫婦はライオンの夢を見ているのかねぇ。

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つとみ

5.0ロング

2023年11月29日
iPhoneアプリから投稿

子供としての目線でみたり自分の将来を考えるという目線で見たりで色々考えさせられる映画でした。
やりたい事は早目にやっておこうと思います。

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alextm
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