劇場公開日 2017年12月1日

  • 予告編を見る

「実写化という代償で新作読み切りを得る、それが等価交換」鋼の錬金術師 オレさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5実写化という代償で新作読み切りを得る、それが等価交換

2018年2月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

----
人は何かの犠牲なしに何も得ることはできない。
何かを得るためには、それと同等の代価が必要になる。
それが錬金術における等価交換の原則だ。
----
残酷な運命に立ち向かうエルリック兄弟を描いた大ヒットコミック『鋼の錬金術師』の実写化作品。

実写化という代償で新作読み切りを得る、それが等価交換。ということで笑。

2017年、様々なマンガ実写化作品の中でも一際話題を呼んだ作品。
舞台はイタリア、ヨーロッパ文化を取り入れた優雅な街並みの中にまったくマッチングしない日本人キャストを揃えた、こだわりがあるのかないのかよくわからないキャスティングで速報の時点で非難轟々であったが、蓋を開けてみればそんなに悪くはない笑。

とりあえず本田翼が大正義で可愛いので評価は3割増しくらい笑。
ディーンフジオカの大佐も決して悪くはなかったがやはり僕たちは及川光博が観たかったんだ笑。
そして期待通りの内山信二のグラトニーとここに来てまさかのハマリ役の佐藤隆太のヒューズ中佐笑。
グラトニーの白目ドアップシーンで吹き出しそうになって危なかった笑。

内容は原作通りの展開に少しアレンジを加えた感じでザックリ言うと、軍の人間を登場させずに大佐とエドの2人の力技で押し切るみたいな感じ。
尺を考えるとその点は正しいのかもしれないがやはり役者不足感は否めない。
この作品の持ち味は主役だけでなくモブも含めた様々な人間が登場し、活躍するところにあると個人的に思っているから大佐が指パッチンだけで無双するのはあんまし面白くない(しかし嫌いじゃない笑)
映画にここまで求めるのお門違いかと思うけどやっぱハボックとかアームストロング少佐とか観たかったなぁ。少佐はネタ的な意味でなおさら笑。

映像化不可と思われた錬成のシーンもCGをフルに使った視覚効果で中々の完成度。
エドの

パンッ!(リョウテアワセー)
ドンッ!(ジメンタタキー)
ズズズズッ……!!(ヤリカンセイー)

で我が厨二心崩壊笑。まさに夢の映像技術笑。
20代の若者の指パッチン技量を押し上げたのに少なからず影響を与えた(個人的偏見)であろうロイマスタングの炎の錬成も大迫力だった。
火炎放射器みたいな炎、爆発みたいな炎などそんなバリエーションあったか?みたいな多彩な炎が飛び出す笑。
アルは錬成どころか体もフルCGでなんだそりゃとなったが、実写で鎧がガシャンガシャンやってたらそれはそれで笑うしかないのでこれで良かったのかもしれない笑。
残念なのはこの3人以外錬金術師がいないため錬成のバリエーションが少ないこと笑。
やっぱアームストロング少佐は必要だったよ笑。

あと申し訳程度に登場したマルコーの扱いがめちゃくちゃ雑なのと原作で雑魚扱いだったショウタッカーがめちゃくちゃVIP扱いなのに役者が特別出演扱いで大泉洋っていうのが気になった(ここにおける大泉洋を私は全面的に褒めているつもりです笑)
VIPタッカーの暴走で原作ラスト展開まで話を持っていく割には続編の伏線を残す感じの終わり方だったのでオリジナル展開で何か続きがあるかも。
次はブラッドレイのアクションを実写で表現できるか挑戦してもらいたい笑。

オレ