羊の木

劇場公開日:

羊の木

解説

「桐島、部活やめるってよ」の吉田大八監督が錦戸亮を主演に迎え、山上たつひこ原作・いがらしみきお作画の同名コミックを実写映画化したヒューマンミステリー。寂れた港町・魚深にそれぞれ移住して来た6人の男女。彼らの受け入れを担当することになった市役所職員・月末は、これが過疎問題を解決するために町が身元引受人となって元受刑者を受け入れる、国家の極秘プロジェクトだと知る。月末や町の住人、そして6人にもそれぞれの経歴は明かされなかったが、やがて月末は、6人全員が元殺人犯だという事実を知ってしまう。そんな中、港で起きた死亡事故をきっかけに、町の住人たちと6人の運命が交錯しはじめる。月末の同級生・文役に木村文乃、6人の元殺人犯役に北村一輝、優香、市川実日子、水澤紳吾、田中泯、松田龍平と実力派キャストが集結。「クヒオ大佐」の香川まさひとが脚本を手がける。

2018年製作/126分/G/日本
配給:アスミック・エース
劇場公開日:2018年2月3日

スタッフ・キャスト

監督
原作
山上たつひこ
いがらしみきお
脚本
香川まさひと
製作
長澤修一
太田哲夫
藤島ジュリーK.
中村家久
水野道訓
小佐野保
高橋誠
吉羽治
岩村卓
牧田英之
荒波修
エグゼクティブプロデューサー
豊島雅郎
福田一平
プロデューサー
井手陽子
アソシエイトプロデューサー
青村麻実
橋本竜太
撮影
芦澤明子
照明
永田英則
志村昭裕
美術
安宅紀史
録音
石寺健一
整音
矢野正人
装飾
山本直輝
衣装
小里幸子
ヘアメイク
酒井夢月
編集
佐藤崇
音楽
山口龍夫
主題歌
ニック・ケイブ・アンド・ザ・バッド・シーズ
スクリプター
工藤みずほ
制作担当
坪井力
助監督
甲斐聖太郎
キャスティングプロデューサー
坪井あすみ
ラインプロデューサー
榊田茂樹
アシスタントプロデューサー
中野有香
VFXプロデューサー
小坂一順
VFXスーパーバイザー
白石哲也
音楽プロデューサー
緑川徹
濱野睦美
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(C)2018「羊の木」製作委員会 (C)山上たつひこ、いがらしみきお/講談社

映画レビュー

4.5松田龍平の浮遊感が活きている

2018年1月31日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

楽しい

怖い

松田龍平、独特の雰囲気を醸し出す稀有な俳優。そこにいるのに存在していないかのような、じっと佇んでいるのに地面から浮いているような。表情なのか、口ぶりなのか、オーラなのか。父・優作のぎらつくような強烈な存在感とはまた違う、どこか自分を持て余しているかのような味わいが、今回の元殺人犯でありながら人懐こさも感じさせるキャラクターにぴたりとはまった。

地方の過疎化対策と刑務所維持費の負担減という極めて現実的な題材を扱いつつ、神話的な要素を無理なく溶け込ませた。吉田大八監督、前作の「美しい星」はいまひとつ乗り切れない感じもあったが、今回は文句なしに楽しめた。元受刑者たちがみんな問題を起こさず、町に馴染んでささやかな幸せをつかめることを願ったが、それだと物語としては盛り上がらないので仕方ないか。

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高森 郁哉

5.0元殺人犯を演じる北村一輝、 優香、市川実日子、水澤紳吾、田中泯、松田龍平 は皆それぞれ、いかにも癖がある人物たちだ。 平和だった町に凶悪事件が起こる。

2024年4月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

興奮

萌える

動画配信で映画「羊の木」を見た。

錦戸亮
木村文乃
北村一輝
優香
市川実日子
水澤紳吾
田中泯
松田龍平
中村有志
吉田大八監督

2018年製作/126分/G/日本
配給:アスミック・エース
劇場公開日:2018年2月3日

物語の舞台、魚深市(うおぶかし)は富山県魚津市がモデル。

さびれた港町、魚深に移住してきた4人の男、2人の女。

市役所職員の月末(錦戸亮)は、彼らの受け入れを命じられた。
一見普通にみえる彼らは何かがおかしい。

やがて月末は驚愕の事実を知る。
彼らは全員、元殺人犯だった。

受刑者を仮釈放させ過疎化が進む町で受け入れる、
国家の極秘プロジェクトだった。

錦戸亮は実直な公務員。
木村文乃は錦戸亮の同級生。

元殺人犯を演じる北村一輝、
優香
市川実日子
水澤紳吾
田中泯
松田龍平
は皆それぞれ、いかにも癖がある人物たちだ。

平和だった町に凶悪事件が起こる。

脚本が本当にすばらしい。

まあまあの長さの上映時間だが長さを全く感じなかった。

満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。

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ドン・チャック

3.0疑うか、信じるか。彼らは全員元殺人犯

2024年2月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

難しい

これだけの豪華な俳優陣が演じる個性的な登場人物なのに、残念なことに活かしきれていない気がします。前半で犯罪者6人の話が進んでいくときは、非常に興味深かったのですが、後半は、ほとんどが犯罪者の一人宮腰と市役所職員の月末の話だけになってしまい、他の犯罪者が余りにもあっさり描きすぎてもったいなく感じます。

この6人それぞれを描くには、完全に尺が足らず薄っぺらさを感じずにはいられません。宮越以外の人間ドラマの部分をもっと描いてくれていれば、面白い映画になっただろうにと思います。月末と犯罪者の関係性がなかなか面白く、月末のキャラのおかげで、6人それぞれの個性が引き出ていた分、残念でした。

さらに、月末と同級生だった木村文乃演じる石田との関係性もなんだか中途半端な描き方だった印象です。結局好き同士なのかどうかもわからなく終わり、もうちょっと繊細に描いてほしかった印象です。

さらにとどめがラストです。観終わった時の感想は、、、
ん?ん?ありえないんですけど…。

何故か人間ドラマから一気にカルト映画のような流れになってしまい、一気にチープな映画に思えてしょうがないのです。前半が良かっただけに、本当に残念な展開でした。

おそらく漫画でなら面白かったんでしょうが、ここまで真面目なヒューマンサスペンス感満載の映画だったのに、実写で現実味に欠けるものを描かれると白けてしまいました。

全体的に見ると、ラストシーンはともかく、殺人犯の罪の事情もそれぞれ、刑期を終えた後も改心する人、悪のままの人でそれぞれというテーマは、なかなか考えさせられるものがありそういった意味では面白かったです。"新仮釈放制度"が割と現実でもありえそうなのが怖いですよね…。

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だいふく

4.5原作未読だけど充分楽しめた。「...気まずい」を撮らせたら天下一の...

2024年1月31日
PCから投稿

原作未読だけど充分楽しめた。「...気まずい」を撮らせたら天下一の吉田監督作品にしては、わりかし見やすい作品かも。あ、ファンですわたし(^^;)

羊の木とは、「栗本(演:市川実日子)」が、あやまちまみれの自分を埋葬し、この地に根を張り、芽を出して新生する覚悟を意味してる。
床屋さんのシーン泣いた。「太田(演:優香)」の決意にエール。
相手を見下すことで関係を築こうとする「杉山(演:北村一輝)」の、独りでいられない弱さが危うい。
登場人物たちが発する、言葉と裏腹の胸中。信じるか、疑うか。最後まで不安と期待が高まる名作。
伏線はちゃんと回収されているように感じましたよ。

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雨丘もびり
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