勝手にふるえてろのレビュー・感想・評価
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松岡茉優の撮影当時のベストパフォーマンスを引き出した大九明子監督に喝采を送る
記念すべき松岡茉優の初主演映画である。芥川賞作家・綿矢りさの小説を映画化したもので、恋愛経験皆無の主人公・ヨシカが2つの恋に悩み暴走しまくるさまを描いたコメディ。
メガホンをとった大九明子が、撮影時点での松岡のベストパフォーマンスを引き出すことに成功した意欲作でもある。役者にとって「初」の付くものは等しく1度しかやってこない。松岡にとって忘れられない初主演映画になったことは言うまでもないことだが、その後もアップデートを繰り返していることも忘れてはならない。
今後の出演作を楽しみにしながら、今作や原点ともいうべき「桐島、部活やめるってよ」を時おり思い出したかのように再鑑賞するのは非常に素敵な時間の使い方といえるのではないだろうか。
夢女子の生態をここまで観察した映画はなかった
自らの脳内の中の男子を愛するヨシカが、現実の恋愛に踏み出すまでを描くラブコメディ。
いわゆる「夢女子」を松岡茉優が熱演。池袋とかに行けばこういう人、たくさんいるよなあ、とリアルに思わせる松岡茉優の演技が絶妙。
脳内ではものすごく饒舌にしゃべるが、現実には圧倒的に口下手。脳内で肥大化した理想の王子様像と現実とのギャップに勝手に落ち込んだりする滑稽さを嫌味なく演じられるのは流石。ヘタな役者がやったら観ていられないだろう。
敢えて難点を挙げると、松岡茉優がこの役には美人すぎること。しゃべっている時は、いい感じに負のオーラを出すが、黙ったふとした瞬間にものすごい美人で、松岡本人の正のオーラが隠しきれていない。まあホリプロ製作の映画なので、メイクで少し不細工に、というのは許されなかったのかもしれない。
ただ、彼女レベルの演技力がなければこの役が務まらないのも確かで、その意味でこのキャスティングは大正解。芸人出身の監督のセンスもグッド。
松岡茉優という才能を愛でる映画
ドラマ『その「おこだわり」、私にもくれよ!!』を観て以来、マニアックな役、あるいはマニアックな方向にこじらせていく役が合う女優という認識があった松岡茉優。またとないハマリ役で映画初主演を果たしたと思う。彼女の達者で軽妙な演技はもちろん、一見凡庸に思える身体から発散される一種独特の滑稽さもキャラクター造形に活かされている。
ずっとコミカルな調子で進むのかと思いきや、暗転後のギャップにまた驚かされる。さすがは綿矢りさの原作、したたかな企みがあるということか。前半の浮かれ調子があるからこそ、松岡の悲痛な泣き声が胸に一層突き刺さる。大九明子監督による、妄想と現実が地続きになった演出も巧み。編集がもっとキビキビしていればなおよかった。
この映画を”視野見”で視聴を試みたら、とても面白かった。 超絶美女...
この映画を”視野見”で視聴を試みたら、とても面白かった。
超絶美女の松岡茉優さんが、美女じゃない人の役を演じているから違和感がある。
これは視聴者である自分の問題だ。あんまり顔を直視しなきゃ解決するんじゃね⤴ってことで、視野見することにした。
今作は顔ばかり見る映画ではないと思うのだけど、背景とか構成や脚本や空気感を味わおうとして顔に注目しすぎないようにしているのに、だからなおさらなのか登場人物達の喜怒哀楽の表情が面白いのだ。
釣りシーンでのトイレ発言でグッと心をつかまれたり。
ミュージカルになったり。
しかも凄くショックなことに、これ、前に視聴したことあるって終盤に氣が付いた。初見の時は何を観ていたのやら...とほほ。
ダサい「二」のキャラが少し自分と重なったりして共感出来た。
一喜一憂できる楽しい映画。
物凄い純文学作品
綿谷りさ の 蹴りたい背中 が 比喩じゃなくて まじで蹴りたい背中っていう話だったのに、読んでもないオヤジが勘違いしてスピーチで引用してて そいつは娘の学校のPTAの会長だったんだけれど、こうやって信用出来ないオトナって判別できるよなーと思った20年以上前を思い出す。
というような書き出しでレビューしたくなる作品。
松岡茉優の強烈な演技の話は みんながこれでもかというほどしてる(それだけ圧巻という事)から、周りの役者さんについて。
出だしで 今は朝ドラヒロインにまでなってしまった趣里さんがかなり印象的な出立ちで登場。
この頃はきっとみんな 彼女が水谷豊と伊藤蘭の娘とは認識してなかった感ある。
私は この人と古川琴音がキャラ被りだなあと思ってた頃だった気がする。
柳俊太郎は 夜中の連ドラの うどん屋の話(トーキョー製麺所)に出てたのが印象的でそれ以来の認識。今は どうする家康にも出てる役者さん。
松岡茉優の相手としての
北村匠海の方じゃなく渡辺大地が 今まで見た中で最高に良かった。
古舘寛治の釣りおじさんのところからやっとネタバレになって行くわけだけれど そういう演出が見事過ぎて脱帽。
この原作をこんなに上手く映画作品化するって凄いなー。
小説的映画
〜まとまりない感想をつらつらと〜
前半での様々な人とのやり取りが自分の意識の中の出来事であった、という構成が人間の深層心理を捉えていると感じた。
イチの「僕を知ってるみたいに言うね」(こんな感じの発言。曖昧ですみません。)の時に、勝手に人を観察して"この人はこういう人なんだな"という主観的な固定概念を他人にもちがちな人間をよく表している一言だと感じた。
そのため、知った気になっていると知らないうちに"相手も自分を知ってくれているはず"というような勘違いをしてしまいがちになる主人公の姿も人間的であった。
小説の内容の本質とはズレるのかもしれないが、最後の二とのやりとりを見ていて言葉で考えていることを話すことがいかに大事であるのかを学んだ。自分の思いを話すことは(とくにこじらせている自分は)他人からどう思われてしまうのか不安、恐怖が付きまとうので、感情的になって全てをぶちまけているシーンは、そこまで感情的にならないと話せないことってあるよな、と共感した。
二の放った言葉である「わからないから(けど?)好き」(これも曖昧です)がとても好きになりました。
小説とかなり違う
映画を見て、面白いけどこれ小説でどう書かれてるんだ?ととにかく気になりすぐに小説を読んだ。
大筋は一緒だけど、かなり内容が違って。
小説を読んでしまうと、もう少し原作に寄り添った映画も見たいなぁと思ってしまった。
映画は、主人公が歌いまくるミュージカルのようで。また、小説から受ける印象よりも主人公の容姿が良いので、ニに上から言われてるのがあまりしっくりこないかなぁ。
可愛いからイチとこれから上手くいく可能性あるでしょ?と思う。
原作もだけど、ニを選ばずにイチを思い続けないのが不思議に感じた。
名前を覚えられてなくてもめげずにいきそうな感じは映画の方がある。
松岡茉優の名演技‼️❓
テレビの録画。
原作が名作で、これを映像化できるか危うんでいた。
拗らせ女子を、原作以上に演じた松岡茉優は名女優です。
彼女の演技は、万引家族や劇場で凄いと感じていたが、さすが。
演出も他のキャストも良かった、ありがとうございました😊
松岡茉優劇場
こじらせ女子をこうも上手く演じられるのは松岡茉優ならでは。
渡辺大知も大概、こじらせ男子が上手いし、こじらせカップルをダラダラ眺めるのは意外と楽しい。
北村匠海も出てきて何気に今観ると豪華でした。
松岡茉優がタイトルコールをした後、渡辺大知が歌うエンディングの曲がジャン!と始まってとってもPOPなのがこれまでの2人のモヤモヤを晴らしてくれるようだ。
アジア人はもともと銃社会じゃない
からガンアクションでは欧米にまける、アジア人はもともとスーツ着てなかったから、スーツも似合わない(あ、それは映画と関係ないか)、アジア人は小さいからアクション真似してもダイナミックさで欧米にまける、予算でもまける、小さい体を活かした素早いアクションはカンフーだが、他のアジア諸国にその場を先越された、だから日本はこういうので平和に勝負していこう。まる
ウィ・ウィル・ロック・ユーを映像化した作品
恋愛経験無しの女性を恋愛経験有りの方が面白可笑しく描いた感が強く、主人公 松岡茉優の好演も脚本のせいで潰されている。
場所もシチュエーションも変えてはいるが台本が同じなので短編集の様。ボケとオチが存在する一人芝居。
笑いをシリアスにしているのか?
恋愛小説を笑劇しているのか?
監督さんのやりたかった事は何となく判るが優等生すぎました。
松岡茉優を知るための映画
甘酸っぱい内気女性の恋愛ストーリー。
過去の片思いをずっと妄想しつづけ、
現実に目を向けてこなかった主人公の物語。
大人に向けた内容で、こういう感情を
抱いて大人になった女性は共感できるんじゃないでしょうか。
1人語りに周りが乗っかる演出が後半に種明かしされる
工程は面白い。現実を突きつけられる見せ方がよくできている。
彼のことを一番理解している、わかっている自分に対して
肯定的、善意に思っていてくれていると勘違いし
相手との温度差を感じ打ちのめされる。
現実に目を向け、等身大の自分を理解し、受け入れてくれる存在。
被害妄想に明け暮れる。
最後のやりとりで、主人公の決め手になった
部分がよくわからず、女性なら共感できるのかな?
最後の勝手にふるえてろの意味が、
過去のくすぶっていた自分に対して
言っていたのか、この映画を見ている
(原作があるので読んでいる読者)
に向けて、殻を破ってみろと
訴えているのか。
松岡茉優の演技が素晴らしい。
ヨシカ(松岡茉優)の演技が全ての映画。
ときたま朝日奈央にみえる。
夏帆か能年玲奈、小芝風花が
演じてみても面白いかも。
終始見惚れてしまう
こじらせ女子を中心とした、サブカル系青春偶像劇。
松岡茉優の振り切った芝居に、終始見惚れてしまう。
クルクルと変わる表情もだが、何より台詞回しが魅力的だった。
渡辺大知はまぁうざいのだが味わいがありますね。
エンドロール観ていて思うのが、チェルシーもうやらないのかな?ちょっと勿体無いですね。
妄想と現実がそのまま繋がっている演出も面白いし、テンポも爽快だった。
それとやはり、松岡茉優をこれ以上ないくらい引き上げた監督の手腕でしょうね。
最後まで一気に引っ張っていく、とても面白い作品でした。
名前と付箋とアンモナイト
松岡茉優とこの映画、まじ神
映画を観る醍醐味のひとつとして、主人公や登場人物の心情がセリフやナレーションではなく、映るもので感じとれる瞬間があげられる。
この映画は醍醐味であふれている
棚をみるだけで、主人公の心の迷いがわかり、コメディ(エレベーターのシーン)やミュージカル、シリアスまで緩急をつけて写り変わるこの映画は『よしか』そのものだ
謎だらけで、いびつだが愛おしいアンモナイトのような『よしか』は、自分の投影である一を好きになり、
最後には、付箋でつながる二を愛す。
自分を好きになり、他人を好きになる過程を丁寧に描いたこの映画と『よしか』が愛おしくてたまらない
追記
ラスト、よしかが嘘をついてるとわかってから、徐々に頭が整理されていき、以前のよしかを好きだった感情が再度湧き出てくる二の演技は最高すぎるのでは?
タイトルはアンチテーゼ?
「夢女子」というのか、「こじらせ女子」というのか…。
でも現実にいらっしゃるように思います。ヨシカのような若い女性は。
すっかり自分の世界に入り込んじゃっていて、そこから出ようとしない…。
個人的には、あまり関係性を築きたくないタイプの人ですね。評論子には。
それが「絶滅危惧種」かどうかは分かりませんが、そういう女性に対する監督からのアンチテーゼが本作のタイトルになっていると言ったら、それは言い過ぎでしょうか。
あくまでも、評論子の独断と偏見ではありますけれども。
松岡茉優を観るための映画
松岡茉優扮する経理女子江藤良香は、恋愛と仕事は分けたいと思っていた。アンモナイトの化石を取り寄せたりもしていた。そして中学時代から北村匠海扮するイチと脳内恋愛していた。
まあ松岡茉優を観るための映画かな。何ともならんな。
すきです。楽しめました。
好き。面白かった。
私もヲタク気質で、根暗なタイプなので好きな事に対してすごく重なるところ多かった。
中学生の頃からずっと好きな【イチ】に対して、ヨシカさんすごく頑張ってたし、ヨシカさんに思いを寄せる【二】の存在が大きかった。
少し残念だったのが【イチ】がヨシカさんの名前を覚えていなくてショックを受けるところかな。
ヨシカさんなら「こんな私のこと覚えてないないなんて、当たり前こうやって会話をしてる自分エラいぞ」って思うタイプかと思ってたので。
でもここで自分は存在しない透明人間という流れに繋がって物語が後半に流れていかないのですからね。
でも自虐ミュージカル風になるの面白かったし、ヨシカさんのすべて妄想だったところと、現実のくるみさんや【二】の存在、おかりなさんの彼氏さんについては、そこで繋がるんだとほんと楽しめた。
きっとこの話の続きは、ガチで妊娠するんだろうな。
26歳で出産結婚できるとなると、結局傍からみたら、そのエピソードはなしにして、勝ち組仲間入りだよね。
幸せかはわからないけど、【二】なら幸せにしてくれそう。。。
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