サファリ

劇場公開日:

サファリ

解説

「パラダイス」3部作などで人間の根源的な狂気を描く作品で知られるオーストリアの鬼才ウルリッヒ・ザイドル監督による、野生動物を狩猟するトロフィー・ハンティングに密着したドキュメンタリー。アフリカの草原で群れをなすインパラ、シマウマ、ヌー、キリンなどの野生動物たち。そうした動物を嬉々として撃ち、狩猟するハンターたち。値段が付けられた野生動物を殺すことを趣味や娯楽とするオーストリア人とドイツ人のグループ、彼らを草原へと案内するナミビアのリゾートホテルのスタッフ、そして彼らが狩猟した動物の毛皮を剥ぎ、余った肉を食べる現地人。そんな人間たちの姿をカメラが肉薄していく。2016年・第29回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門上映作品。

2016年製作/90分/オーストリア
原題:Safari
配給:サニーフィルム
劇場公開日:2018年1月27日

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(C)Wien 2016 Ulrich Seidl Film Produktion ARTE G.E.I.E. Danish Documentary WDR

映画レビュー

4.0狂ってるドキュメンタリー

2018年7月11日
iPhoneアプリから投稿

すべてがフェイクっぽく進むドキュメンタリー?必要最低限で静かな演出がより登場人物達の鈍った感覚を狂ったものに見せる。問題提起とかが目的じゃないのが監督の狂気だ。

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まぁみどり

4.5嫌悪感のブーメランにやられた

2018年2月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

美しく逞しい動物に対して肉体的にも精神的にも醜い娯楽ハンターが黙々と描き出されて行く。

「殺しているのではない、死に行くものを仕留めているのだ」
「むしろ自然の調和に貢献する行為だ」

狩猟を楽しむ人の自己正当化の言葉に観客は嫌悪する。

しかし、その嫌悪はだんだんと、自分自身にも向けられていく。

我々も、白人ハンターが黒人にさせているように、見えない誰かに動物を殺させて日々生きているし、肉の美味しさや値段を楽しそうに談義していることに気付かされる。

動物の死のリアルな現場に向き合うハンターのほうがまだ真摯なのではないかとすら思わされてしまう。

引き立てられた嫌悪感がブーメランとして戻ってきた。
この映画はハンター批判なんかでは全然なかった。
仕留められるべきは映画を高みの見物している自分たちも含めた人間という動物だというメッセージだった。

後味は悪いが、人間という存在に向き合う大切な時間を与えてくれた。

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doronjo

4.0すごく考えさせられる異色作

2018年2月5日
iPhoneアプリから投稿

娯楽のために動物を狩る、それをハンターの立場からじっと見つめるカメラ。
ナレーションも、説明の字幕も、効果音もバックグラウンドミュージックもない。
潔いくらい、徹底した素っ気なさ。
演出を極力排した監督の姿勢に、敬意を表したいと思います。
すぐには消化できない、いろいろ考えることを強いる作品です。

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ハラコウ

2.0狩猟に興味があれば…

2018年2月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

寝られる

登場するのはアフリカでキリンやシマウマなどの狩りを行う白人のドイツ人たち。老人から若者まで何人かがそれなりに熱くハンティングについて語る。
一方、アフリカの黒人たちは、仕留められた獲物をインスタ映えするように支えたり、剥製にするために皮をはぐ…。
巨大なキリンの解体は、ある意味迫力はある。
そして、白人たちは、狩猟への興味、意味をカメラに向かって淡々と語る…。

淡々と映し出される状況に、さまざまな文明批判が込められている…。

的な見方をすべきなのか、本作は?

狩猟の様子も、動物解体の様子も、よく言えば、自然体、ありのまま。
何の演出、編集もなし。
時々、何か象徴的な映像をいくつかインサートはしているが、だから、何?

全体に退屈で、狩猟に興味がなく、白人・先進国による途上国支配、あるいは動物・環境保護といったことに問題意識がなければ興趣をそそられない映画だ。
映像がきれいでもないし。

損したとは思わないが、期待はずれの作品だったね。
寒い中、わざわざ渋谷からイメージフォーラムまで歩いて行った甲斐はなかった。
かなり眠かったです。

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町谷東光
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